■「これからも泥臭く、時にはカッコつけながら、意地も張りわがままも言いながら、自分の好きなことを続けていきたい」(KAZ)
GENERATIONSの数原龍友が、Billboard Liveで『KAZ Billboard Live 2024 STYLE』を開催。12月12日の東京、24日の大阪に続いて、自身の誕生日である12月28日に神奈川・Billboard Live YOKOHAMAにて公演を行った。
2ndステージ(夜の部)では、ソロ名義“KAZ”として初のフルアルバム『STYLE』収録曲を中心に全13曲(メドレー含む)を披露。アンコールではGENERATIONSの中務裕太が駆けつけ、肉ケーキで誕生日をお祝いするサプライズも。「32歳のKAZもよろしくお願いします」とコメントし、シックだが華のある、彼らしい温もりに溢れたステージを展開した。
グルーヴィなバンドサウンドで会場を沸かせた序盤。まずは、2025年1月から放送のドラマ『あらばしり』主題歌「Second Wave」を繰り出す。バンドメンバーとアイコンタクトを取りながら、リズムを合わせる様子が印象的。GENERATIONSのカバー「Beautiful Sunset」では、会場にクラップが響き、MVも好評の「Hush hush」では、ムーディにエモーショナルなボーカルを聴かせた。
「あっという間に最終公演。終わってしまう寂しさもあるけど、なんと言っても今日は誕生日です。皆さんと誕生日を迎えられるのは幸せなこと。一緒にスペシャルな日にしていきましょう」と語り、自身も椅子に腰掛け、メドレーでしっとりとした歌声を響かせたバラードパート。映画『HIGH & LOW THE WORST』の劇中歌として、ソロで初めてリリースした「Nostalgie」では、ソウルフルで情緒豊かな歌声が観客の胸を締めつける。2023年にリリースしたミニアルバム『beyond the GENERATIONS』に収録の「Better With You」では、ジャジーなサウンドに乗せ、美しいファルセットを聴かせた。そしてアコースティックギターの温かい音色とともに「F.L.L.〜4y〜」を披露すると、観客も食事の手を止めてうっとりと歌声に聴き入った。
熱いベースソロで始まった中盤戦。グルーヴ感溢れるサウンドに合わせ、会場に手拍子が広がった「My Love」。LAでレコーディングしたという「Pacific Love Memories」では、アメリカの思い出が詰まった曲であると紹介。波の音も聴こえて、アメリカ西海岸の雰囲気が会場いっぱいに広がった。
ここで“KAZ”というソロプロジェクトについて、「自分が経験して楽しかった、素敵だと感じたときは、すぐ誰かとシェアしたくなる。『こんなのがあったよ』って。それを音楽で表現できたら素敵だなと思った。アルバム『STYLE』もそんな作品になったと思う」と想いを語る。また、ソロ活動ができているのはGENERATIONSという場所があればこそと、GENERATIONSの活動も大切にしていくことを明かし、「GENERATIONSの冬の曲といえば、この曲。少し過ぎてしまいましたが、僕からのクリスマスプレゼントです」と、「Winter Wish」を披露。ミラーボールの光がまるで雪のように降り注ぎ、会場を温かいムードで包み込んだ。
雰囲気は一転、会場を沸かせたのは、シャネルズのカバー「ハリケーン」。“Everyday is ザ どしゃ降り”と低音で歌うキメのパートに会場が歓声で沸き、“あの娘捜すのさ Midnight チュー・チュー・トレイン”と歌いながら、最前列の観客の手を取ったり、客席に降りて観客とハイタッチしたりながら、場内を一周。「あの娘を捜しに行ったけどおらんかったわ!」と、関西弁でユーモアたっぷりに観客とコミュニケーションを取り、会場に笑いが溢れる場面もあった。
本編最後を飾ったのは、ヒューストンでレコーディングした「No Matter What」。教会で本物のゴスペルに触れて心が震えた経験から生まれた楽曲で、自分を支えてくれるすべての人への感謝と約束、そして音楽の神様への誓いを込めたとのこと。「人生には波がある。どんなときでも側にいてくれている皆さんには、本当に感謝している。皆さんの人生に少しばかりお邪魔できたら」とKAZ。美しく荘厳なサウンドに乗せ、想いを込めて歌うと、目を閉じて体を揺らした観客。この一年の出会いや出来事、感動が、それぞれの中で甦ったことだろう。
バースデーソングとともに、“肉ケーキ”を持った中務裕太が登場したアンコール。中務の誕生日が1月7日で近いことから、ふたりが毎年行っている大人なプレゼント交換の話を告白して沸かせた他、KAZのライブについて「歌声がエロいっす。歩くフェロモンです」と中務。突然のお祝いに対して照れくさそうに、でもうれしそうに「幸せです」とコメントしたKAZ。「まだまだ新しい発見がある。これからも泥臭く、時にはカッコつけながら、意地も張りわがままも言いながら、自分の好きなことを続けていきたい。32歳のKAZもよろしくお願いします」と、展望を語った。
アンコールでは、「Pacific Love Memories JPver」で温かいハーモニカ演奏を、「Go Your Way」でアコースティックギター演奏を初披露。「Go Your Way」は、自身のアメリカ留学前に作詞した曲で、新しい何かに挑戦する人への応援ソングとのこと。「チャレンジすることは怖いけど、いくつになってもワクワクする人生を送りたい。皆さんも挑戦する気持ちを忘れないでほしい」と語り、アメリカの乾いた風を感じさせる、どこかオールドな雰囲気のバンドサウンドに、ラップするように軽快な歌声を乗せたKAZ。観客は立ち上がって、手拍子しながら楽しんだ。
GENERATIONSとは異なる、どこか人懐っこくフランクな表情がたくさん見られる、数原龍友のソロプロジェクト“KAZ”。大人の男の色気に満ちた歌声とユーモア溢れるトーク。海と自然が大好きで、広大なアメリカの音楽に夢を見た、彼の活動のこれからに期待で胸が膨らむ。
リリース情報
2024.12.04 ON SALE
ALBUM『STYLE』
GENERATIONS OFFICIAL SITE
https://gene.exfamily.jp/