■「最大限の“愛”と“リスペクト”をもって、チーム皆で一丸となって臨みました」(櫻井海音)
ドラマ&映画『【推しの子】』のワールドプレミアが、11月17日に開催された。
主演の櫻井海音(アクア役)をはじめ、齋藤飛鳥(アイ役)、齊藤なぎさ(ルビー役)、原菜乃華(有馬かな役)、茅島みずき(黒川あかね役)、あの(MEMちょ役)、倉科カナ(斉藤ミヤコ役)、金子ノブアキ(五反田泰志役)、要潤(鏑木勝也役)、吉田鋼太郎(斉藤壱護役)の豪華キャスト陣に加え、監督のスミス、松本花奈を含む総勢12名が一堂に集結。この日のために用意された超豪華特別ステージに華やかに降臨した一同が、400人を超える観客を大興奮の渦に巻き込んだ。
日本が誇る【推しの子】を世界のエンタメとして届けるべく、Amazonと東映が手を組み、ドラマシリーズと映画で実写化し、世界へ配信する初の試みとなる本プロジェクト。ドラマシリーズ(全8話)が、Prime Videoにて11月28日21時よりプライム会員向けに世界独占配信され、その続きとなる映画が東映配給にて12月20日より全国公開される。
【イベントレポート】
ライブ会場を彷彿とさせる無数のサイリウムが取り囲むメインステージ。オープニングアクトとして登場したのは、ドラマ本編にも登場する、総フォロワー数900万人超えの“ヲタ芸”パフォーマンスグループ“ゼロから打ち師始めます。”(通称:ゼロ打ち)のメンバーたち。本作で、齊藤なぎさが演じるルビー、原菜乃華が演じるかな、あのが演じるMEMちょによって結成されたアイドルグループ、B小町のオリジナル楽曲「我ら完全無敵のアイドル!!」に乗せて、圧巻のヲタ芸パフォーマンスが披露されると、場内は本物のアイドルフェスさながらの熱気に包まれた。
続いて豪華キャスト・スタッフ陣が登壇すると、早くも場内のボルテージは最高潮に。メインステージへと続く左右4本の“【推しの子】カーペット”に現れた齋藤飛鳥、齊藤なぎさ、原菜乃華、茅島みずき、あのらがそれぞれファンとの交流を楽しむなか、満を持して颯爽と登場したのは、本作でドラマ単独初主演&映画初主演を務めた櫻井海音。演じる主人公・アクアにちなみ、水色のペンライトで鮮やかに照らされたステージを笑顔で練り歩く櫻井の姿に、場内からは万雷の拍手と大歓声が送られた。
熱狂に沸くファンの前に、キャスト・監督一同の先陣を切り、「本日はこんなに多くの方にお集まりいただき、本当にありがとうございます!」と櫻井の丁寧な挨拶でスタートしたイベント。ちょうど1年前となる11月17日にクランクインし、約5ヵ月間という長期撮影に挑んだ本作が間もなく配信開始となることについて、「やっと皆様にお届けできる日が来たなと。(登場前に)裏で皆さんの登場を拝見して、泣きそうになりました」と感慨深げな様子の櫻井は、「原作はオファーをいただく前から読んでいたし、ずっと原作の大ファンなんです。もし実写化するならアクアをやらせていただきたいなと思っていたら、オファーをいただけて本当に光栄。撮影現場に入ってからは、最大限の“愛”と“リスペクト”をもって、チーム皆で一丸となって臨みました」と、興奮気味に喜びを語った。
そんな櫻井演じるアクアの母であり、伝説のアイドル、アイを演じた齋藤飛鳥は、ライブを盛り上げるかのごとく、「最後まで楽しんでいってください!!」と力強く挨拶。「約12年ほどアイドルをやらせていただき、卒業してからの本作出演だったので、相当な覚悟も必要だった」と語る彼女は、一度はオファーを辞退するほど多くのプレッシャーを抱えながらも、出演の決め手となった当時の心境を告白。最終的には、制作スタッフ陣の熱意に心動かされたという。「ファンの方がもう見られないと思われていた(私の)アイドル姿を見て、少しでも喜んでもらえるならという想いで臨みました」と胸中を明かした。
アクアの双子の妹であり、母であるアイのようなアイドルになることを夢見るルビー役を演じた齊藤なぎさは、「私自身、小さいときからアイドルになることが夢でした。アイドルとして活動中の頃も、ずっと大好き。歌やダンスを覚える苦労もありましたが、“久々にアイドルできてるっ!”と懐かしい気持ちでした」と自身との共通点を挙げ、ルビーの魅力を強調。そんなルビーやアクアとともに芸能界を生き抜く、元天才子役の女優・かなを演じた原菜乃華は、自身のキャリアを重ねながら「過去いちばん共感できるキャラクターでした。原作を読んでいた際は、かなに感情移入しすぎて号泣して、一度読むのをやめてしまったくらい」と思い入れの強さを力説。出演にあたっては、「私も物心ついてから初めての夢がアイドルになることだったので、叶えられてとてもうれしいです」と語り、満面の笑顔を見せた。
B小町のメンバーとして、ルビーやかなとアイドル活動を切磋琢磨する人気インフルエンサー、MEMちょ役を演じたあの。「金髪にしたり、撮影期間中にYouTubeを始めてみたりするうちに、MEMちょの気持ちに興味がどんどん湧いた」と明かし、「MEMちょも僕も、自分の良いところも悪いところも自分がいちばん理解していて。それを表現に変えるという部分は、とても共感できました」とMEMちょへの共感ポイントをアピール。続いて、作中アクアとともに恋愛リアリティーショー番組『今からガチ恋始めます』に出演する女優のあかねを演じた茅島みずきは、「内気でおとなしいけれど、周りが良く見えている子」という、あかねの魅力について解説。繊細な心情表現が求められるなか、「髪色を変えたり、声のトーンを少し上げてみたり。監督とも何度も相談を重ねて、アクアとの出会いによって少しずつ変化していくあかねちゃんを意識しました」と演じる上でのこだわりを明かした。
一方、アクアやアイ、B小町を取り巻く“芸能関係者”を演じた、吉田鋼太郎、倉科カナ、金子ノブアキ、要潤もそれぞれ、「倉科さんとは昔、共演経験がありましたが、そのときは上司と部下だったので、まさか今回夫婦役とは! と、新鮮でした。基本は仲が良いんだけど、たまに仲違いもする壱護とミヤコのリアルなシーンも楽しんでほしいです」(吉田)、「アクアやルビーは赤ちゃんの頃からずっと見守ってきました。ミヤコという役としても、私自身としても、今日こうしてみんなで集まれて、とても感慨深いです。B小町のパフォーマンスには私も刺激を受けました」(倉科)、「(出演シーンが)劇中劇だったので、スタッフや差し入れが倍あったのが新鮮でしたね。間違えて本番用の差し入れを食べてしまったり(笑)。スタッフさんの細かなこだわりがすごかった」(金子)、「友達に薦められて原作を読んでいたときにちょうどオファーをいただいたので、不思議な縁を感じています。現場の皆さんが本当に楽しそうで、自分はあまり交流がなくて寂しかったです…(笑)」(要)と、本作の見どころについて熱くアピール。
なかでも、本作で座長を務めた櫻井について、「本当にアクアそのもの。長期間、現場を誰よりも引っ張ってくれた」と、要と金子から称賛の言葉が贈られると、吉田も「あるシーンで急にアドリブを仕掛けてみたんですが、櫻井くんがまったく動揺もなく対応してくれて。すごいなって思ったね」と櫻井の対応力を絶賛。倉科も「お茶飲みます? って声かけてくれたよね」と、櫻井の現場での振る舞いについて言及。同年代の茅島も「落ち着きぶりと役への向き合い方がすごかったです。スタッフさんのお名前も全員覚えられていて、日々コミュニケーションを取られている姿が勉強になりました」と絶賛する流れとなり、櫻井は「どんな現場でも誠意と愛をもって、撮影に臨んでいるだけです。落ち着いている反面、みんなからは“おじさん”扱いされてましたし」と照れ笑いを浮かべ謙遜すると、場内は温かい笑いに包まれた。
さらに、本作でドラマ・映画ともに総合監督を務めたスミス監督、ドラマパートの一部のメガホンを取った松本花奈監督は、「原作の持つリアリティさをなるべく損なわないように、“迷ったら原作を見よ”という気持ちを常に持っていました」(スミス)、「『【推しの子】』には、いろんなシチュエーションやシーンがあるなかで、根底には“アイの死による悲しみ”があるんじゃないかなと。そうした部分を大切にしました」(松本)と、それぞれ映像に込めた想いを告白。世界的に注目を浴びている『【推しの子】』実写化プロジェクトに対しては大きなプレッシャーもあったというスミス監督だが、「(ふたりが)かなり満足していた様子だったとうかがって、本当にうれしかった」と、原作者の赤坂アカ、横槍メンゴとのエピソードを交えて、本作への手応えを実感した様子。
B小町のライブパフォーマンスシーンの見学に来たという赤坂、横槍のふたりは撮影現場で櫻井、齊藤、原、あのとも交流があったようで、「先生方の優しさや安心感をとても感じました。ライブシーン以外の撮影時にもお越しいただけて、本作に対して前向きに受け取ってもらえていることがうれしかったです」(櫻井)、「緊張しすぎてB小町の誰もが話せなくて固まっていたら、先生方から『漫画から出てきたようでかわいい!』とありがたいお言葉を言っていただけて、とても励みになりました」(齊藤)と、貴重な撮影秘話も飛び出した。
キャスト・スタッフらが一丸となり、並々ならぬ覚悟と原作愛で制作に挑んだ本作。「まず、この場を借りて赤坂アカ先生、横槍メンゴ先生、『【推しの子】』の連載お疲れ様でした。一読者として『【推しの子】』に出会えたこと、とても幸せに感じています。そんな大好きな作品と、最大限に向き合って、愛とリスペクトをもって取り組ませていただきました。ぜひ、ドラマと映画、どちらも観てください!」と、真剣な表情を浮かべながら、改めて本作への熱い想いを語った櫻井。フォトセッションでは、「この冬は~!!」という櫻井の掛け声のもと、場内の400名を超える観客らが一斉に「『【推しの子】』~!!」と息を合わせると、勢いよくキャノン砲が発射。場内からはこの日最大の歓声と拍手が盛大に巻き起こり、降壇時には櫻井を中心に、観客バックでのセルフィー動画撮影も行われ、12名の豪華キャスト・スタッフ陣は満面の笑顔で会場をあとにした。
作品情報
『【推しの子】』
ドラマシリーズ全8話+映画
◇Amazon Originalドラマ『【推しの子】』
11/28(木)21:00よりPrime Videoにて世界独占配信開始
◇映画『【推しの子】-The Final Act-』
12/20(金)より東映配給にて全国公開
※配信・公開内容、スケジュールは予告なく変更になる場合あり
原作:『【推しの子】』赤坂アカ×横槍メンゴ(集英社『週刊ヤングジャンプ』連載)
出演:
櫻井海音 齋藤飛鳥 齊藤なぎさ 原菜乃華 茅島みずき あの
安達祐実 志田未来 中村蒼 戸塚純貴 濱田マリ 尾美としのり
山下幸輝 杢代和人 なえなの 柊太朗 黒田昊夢 簡秀吉 菊地姫奈
竹財輝之助 石井杏奈 青柳翔 稲垣来泉 岩川晴 斉藤柚奈 永瀬ゆずな
倉科カナ 金子ノブアキ / 成田凌 / 要潤 吉田鋼太郎
脚本:北川亜矢子
監督:スミス、松本花奈
(C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・東映
(C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・2024 映画【推しの子】製作委員会
ドラマ&映画『【推しの子】』作品サイト
https://oshinoko-lapj.com/