■「最後の最高の一段をありがとうございました」
miletが10月22日、台風の影響により8月から延期・振替となったホールツアー『milet live tour “stairs” 2024』の広島公演を広島文化学園HBGホール開催、自信最多となる全21公演で実施された今回のツアーを完走した。
ライブの冒頭、会場に鳴り響くSEとともにステージを隠していた暗幕がゆっくりと開くと、ステージ中央にそびえ立つ、ツアータイトル『stairs』のコンセプトである大きな階段の中段に堂々と立つmiletの姿に会場は溢れんばかりの歓声が巻き起こった。
1曲目は後光差すなか、miletがきれいにシルエットで見える演出で「Love When I Cry」が披露された。そしてまさしく階段を上っていくかのように「Shed a light」「You & I」が披露され、徐々に会場は熱を帯びていく。続く「Fine Line」では会場全体が手拍子に包まれ、早くも会場は一体感に溢れた。
次の「jam」ではステージ上の階段が回転し、音楽に合わせて全身を動かしながら楽しむmilet。そしてmiletが“stairs”ツアータオルを掲げ始まったのは「Before the Dawn」。オーディエンスは一斉にタオルを振り回し、一面が“stairs”色に染まった。
ここでmiletの「『stairs』8段目(※延期・振替のため)広島! ようこそ、miletです。待っててくれてありがとう。この広島で8段目をみんなと踏めることが最高にうれしいです。今日は最後だから全部出しきって終わるよ。一緒に歌ってくれる?」という掛け声で「us」のサビをアカペラでコール&レスポンス。終始、大勢の歌声が会場中に響き渡った。その興奮冷めやらぬまま「Somebody」が届けられた。
バンドメンバーの煌びやかなコーラスと演奏のセッションが鳴り止むと、階段中段には、ドレスチェンジをし愛用のエレキギターYAMAHA“PACIFICA”を提げたmiletの姿が。
ドレスは、ブルーをアクセントとした華やかな衣装。スポットライトで照らされるなか「レッドネオン」を弾き語りで歌い上げると、後半からはバンドの演奏も重なり、背景のスクリーンに街中の明かりが映し出される印象的な場面となった。
続いて、階段下にある1本のトーチに火が灯り「Anytime Anywhere」をしっとりと歌い上げる。miletの想いの詰まった感動的な歌声に客席からは大きな拍手が沸き起こった。
miletは「このツアーの最後の一段を、広島でこんなにたくさんの人に囲まれて迎えられて本当に奇跡のように思います。ありがとうございます」とコメント。
メンバー紹介ののち、全員で階段に集まる形で「次の曲は、小さい子が一段だけ大人の階段を上って、そこから見えた景色を歌った曲です。小さい頃は、こんなにたくさんの人の前で歌うなんて予想もしてなかった。この世界に飛び込んでみんなと出会えたから、この階段を一段ずつ踏み込んでこられた。これからも一緒に一段ずつ作っていけたらと、そんな想いを込めてお気に入りの曲を歌わせてください。後半戦もどうぞよろしくお願いします」と話すと「THE SHOW」をウクレレとともに歌唱。アコースティックなムードで、観客は心地の良い雰囲気に満たされた。
ここから空気は一変、ドラムソロから「Undone」「Imaginary Love」、そして「Higher」という3曲のメドレーではmiletが階段のいちばん上まで上り、体中のエネルギーを放出するかのように美声を震わせ、会場のボルテージは一気に最高潮に。
拍手が鳴りやまぬなか、「次の曲は、このツアー『stairs』を回りながらできた新曲です。もともとはデビュー前に作った曲で、このツアーで完成させたいと思いました。この階段を、深海から空まで伸びていく道しるべになるように、広い“海原”に建てたいと思って作りました。私の大好きを詰め込んだ曲、聴いてください」と語り、新曲「海原」を披露。
そして6本のトーチに同時に火が灯り、テレビ朝日系木曜ドラマ『スカイキャッスル』テーマソングの「We All Lie」を歌唱。鮮やかなレーザー照明が美しく、魅了される場面となった。次に披露した「Wings」ではスクリーンに映し出される月とmiletの影が重なるなか、羽が舞い降る幻想的な光景の演出に観客は思わず息をのんだ。
miletは「次の曲は、どんなに暗い場所にいてもひと筋の希望の光が見えたら、それを絶対に離さないように、お守りのようにその光があなたを守ってくれますようにと作った曲です。私の音楽があなたにとってふと鎧をおろせる場所になるようにと願っています。今日は最後の最高の一段をありがとうございました」と話したのちに披露したのは、TBS系 日曜劇場『アンチヒーロー』主題歌の「hanataba」。ステージではmiletが手のひらでひと筋の光を掴む場面も演出され、力強く歌い上げる姿に多くの観客が涙した。
ラストを飾ったのは、兵庫・神戸須磨シーワールド公式テーマソングの「Bluer」。衣装のドレスとも重なるブルーが印象的な照明に、裸足で開放感溢れるパフォーマンスとその歌声に酔いしれた。
そして息をつく間もなく、大きく沸き立つアンコールを受け再び登場したmilet。お気に入りのエレキギターとともに「Who I Am」「Rewrite」の2曲を披露。コール&レスポンスでステージと客席が呼応し、祝祭感溢れる温かいムードに包まれた。
2時間という空間で様々な表情を見せたライブは、階段1段目となる1公演目から全21段が完成する今日、大盛況で幕を閉じた。
なお、mietは11月7日から自身初となるアジアツアー『milet Asia Tour 2024』を開催する。
※写真は東京公演(10月10日)のもの
■『milet live tour “stairs 2024』
2024年10月22日(火)広島・広島文化学園HBGホール
<セットリスト>
01. Love When I Cry
02. Shed a light
03. You & I
04. Fine Line
05. jam
06. Before the Dawn
07. us
08. Somebody
09. レッドネオン
10. Anytime Anywhere
11. THE SHOW
12. Undone~Imaginary Love~Higher ※メドレー
13. 海原
14. We All Lie
15.Wings
16.hanataba
17. Bluer
[ENCORE]
18. Who I Am
19 .Rewrite
広島公演のセットリストプレイリスト
https://milet.lnk.to/stairs_setlistWN
milet OFFICIAL SITE
https://www.milet.jp/