■「完璧ではない自分を愛して前に進めるような映画になっていたらいいなと思っています」(萩原健太郎監督)
藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2)と奈緒がW主演を務める映画『傲慢と善良』(9月27日公開)より、撮影現場レポートが到着した。
2023年11月、都内でクランクインした本作は、表参道、神宮前、中目黒、青山、丸の内を中心に、マッチングアプリで始まる恋の出会いとして、リアルな場所がロケ地として設定された。かねてより映画化を熱望し、念願叶っての架役を射止めた藤ヶ谷太輔は、撮影現場で積極的にコミュニケーションをとるなど気合十分。この日の撮影は、婚約後に真実(奈緒)が失踪する直前の朝の1シーン。都会的でスタイリッシュな架の部屋は、隅々まで趣向が凝らされ「家もオフィスも自分の好きなようにリノベーション、乗っているゲレンデヴァーゲンをカスタムしているところからも架の傲慢さを感じてもらえると思います」と、萩原監督は言う。
段取りが開始されると、奈緒がセリフを言うタイミングを萩原監督に提案するなど、細かい調整が行われる。「結婚式、ガーデンウェディングってどうかな?」と提案する真実に対し、「俺はなんでもいいよ」と架。同棲するカップルの何気ない日常に見えて、お互いの“傲慢さ”も垣間見える重要なシーンとなっている。ここで真実が水をあげているゼラニウムは真実の実家にもあり、彼女が母親の影響から抜け出せていないことを表現。白いゼラニウムは「偽り、優柔不断、あなたの愛を信じない」という花言葉を持つ。
物語の後半パートは佐賀で撮影を実施。撮影の合間には萩原監督を交え、藤ヶ谷と奈緒が「架だったら、真実だったらこうするかな?」と役について話し込む姿が、幾度となく目撃されている。そうした対話を繰り返す中で生まれたのが、架と真実がすべてをさらけだす感動のクライマックスシーン。架と真実の思いが溢れ出す、原作にはない映画オリジナルのクライマックスは、夕焼けの風景も相まって胸を打つ感動的なシーンに仕上がった。
萩原監督は「撮りながら、傲慢と善良とはいったい何だろうと考え続けていました。きっとそれは、表裏一体なんですよね。今の社会で生きづらさを抱えている人たちが、自分の中のネガティブな部分を受け入れて、完璧ではない自分を愛して前に進めるような映画になっていたらいいなと思っています」と作品に込めた思いをコメント。キャストとスタッフの熱意に満ちた制作現場からも、目の前の人と向き合う大切さという映画のテーマが浮かび上がってくる。
架と真実が最後にたどり着く“一生に一度の選択”をぜひ映画館で確認しよう。
映画情報
『傲慢と善良』
9月27日(金)全国公開
出演:藤ヶ谷太輔 奈緒
倉悠貴 桜庭ななみ / 阿南健治 宮崎美子
西田尚美 前田美波里
原作:辻村深月『傲慢と善良』(朝日文庫/朝日新聞出版刊)
監督:萩原健太郎
脚本:清水友佳子
主題歌:なとり「糸電話」
配給:アスミック・エース
(C)2024 映画「傲慢と善良」製作委員会
映画『傲慢と善良』作品サイト
https://gomantozenryo.asmik-ace.co.jp/