記者会見写真・左から トライストーン・エンタテイメントの山本又一朗会長、ユー・エス・ジェイのJ.L.ボニエ社長、東宝の市川南専務、ソニー・ミュージックエンタテインメントの村松俊亮社長
■エンタメ産業が力を合わせて、絶対に世界に通じる俳優を育成
トライストーン・エンタテイメント、ユー・エス・ジェイ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)、東宝、ソニー・ミュージックエンタテインメントの4社による、新たな俳優オーディション『「TREASURE HUNTING」~あなたの才能を探す冒険に出かけよう~』の開催が発表された。
同オーディションは、国内市場はもちろん、これからの海外市場に求められるエンターテインメント性にも応え得る俳優の発掘・育成を図るという趣旨の元、エンターテインメント業界を代表する4社が賛同。本日8月23日、大阪・ホテル京阪 ユニバーサル・タワー 4階ファンタジーホールにてマスコミ向けに行われた記者会見には、山本又一朗(株式会社トライストーン・エンタテイメント/代表取締役会長)、J.L.ボニエ(合同会社ユー・エス・ジェイ/社長CEO)、市川南(東宝株式会社/取締役 専務執行役員 映画本部長)、村松俊亮(株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント/代表取締役社長 CEO)が登壇した。
小栗旬、田中圭、綾野剛、坂口健太郎、木村文乃、間宮祥太朗、赤楚衛二などが所属する芸能事務所トライストーン・エンタテイメントの山本又一朗氏は、2017年に所属俳優が来阪時、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに立ち寄ることを熱望し、その際に見たパーク内の光景に「こんなにイキイキとした若者が集う場所があるだろうか。この子たちに演技のレッスンをしてみたい。演劇をベースにしたオーディションができないだろうかと考えた」と、この企画の立ち上げを振り返った。続けて、「韓国はBTSが世界的にヒットしたり、映画『パラサイト 半地下の家族』がアカデミー賞を受賞したり……この間、私たちはいったい何をしてきたのだろうかと。エンタメ産業が力を合わせて、絶対に世界に通じる俳優を育成してみせます」と意気込んだ。
国内外から多くのゲストが訪れる日本を代表するテーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのJ.L.ボニエ氏は、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパンは“NO LIMIT!”を合言葉に挑戦と進化を続けています。このプロジェクトを通じて、次世代の若者の夢を応援できること、皆さんと共に挑戦し成長できることを大変うれしく思っております。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンならではの、従来のオーディションを越えたユニークで特別な体験をお届けできればと思っていますので、ぜひこの機会にエンターテインメントの世界へ足を踏み入れていただければ。夢を追いかける大きな一歩となることを願っております」と語った。
『ゴジラ』をはじめとする数多くの映画のほか、アニメ、演劇の製作を行い、90年以上の歴史を持つ東宝の市川南氏は、「去年『ゴジラ-1.0』と『怪物』を自社で作りまして。日本でも全世界でもヒットして、賞もいだたいて、大成功作になりました。今後、東宝が映画を配給していく際には、国内だけじゃなくて全世界に向けて作っていきたいと思っていたところにこのオーディションの話をいただいて、一にも二もなくやらせていただきました。グランプリになった方は東宝で自社制作する作品に出ていただいて、皆さんと一緒に世界に通用する俳優さんを映画という媒体から生み出していこうと思っています」と約束した。
アーティスト・タレント・クリエイターの発掘・育成から海外事業推進ほか多角的にビジネスを展開する、ソニー・ミュージックエンタテインメントの村松俊亮氏は「私は大谷翔平選手が大好きで、彼はスーパープレイヤーである以上に、日本人としての美しさ、人間としての深みみたいなものを全部表現しているアーティストだと思っていて。スポーツ界の彼のような存在をエンターテインメント界でも出現させたい、我々の手でサポートしていきたい。現段階で映画、ドラマ、MV、さまざまな出口を用意していますが、原石のままで応募していただければ、それを我々がダイヤモンドにしていきます」と呼び掛けた。
さらには、俳優・小栗旬(株式会社トライストーン・エンタテイメント/代表取締役社長)より届いたメッセージビデオも映し出され、スクリーン越しに熱いエールを送った。
「皆さんこんにちは、小栗旬です。4社による俳優オーディション『「TREASURE HUNTING」~あなたの才能を探す冒険に出かけよう~』の発表がされたと思います。最近はいろんなメディアによって、自分が表現したものが世界中の人に発表できる場所が増えています。僕らと一緒に自分の中にある、まだ見ぬ宝箱を開けてみませんか。そして、最終審査では私も審査員の一人として見させていただきたいと思っておりますので、ぜひご応募お待ちしております」
■質疑応答
質疑応答では、海外進出に英語力は必須だった2017年当時から状況が変ったことに触れ、「『パラサイト 半地下の家族』も韓国語のままアカデミー賞を取った。『ゴジラ-1.0』も日本語のまま吹き替えではなく英語字幕でヒットした。配信で楽しむ文化が定着し、英語を話せる人材は欲しいですが必須ではなく、世界に打って出るスケールと気概のある俳優を待ち望んでいます」と東宝の市川南氏。「世界中に自分の魅力を伝えられる環境が整っている中で、どれだけ大きな夢を見られるか、そのために努力を惜しまない人を求めています」とソニー・ミュージックエンタテインメントの村松俊亮氏が続け、「本当にこの数年で時代が変わって、例えばロンドンで公演してるアニメの舞台は、むしろ日本語じゃないと受け入れられなくなってきた。本物とは何かを求め出している。当初より変わってきたアイデアも受け入れて発展していきたい」と、トライストーン・エンタテイメントの山本又一朗氏が締めくくった。
なお、『「TREASURE HUNTING」~あなたの才能を探す冒険に出かけよう~』のオーディション応募は本日よりスタート(9月17日17:00まで)。書類応募期間中の8月24日~9月1日(各日10:00~18:00)まで、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでは体験版『TREASURE HUNTING』として、トライストーン・エンタテイメント所属の俳優と映像上で共演できるAR(拡張現実)アトラクションや、プロのカメラマンによるプロフィール写真撮影を実施。来場者は誰でも参加可能で、その場でオーディションに応募することもできる。
TEXT BY 奥“ボウイ”昌史
「TREASURE HUNTING」オフィシャルサイト
https://www.sonymusic.co.jp/sd/treasurehunting/