■メジャーデビュー2周年を祝う場面では、観客によるフランス語でのバースデーソング合唱も発生
PSYCHIC FEVERが、フランス・パリで7月11日~14日にかけて開催された『Japan Expo Paris 2024』に初出演を果たし、現地ファンを巻き込んだ圧巻のステージを披露した。本稿ではそのオフィシャルレポートを掲載する。
『Japan Expo Paris』は、ヨーロッパ最大級の日本文化の総合博覧会。マンガやアニメ、ゲーム、音楽、観光、食文化など、日本の魅力を多角的に発信するイベントとして2000年から開催されている。毎年、世界各国から日本文化のファンが多数訪れており、2023年は約25.5万人という過去最高の来場者数を記録した。
そんなイベントに、PSYCHIC FEVERは7月12日~14日の3日間にわたって出演。SHOW CASEやWORK SHOPを開催し、特に13日にYUZU STAGEで行ったSHOW CASEには約3,000名が来場し、大盛り上がりとなった。
YUZU STAGEが設けられた会場は、PSYCHIC FEVERのステージを一目観ようと駆けつけた大勢の観客の熱気で、パフォーマンスが始まる前からすでに空気がかなり温まっていた。そんななか、メインスクリーンにメンバーを紹介する映像が流れ始めると、観客からは「待ってました」とばかりに歓声が沸き起こる。メンバー全員が揃ったグループのメインビジュアルが映し出された際は、これからスタートするパフォーマンスへの期待感からか、先ほどよりもさらに大きな歓声が響き、観客は自ずとスタンディング状態に。7人はそんな観客を前にしてまず「Up and Down」を披露し、重いビートの中に響く低音域の強いラップと伸びやかな歌声で、観客の心を一気に掴んでいった。
JIMMYが「Say, yeah!」と観客を煽ると、会場全体で「Yeah!」という声が響き渡り、その熱気を引き継いだまま「HABANERO」をショートバージョンでパフォーマンス。パワフルかつ情熱的なステージで会場をさらに盛り上げていく。
ここでMCへと移行し、まずは小波津志がグループ紹介を行ってから「Ca va ?(元気?)」とフランス語で挨拶すると、小波津はそのまま英語で続けて「もし次の曲を知っていたら、一緒に歌って、踊ってください」「Are you ready?」と語りかけ、次のパフォーマンスへ。
そして、1月にリリースされ、TikTokで総再生数2.1億回を突破した「Just Like Dat feat. JP THE WAVY」を披露。ダンス動画を中心に世界で注目を集めた同楽曲のパフォーマンスは、冒頭から観客の大合唱が沸き起こり、会場に不思議な一体感が生まれていく。洗練された切なげなサウンドの中に響き渡るメンバーのクリアな歌声に加え、歌詞の世界観を体現した、パワフルさとしなやかさの両立したPSYCHIC FEVERならではのダンスで、観客の視線はステージ上に釘付けに。それだけでなく、観客自身もリズムとメロディに身をゆだねて全身で楽曲を楽しんでいる姿が会場内のあちらこちらで見られ、メンバーはその様子に満足げな表情を浮かべていた。
そして、WEESAの曲紹介から「BEE-PO」を披露。先ほどのステージで生まれた観客との一体感をそのままに、引き続き会場中に響き渡る歓声のなかで、磨き抜かれたパフォーマンスを繰り広げると、再びのMCパートへ。
WEESAが英語で「みんな、楽しんでますか!」と問いかけると、それに応えるかのように、観客から甲高い声援がステージにいるメンバーに届けられていく。WEESAはその声を聞きながら、「今日は来てくださって本当にありがとうございます」とファンへの感謝の気持ちをしみじみとコメント。そして、メンバーがひとりずつ、自己紹介をかねてYUZU STAGEを訪れた観客に各々の言葉を紡いでいった。
半田龍臣は「I love you, guys! I’m so happy!」と声を弾ませて語り、剣は「楽しんでますか、気分はどうですか!」と英語で観客の反応を確かめていく。渡邉廉は「I love you, guys!」と熱烈に挨拶。小波津はフランス語で「Just Like Dat、どうでしたか?」と尋ねると、WEESAと中西椋雅もフランス語で自己紹介を行って観客との距離を縮めながら、JIMMYも「Thank you for coming today!」とファンへの感謝の気持ちを述べた。
MCでは、7月13日のメジャーデビュー2周年を祝う場面も。ここではメンバーが歌ったバースデーソングに観客が合唱しただけでなく、自然発生的にグループのデビューを祝うフランス語でのバースデーソングの合唱が生まれており、PSYCHIC FEVERがもはや国内だけでなく、世界にファン層を広げていることがありありと感じられた。
続くパフォーマンスパートでは、「Highlights」「Tokyo Spilal」「Spark It Up」「SPICE feat. F.HERO&BEAR KNUCKLE」をメドレー形式で披露。そして、WEESAが「Do you know this song?」と問いかけてから、「Temperature (Prod. JP THE WAVY)」をパフォーマンス。サビでは“君以外今考えれない全然”といった日本語の歌詞の部分でも観客による合唱が沸き起こっており、この楽曲を何度も聴き込んだファンが非常に多いことを実感した。
そのまま「Bitter Sweet」を特別バージョンで披露し、ステージには、2025年開催の『EXPO 2025 大阪・関西万博』公式キャラクターであるミャクミャクが登場。7人のメンバーはミャクミャクとともに、「IGNITIO」をパフォーマンスした。メンバーが観客にタオルを回すよう煽ると、サビではタオルを回したり、右手を振り上げて全力で楽曲に乗ったりする観客の姿が見られ、パフォーマンス終了後も歓声と歌声が鳴りやまないほど観客のボルテージは最高潮に。
ここで、メンバーより大阪万博の紹介が行われた。大阪万博では、PSYCHIC FEVERがスペシャルサポーターを務めることになっている。そのことについて小波津が話すと、会場からはグループの活躍の場が広がっていることを祝うかのように拍手と歓声が沸き起こっていく。大阪万博について軽くPRした後、「Choose One」のパフォーマンスへ。アメリカの西海岸を思わせるような、緩やかなテンポで爽やかな雰囲気の漂う楽曲で観客を魅了すると、最後に渡邉によるヒューマンビートボックスから「FIRE feat. SPRITE」を披露。最後の瞬間まで観客による拍手と歓声、歌声が響き渡るなかで、PSYCHIC FEVERとして初となるフランスでのステージは大団円を迎えた。
今回のステージを観て、ここ最近のPSYCHIC FEVERの躍進には、本当に目を見張るものがあると感じた。2024年に入ってからというもの、彼らは破竹の勢いで活躍の場を広げている。1月に「Just Like Dat」でアジアを中心にバイラルヒットを飛ばすと、5月にはシンガポールでの初ステージで大きな手応えを掴んだ。
彼らは以前、ある取材で、今後の目標として「グローバルアーティストを目指したい」と語っていた。今回のイベント出演によって、そのゴールは決して夢物語ではなく、近い将来実現可能なものとして現実味を帯びてきたと言えるのではないだろうか。彼らは今後、東南アジアでツアーの後半戦を開催するほか、アメリカでの活動も予定している。
PSYCHIC FEVER OFFICIAL SITE
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