■2010年よりスタートした、リスアニ!がプロデュースする全曲生バンドによる演奏をバックにした音楽フェス『リスアニ!LIVE』
『リスアニ!LIVE 2024』が、1月27日・28日に日本武道館にて開催された。
2010年よりスタートした、リスアニ!がプロデュースする全曲生バンドによる演奏をバックにした音楽フェス『リスアニ!LIVE』。14回目となる今回も、日本武道館を舞台に2日間にわたり開催された。
2020年以来4年ぶりの声出し開演となった2024年の1日目の公演には、『アイドルマスター シャイニーカラーズ』のイルミネーションスターズとコメティック、ASCA、内田雄馬、JUNNA、FictionJunction、Myuk、そして次世代を担うアーティストをフィーチャーした“UPCOMING ARTIST”枠としてasmi、SennaRin、UniteUp!の計9組、2日目の公演には、『アイドルマスター シャイニーカラーズ』の放課後クライマックスガールズとストレイライト、CHiCO、TrySail、halca、MyGO!!!!!、Liella!と、“UPCOMING ARTIST”枠として中島怜、岬なこ、UniteUp!の計9組が出演し、オーディエンスを熱狂させた。
■1日目(1月27日)
1日目のトップバッターは、2024年春からTVアニメの放送を控える『アイドルマスター シャイニーカラーズ』より、イルミネーションスターズとコメティックの2組。まずはイルミネーションスターズの近藤玲奈(風野灯織役)、峯田茉優(八宮めぐる役)が登場し、彼女たちらしいフレッシュなポップチューン「PRISISM」とエモーショナルな光を湛えた「Twinkle way」を続けて披露すると、川口莉奈(斑鳩ルカ役)、三川華月(鈴木羽那役)、小澤麗那(郁田はるき役)から成るコメティックにバトンタッチし、浮遊感と激しさが同居した「くだらないや」、フォーメーションでも魅せながらアップテンポに駆け抜けていく「平行線の美学」をパフォーマンス。それぞれ対照的な輝きで観客を魅了する。そしてイルミネーションスターズは「BRIGHTEST WHITE」で晴れやかに、コメティックが「無自覚アプリオリ」で熱狂的に締め括り、リスアニ!バンドの生演奏をバックにしたレアなライブで、各々のアイドルとしてのカラーを示した。
続いてステージに上がったのは『リスアニ!LIVE』初参戦となる声優アーティストの内田雄馬。自身のバックバンドを引き連れ、歌唱だけでなくアクティブな動きでも楽しませるアグレッシブなステージングで、武道館を一気に自分色に染め上げる。「Comin’ Back」(TVアニメ『灼熱カバディ』EDテーマ)を皮切りに、重厚なアレンジでラウドに変貌した「Hope」(TVアニメ『デッドマウント・デスプレイ』第2クールEDテーマ)、ディスコなグルーブがご機嫌な「SHAKE!SHAKE!SHAKE!」(TVアニメ『怪病医ラムネ』OPテーマ)といったアニメタイアップ曲を連発しつつ、ヘビーなファンク「Relax」でノリノリのアクションを見せるなど、自身のアーティスト性をアピールするのも忘れない。ラストはTVアニメ『あひるの空』EDテーマ「Over」で、限界を感じさせない爽快な歌声を会場中に響きわたらせた。
ここからは“UPCOMING ARTIST”の3組が連続で登場。いずれも『リスアニ!LIVE』には初参加となる。まずはソニーミュージック発の多次元アイドルプロジェクト『UniteUp!』より、11人のキャストから成るUniteUp!が揃いの衣装でステージに立ち、2月14日リリースの1st EPの表題曲でもあるロックテイストな最新曲「ELEVEN」を、息の合った振付やフォーメーションと共に披露する。そしてTVアニメ『UniteUp!』のOPテーマでもある代表曲「Unite up!」では、アイドルならではのキラキラしたパフォーマンスで魅了する。普段はPROTOSTAR、LEGIT、JAXX/JAXXの3ユニットで活動する彼らだが、11人集まったときの可能性は無限大ということを改めて感じさせるステージだった。
作曲家・澤野弘之のプロデュースで2022年にメジャーデビューを果たした注目株・SennaRinは、TVアニメ『BLEACH 千年血戦篇』のEDテーマ「最果て」でライブをスタート。ダークかつトライバルな曲調とパワフルなボーカルが共鳴し合って、ディープな世界観が武道館を飲み込むように広がっていく。そこからアッパーな「NOD」を畳みかけると、アニメ『銀河英雄伝説 Die Neue These 激突』テーマソングとして知られる壮大なバラード「melt」では、楽曲のスケール感に負けないどころかそれを凌駕するような、力強くも包容力のある歌声を展開。初の『リスアニ!LIVE』でしっかりと爪痕を残した。
そしてTikTokなどのSNSで人気を集める楽曲の数々を歌い、“SNSで最も使われる歌声”とも評される注目のシンガーソングライター、asmiが登場。まずは、MAISONdes feat. asmi, すりぃ名義で歌ったTVアニメ『うる星やつら』第2クールOPテーマ「アイワナムチュー」で、賑やかに盛り上げると、続いてTikTokでバズを引き起こして『TikTok流行語大賞2022』にもノミネートされた中毒性の高いポップチューン「PAKU」をパクッと披露。さらにasmi feat. Chinozo名義による、カラフルでジェットコースターのように展開するナンバー「ドキメキダイアリー」(TVアニメ『ポケットモンスター』OPテーマ)をパフォーマンスし、キャッチーで耳に残る独特の歌声の魅力をしっかりと届けた。
『リスアニ!LIVE』初出演ながら、繊細かつ表現力豊かな歌声でオーディエンスをとりこにしたのが、シンガーソングライターとして活動していた熊川みゆによる音楽プロジェクト、Myuk。透明感と芯の強さを併せもった歌声が持ち味で、今回はアコギ、キーボード、6人のストリングス隊という特別な編成でライブを届ける。TVアニメ『豚のレバーは加熱しろ』のEDテーマ「ひとりじゃないよ」における抑揚をつけたドラマチックな歌唱から、Eve提供によるデビュー曲「魔法」(TVアニメ『約束のネバーランド』Season2 EDテーマ)での切なくも温かみのある歌い口、tofubeatsが作編曲を手がけた「Gift」(アニメ映画『北極百貨店のコンシェルジュさん』主題歌)の優しい響きなど、多彩な色のボーカルが観客の心に染み渡っていく。ダンサブルなビートとポップかつ真摯なメッセージが印象的な「愛の唄」、力強くも郷愁を誘うメロディと歌声が心に残る「Arcana」と、Guianoが提供した2曲も素晴らしく、あらたな才能の登場を感じさせた。
2023年に続き5度目の『リスアニ!LIVE』出演となったのが、力強い歌声を駆使したエネルギッシュなパフォーマンスで人気を集めるASCA。この日は優しく伸びやかな歌い方が新鮮な「私が笑う理由は」で幕を開けると、人気作曲家の杉山勝彦が詞曲を手がけたライブバンガーなEDM「Stellar」と続け、アーティストとしてのあらたな一面を見せていく。彼女らしい劇的に展開していく歌唱表現が印象的な「リンネ」(TVアニメ『EDENS ZERO』EDテーマ)では、進化と成長を堂々とアピール。そして彼女のライブでは欠かせないナンバーとなっている「Howling」(TVアニメ『魔法科高校の劣等生 来訪者編』OPテーマ)で会場からの叫びのような大合唱を引き出すと、ラストはTVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』OPテーマ「RESISTER」を投下してさらにヒートアップ。今や『リスアニ!LIVE』常連組と言える彼女が、今年も凄みと爆発力のある圧巻のライブで観客の心を掴んだ。
ここで『リスアニ!LIVE』の14年にわたる歴史において、特別な時間が訪れる。作曲家・梶浦由記によるソロプロジェクト、FictionJunctionが、『リスアニ!LIVE』に初降臨したのだ。梶浦が様々なミュージシャンをフィーチャーして活動している本プロジェクト、今回は近年のライブでレギュラーとなっている4人の歌姫、KAORI、KEIKO、YURIKO KAIDA、Joelleがボーカルとして参加。天上の調べのようなオーバーチュアと共に梶浦を含むバンドメンバーと歌姫たちが登場すると、まずは梶浦が劇伴を手がけるアニメ『ソードアート・オンライン』の10周年記念テーマソング「蒼穹のファンファーレ」が披露され、4声の美しい歌声が壮大な景色を描き出す。そしてライブの定番曲の1つ「stone cold」(TVアニメ『セイクリッドセブン』OPテーマ)では、トランス調のビートも加わったハイテンションなステージングで熱狂。さらにMCでLiSAを呼び込むと会場からはひと際大きな歓声が。リリースから4年、TVアニメ『鬼滅の刃』竈門炭治郎 立志編EDテーマとして知られるFictionJunction feat. LiSA名義の人気曲「from the edge」がライブ初披露される。LiSAの情熱的なボーカルとレギュラー歌姫たちの美麗な歌声が化学反応を起こして、武道館は凄まじい熱気に包まれる。その1曲をもってLiSAは降壇し、最後は2023年にリリースされた約9年ぶりのアルバム『PARADE』より「Parade」で締め。音楽という旅路を祝福するようなステージだった。
1日目の最後のアクトは、2023年に続いて4度目の登場となるJUNNA。『リスアニ!LIVE』でトリを飾るのは今回が初めてだ。1曲目は石川智晶が提供した最新シングルの表題曲「眠らされたリネージュ」(TVアニメ『魔法使いの嫁 SEASON2』第2クールOPテーマ)。さらに「Here」(TVアニメ『魔法使いの嫁』OPテーマ)へと繋げ、ラテンのスパイスも取り入れつつ、『魔法使いの嫁』と同様に妖しくも美しい世界観に観客を引き込んでいく。MCを経て、ここからはJUNNA流の“ヤバイ”楽曲を連発。パッション溢れるアッパーなロックチューン「Unite」、ジャジーなサウンドとギラついたパフォーマンスがマッチした「コノユビトマレ」(TVアニメ『賭ケグルイ××』OPテーマ)を続けて歌うと、ここでスペシャルな1曲をプレゼント。なんと『マクロスΔ』より、彼女が美雲ΔJUNNA名義で参加するユニット、ワルキューレの人気曲「いけないボーダーライン」をアーティスト・JUNNAとして届け、武道館はこの日いちばんの盛り上がりを見せる。そしてラストは、暴力的なまでの重音で迫りくるロックチューン「風の音さえ聞こえない」(TVアニメ『錆喰いビスコ』OPテーマ)。始まると同時に銀テープが発射され、JUNNAはステージを走り回りながら生命力の塊のような歌をぶつける。最後は武道館全体が熱狂するなか、全員でジャンプして1日目を熱く締め括った。
■2日目(1月28日)
2日目の先陣を切ったのは、1日目と同じく『アイドルマスター シャイニーカラーズ』のアイドルたち。この日は河野ひより(小宮果穂役)、白石晴香(園田智代子役)、永井真里子(西城樹里役)、丸岡和佳奈(杜野凛世役)、涼本あきほ(有栖川夏葉役)による放課後クライマックスガールズと、2023年の『リスアニ!LIVE』でも話題を呼んだ田中有紀(芹沢あさひ役)、幸村恵理(黛冬優子役)、北原沙弥香(和泉愛依役)から成るストレイライトの2組が、生バンドの演奏をバックに武道館を鮮やかに彩る。放課後クライマックスガールズは、銀河を駆け抜ける「五ツ座流星群」や季節外れもお構いなしの夏ソング「ビーチブレイバー」、大合唱が巻き起こったライブの定番タオル曲「太陽キッス」をワチャワチャ感いっぱいに歌ってチアフルな魅力を発散。ストレイライトは、サイバーかつゴリゴリのエレクトロニコア「Tracing Defender」を皮切りに、バンドアレンジによりブルータルさが増したデスボイス入りの轟音ロック曲「Start up Stand up」、前回の『リスアニ!LIVE』でもオーラスを飾った人気曲「Timeless Shooting Star」を情熱的なダンスパフォーマンスと共に歌い、各々のアイドルとしての輝きを示した。
2番手として登場したのは、2023年にソロでのアーティスト活動を始動したCHiCO。『リスアニ!LIVE』にはCHiCO with HoneyWorks(以下、チコハニ)として常連だった彼女が、2022年以来、武道館のステージに戻ってきた。リスアニ!バンドによる演奏のサポートを受けつつ、CHiCOが1曲目に放ったのは、自身が作詞したソロ第1弾楽曲「光のありか」。あらたな始まりを告げる歌声が、光の矢のように真っ直ぐ突き刺さる。さらにソロ名義の楽曲のみならず、会場中のペンライトが真っ赤に染まった和ロックチューン「ヒカリ証明論」(TVアニメ『銀魂.』銀ノ魂篇EDテーマ)、コール&レスポンスとクラップで会場の熱気を高めた「決戦スピリット」(TVアニメ『ハイキュー!! TO THE TOP』EDテーマ)とチコハニ楽曲を連発。2月7日リリースの新作EP『PORTRAiT』より、胸の内の感情を解き放つようなロック曲「エンパシア」をいち早く届けるうれしいプレゼントもありつつ、ラストはDECO*27が楽曲提供したTVアニメ『シャングリラ・フロンティア』のEDテーマ「エース」を熱く迸る歌声と共に披露し、全5曲をエモーショナルに駆け抜けていった。
続いては“UPCOMING ARTIST”枠の3組が連続で登場。1日目に続いての参戦となったUniteUp!は、ソニーミュージックによる多次元アイドルプロジェクト『UniteUp!』発の11人組。王子様のように煌びやかな衣装に身を包んだ彼らがステージに登場すると、客席からは黄色い声援が飛ぶ。まずは人気作曲家/プロデューサーの松隈ケンタとSCRAMBLESが楽曲制作した最新曲「ELEVEN」でたくましい歌声を重ねると、続いてはTVアニメ『UniteUp!』のOPテーマでもある代表曲「Unite up!」を披露。鋭い動きをシンクロさせたダンスと巧みなフォーメーションチェンジを含め、ハイレベルなパフォーマンスで、アイドルらしいキラキラしたエンターテインメントを見せつけた。
そして『リスアニ!LIVE』初出演となったのが、TVアニメ『ラブライブ!スーパースター!!』の嵐 千紗都役などで知られる声優アーティストの岬なこ。2023年にアーティストデビューしたばかりで、今後の活躍が期待されるフレッシュな逸材だ。彼女が最初に歌ったのは、デビューアルバム『day to YOU』からの先行曲で、自身の活動の始まりを飾った「ソラトレイト」。渡辺 翔のペンによる歌詞とメロディも込みで爽快な楽曲で、鮮やかな黄色の衣装を揺らしながらスイートな歌声を武道館いっぱいに広げていく。TVアニメ『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』のEDテーマ「スイートサイン」では、甘さとセンチメンタルさが混ざった絶妙な表現で観客を魅了。最後は開放的なアップチューン「morning morning」を晴れやかに歌い上げ、多彩な魅力をしっかりとアピールした。
“UPCOMING ARTIST”枠の最後の1組は、2022年にフライングドッグが開催したオーディション『犬コン!』の声優・歌手・シンガーソングライター部門でグランプリを受賞し、2023年に歌手デビューを果たした現在19歳の“新米”シンガー、中島怜。透明感と繊細さを併せもった唯一無二の歌声の持ち主で、1曲目に歌った「サプライズ」(TVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』第2クールOPテーマ)からその持ち味を存分に発揮する。続いて披露された「はじまる」は彼女自身が作詞をしており、これから始まる新しい世界への期待をピュアなクリアボイスで表現。そして2024年4月放送スタート予定のTVアニメ『終末トレインどこへいく?』のOPテーマ「GA-TAN GO-TON」をライブ初お披露目。前の2曲とはまた趣きの異なるドリーミーな歌唱で客席をうっとりさせる。初々しいMCでも心を掴みつつ、初めての『リスアニ!LIVE』、そして初の武道館という大舞台を見事にやり遂げた。
続いて、求心力のあるボーカルと熱くひたむきな演奏で武道館のオーディエンスをロックしたのが、次世代ガールズバンドプロジェクト『BanG Dream!(バンドリ!)』発の“現実(リアル)”と“仮想(キャラクター)”が同期するバンド、MyGO!!!!!。彼女たちもまた『リスアニ!LIVE』および武道館のステージは初だったが、立ち上がりからバンド初のオリジナル曲として知られる始まりの歌「迷星叫」、胸のすくようなメロコアチューン「壱雫空」(TVアニメ『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』OPテーマ)を畳みかけ、瞬く間に会場の熱気を掌握する。時にお互い向き合いながら演奏する姿も熱い。MCを挟み、ステップも踏みながらのパフォーマンスが愛らしいライブ定番曲「影色舞」で武道館を踊らせると、TVアニメ『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』第7話の挿入歌でもある「碧天伴走」へと繋げ、アグレッシブな演奏に乗せて聴き手の背中を押すようなメッセージを届ける。ラストナンバーは、ポエトリーリーディングの要素も取り入れたエモーショナルな青春パンク「音一会」。メンバー間の強い絆を示すと同時に、この武道館に集ったすべての人に向けて、音楽を介した出会いと繋がりに対する“ありがとう”の言葉を届けた。
2022年以来、2年ぶりの『リスアニ!LIVE』出演となったのは、「小文字で5文字」の挨拶でお馴染みのhalca。とはいえ今回で5回目の出演、しかも2023年夏のイベント『リスアニ!LIVE SPECIAL EDITION ナツヤスミ』にも参加していたので、彼女もまた常連組と言っていいだろう。久々の武道館でのライブの1曲目として彼女が持ってきたのは「TTL」。友人でもある北澤ゆうほ(the peggies)と共に作り上げた、元気の良さと愛らしさが凝縮したパワフルなロックチューンだ。そのエネルギッシュなステージングで武道館を一気にhalca色に塗り替えると、同じく北澤が楽曲提供した鮮烈なハイトーンが印象的な「恋愛ミリフィルム」(TVアニメ『彼女、お借りします』第3期OPテーマ)、歌い出しから大歓声が巻き起こった彼女の代名詞的なナンバー「センチメンタルクライシス」(TVアニメ『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』EDテーマ)、田淵智也が書き贈った究極のアッパーソング「誰彼スクランブル」(TVアニメ『Engage Kiss』OPテーマ)と、人気のアニメタイアップ曲を連続で畳みかける。そして最後は、現在放送中のTVアニメ『ぽんのみち』EDテーマ「Good Luck Waker」をライブ初披露。一緒に歌うように呼びかけたり、手拍子やワイパーで一体感を作り上げる。天真爛漫かつロッキッシュな全5曲で、彼女独特のポップな世界観を見せつけた。
終盤戦を華やかなステージで盛り上げたのは、メディアミックスプロジェクト『ラブライブ!スーパースター!!』から生まれた11人組スクールアイドルグループ、Liella!。『リスアニ!LIVE』には初参戦、生バンドでのパフォーマンスも初となる。幕開けを飾ったのは、彼女たちが現在開催中の5thライブ『ラブライブ!スーパースター!! Liella! 5th LoveLive! ~Twinkle Triangle~』のテーマソング「シェキラ☆☆☆」。ジャジーで大人っぽい曲調に合わせた壮麗なダンスパフォーマンスで魅せる。そして2023年のライブイベント『異次元フェス アイドルマスター ラブライブ!歌合戦』でも歌われて人気を集めた「スター宣言」でスターへの道を駆け上がる心意気を力強く示すと、挨拶とMCを挟んで、ディスコ調のポップ&ダンサブルな人気曲「キラーキューン☆」を披露。11人が次々と入れ替わってフォーカスされる歌割りと“キュンキューン”と繰り返される胸キュンなフレーズで客席のハートを奪う。続く「UNIVERSE!!」では、楽曲の壮大なスケール感とアイドルとしての高みを目指す強い意志を滲ませた歌声がエモーションを誘発。最後は“終わらない冒険”と未来への希望を託した「TO BE CONTINUED」を11人で元気いっぱいにパフォーマンス。アニメの主題歌/挿入歌は外した攻めのセットリストだったが、それが余計にグループとしてのポテンシャルとLiella!楽曲の奥行きの深さを感じさせた。
そして2日間にわたって開催された『リスアニ!LIVE』の大トリを飾ったのは、麻倉もも・雨宮天・夏川椎菜による女性声優ユニット、TrySail。『リスアニ!LIVE』には2020年以来、4年ぶりの出演だ。バンドの荘厳なオーバーチュアに導かれて登場した3人は、彼女たちが主要キャラクターのキャストを務めるアプリゲーム『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』のテーマソング「かかわり」で麗しくライブをスタート。3人で色味を合わせた銀色の衣装がキラキラと光る。「はなれない距離」(TVアニメ『阿波連さんははかれない』OPテーマ)ではささやき声も交えながら、お互いにギュッとくっついたりするなどして“はなれない距離”を表現。そしてMCのあとは、どんな現場も確実に盛り上げる必殺のライブチューンを惜しみなく連発。アルバム収録曲ながら強烈なインパクトを放つ、ラップから演歌風のコブシまで飛び出す異色のパーティーチューン「マイハートリバイバル」で火を付けると、力強い3声が合わさることで無限大のエネルギーが生み出される「High Free Spirits」(TVアニメ『ハイスクール・フリート』OPテーマ)、彼女たちのライブには欠かせない大定番のスカポップ「adrenaline!!!」(TVアニメ『エロマンガ先生』EDテーマ)と続け、3人はステージの端から端まで動き回りながら歌と笑顔を振りまいて、会場の気持ちを一体にしていく。そしてフィナーレに選ばれたのは、2023年に生まれたあらたなキラーチューン「華麗ワンターン」(TVアニメ『異世界ワンターンキル姉さん ~姉同伴の異世界生活はじめました~』OPテーマ)。オーディエンスも一緒になって“それそれそれそれ”と大声を上げて盛り上げるなか、電波ソングばりのハイテンションな楽曲を全力で駆け抜け、ラストはみんなでジャンプして2日間の饗宴を盛大に締め括った。
『リスアニ!LIVE 2024』公式サイト
https://www.lisani.jp/live/
ポータルサイト『リスアニ!』
https://www.lisani.jp