■「地球の中で最もファンの声を聞いたヤバい男にさせてください!」(秋山黄色)
秋山黄色が全国11都市を巡ったツアー『走光性の鳴り方TOUR』が、12月13日、TOKYO DOME CITY HALL公演で幕を閉じた。
今年3月に東名阪弾き語りツアー『MY COLOR』を行ったものの、バンド編成での全国ツアーは約1年ぶり。開演時刻をやや過ぎた頃、秋山はなんと客席後方から登場。1曲目に選んだのは「蛍」で、曲の前半をギターの弾き語りで届けることで、彼なりの覚悟を改めて伝えた。2番に入ると、バンドメンバーが合流。蛍の光を思わせる照明演出とともに、ダイナミックなバンドサウンドが会場内に響いた。
この日秋山は、ツアーの各地で披露していた新曲で、ツアーファイナル当日の12月13日に配信リリースされた「SCRAP BOOOO」、TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』第6期EDテーマとして知られる「SKETCH」、イントロが鳴るや否や歓声が上がった人気の初期曲「やさぐれカイドー」「猿上がりシティーポップ」など全18曲を披露。観客が音楽に乗って飛び跳ねたり、拳を上げたり、手拍子をしたりと盛り上がる中、秋山が「今日地球の中で最もファンの声を聞いたヤバい男にさせてください!」と呼びかけると、観客はもう一段テンションの高いレスポンスをステージに返した。
また、ピアノ弾き語りによる「あのこと?」、リズミカルなピアノリフをループさせながらの「シャッターチャンス」など、今ツアーならではのライブアレンジも。そして「こんなことをやってみたい」という秋山のアイデアは音楽だけでなく、彼自身の立ち振る舞いにも及ぶ。「長らく声出しできなかったので」と観客に三声合唱をさせたり、ギターのヘッドを野球のバットに見立て、サインボールを客席の方へ打ったり、声量に自信のあるファンをステージに上げて歌わせたりと、自由な展開で観客を楽しませ、自分自身も楽しんだ。
「みなさまが居場所をずっと守ってくれた」と、ファンへの感謝を何度も言葉にしていた秋山は、全国をまわる中で、自分とファンの“不思議な関係”を実感したという。その上で「見ているものがわりと似てるんだろうな。通じ合う部分がどこかありますよね。また会いたいです、みんなに」と噛み締めながら、「悲しみとずっと一緒に居てよろしいです。無理して消そうとしなくていいです。ツアーを通して伝えたかったのはそれだけです」と語った秋山。
「(悲しみを)人に見せてもよろしい。言えないんだったら、曲で誤魔化してくれてもよろしい。その代わり、それ以外の全てに負けないでください。僕らは負けていないですし、最後にはきっと笑うでしょう。光の行く先が見えてきた気がするな」というツアータイトルを思わせる発言のあと、「引き続き、命よりも大切なものを探していきます。いつまでも君が好きな曲を歌います」とまとめ、今後の活動への意欲を示した。
ライブ中に発表されたように、2024年4月にはツーマンライブ『秋山黄色presents 「BUG SESSION」』が東名阪で開催される。大阪公演のゲストは緑黄色社会。名古屋公演のゲストはPEOPLE 1。東京公演は“秋山黄色(ソロ)vs 秋山黄色(バンド)”という前代未聞のツーマンだ。チケットは12月19日23時59分まで、ファンクラブアプリ「秋山黄色の裏垢」会員を対象とした先行受付中。また、12月27日12時よりオフィシャル先行が始まるため、お見逃しなく。
TEXT BY 蜂須賀ちなみ
PHOTO BY 小杉歩
<セットリスト>
1 蛍
2 Night park
3 ホットバニラ・ホットケーキ
4 見て呉れ
5 PUPA
6 chills?
7 やさぐれカイドー
8 あのこと?
9 シャッターチャンス
10 月と太陽だけ
11 クラッカー・シャドー
12 SCRAP BOOOO
13 Caffeine
14 とうこうのはて
15 アイデンティティ
16 エニーワン・ノスタルジー
17 SKETCH
18 猿上がりシティーポップ
ツアー情報
『秋山黄色presents 「BUG SESSION」』
2024年
04/04(木) 大阪・Zepp OsakaBayside
w/緑黄色社会
04/05(金) 愛知・Zepp Nagoya
w/PEOPLE 1
04/12(金) 東京・Zepp Haneda(TOKYO)
秋山黄色(ソロ)vs 秋山黄色(バンド)
リリース情報
2023.12.13 ON SALE
DIGITAL SINGLE「SCRAP BOOOO」
秋山黄色 OFFICIAL SITE
https://www.akiyamakiro.com/