■JO1與那城奨、撮影秘話を語る!「ガラスとか壁を殴るシーンは“一発で決めてほしい”と監督から何度か言われていて…」
映画『OUT』の初日舞台挨拶が11月17日、東京・新宿ピカデリー・シアター1で行われ、主人公・井口達也役の倉悠貴、暴走族「斬人」のメンバー、総長・丹沢敦司役の醍醐虎汰朗、副総長・安倍要役の水上恒司、特攻隊長・長嶋圭吾役の與那城奨(JO1)、親衛隊長・目黒修也役の大平祥生(JO1)、期待のルーキー・沢村良役の金城碧海(JO1)、ヒロイン・皆川千紘役の与田祐希(乃木坂46)、達也を預かる焼肉店「三塁」を営むおばちゃん、おじちゃん役の渡辺満里奈、杉本哲太、焼肉店を訪れる客を演じる庄司智春(品川庄司)、そして、メガホンをとった品川ヒロシ監督が登壇した。
主人公役の倉悠貴は「無事に公開を迎えられてうれしいです」と初日を迎えた心境を素直に明かすと、映画鑑賞直後の熱気漂う場内に向かって「いかがでしたかー?」と問いかける。その言葉に、観客からは大きな拍手が届き、倉は満面の笑顔に。監督・脚本を務めた品川も映画の公開に喜びもひとしおのようで「この1、2ヵ月とにかく長かった。早く封切りにならないかと毎日思っていたんです。たくさんある映画のなかでこの作品を選んでくれてありがとうございます」と初日に駆けつけた来場者へ感謝の言葉を伝えた。
キャスト、監督ら総勢11名が一同に会したこの日。撮影時の大変だった思い出を聞かれた登壇者らは、それぞれ誰から答えるか様子を伺う状況に。そこに、司会から挙手制で、と珍しい形の流れが提案されると、品川監督は思わず「あんまり舞台挨拶で挙手制ってないけど(笑)」と鋭くツッコミ。場内に笑いが起きるなか、「庄司は絶対にトップバッターじゃないし、ラストでもない」とフリのようなコメントが品川監督から飛び出し、全員の視線が庄司に集中。
庄司は「絶対僕じゃないでしょ!」とうろたえながらも「劇中で(醍醐演じる丹沢に)顔を踏まれるシーンがあるんですけど、監督が現場で急にスニーカーに血糊を塗りはじめて…それを僕の顔にニヤニヤしながらつけるんです。本当に(人の顔を)踏んだことないとその発想はないでしょ!」と、相方でもある監督に全力抗議。それに対し監督は「人の顔踏んだことなんてないよ!」と釈明しながら「実際に劇中でも跡がついていると思うので、ぜひもう1回観てみてください(笑)」とニヤニヤしながら楽しそうに撮影を振り返った。
そして、倉は「撮影中、とにかく寒くて…筋トレしているシーンで体から湯気が出ていると思うんだけど、あれはCGとかじゃなくて。現場に簡易サウナを置いてもらって直前まで温まった状態で撮影してたんです」と驚きの撮影エピソードを披露。同じシーンで撮影に挑んだ水上も「サウナのなかで僕がつけていたネックレスがキンキンに熱くなっちゃって…うっかりしていました(笑)」とお茶目な一面をのぞかせた。
男性陣がそんな過酷な撮影に挑む様子を目の当たりにしていた与田は「目を背けたくなるくらい怖かったときもありました」と激しいアクションシーンの裏側を見て肌で感じたリアルな心境を明かしながらも、「大変そうだなーと思いながら縛られてました(笑)」と、最大の敵として達也たちの前に立ちはだかる爆羅漢との抗争シーンに巻き込まれていくハードな撮影秘話を茶目っ気たっぷりに明かし、肝の座りっぷり見せた。
本作には與那城奨、大平祥生、金城碧海と、JO1のメンバーが3人揃って出演しているが、現場では彼らにとって初めての経験が多かったとか。與那城はアクションを演じるなかでNGを出さずに、一発でキメなきゃいけないハードがシーンが多かったといい、「ガラスとか壁を殴るシーンは“一発で決めてほしい”と監督から何度か言われていて…」と現場での本音を思わずポロリ。
それに対し品川監督は「いや、1回失敗しちゃうとセットを戻すのに時間かかっちゃうから…」と弁明。そんなふたりの姿に登壇者や場内から笑いが起こり、與那城も笑顔をみせながら、「プレッシャーがすごくて…でもいい経験ができました」と充実した撮影時間を過ごせたことを明かした。
渡辺満里奈、杉本哲太のふたり撮影時、彼らのアクションを見ることが叶わなかったと言い、渡辺は「私たちは焼肉屋の温かい場所でぬくぬくしていて…こんなことやってたの!?ってびっくりしちゃいました」と体を張ったアクションを披露した若手俳優らを称賛。
倉との撮影シーンが多かった杉本は「会うたびにヤンキーの顔になっていっていました」とその繊細な演技にも賛辞を贈った。杉本も渡辺同様、「裏ではみんな優しくて礼儀正しい、いい子たちだったから…痛そうなこんなすごいアクションをやってたなんて…!?」と驚いたそう。杉本からのこの言葉に金城はすかさず反応し、「めちゃくちゃうれしいです。ありがとうございます」とお礼の言葉を返したが、あまりの声の小ささに水上から「声ちっさ!」と突っ込まれ、監督からも「普段そんなんじゃないでしょ!」とイジられる事態に。
このように終始笑いが絶えなかったこの日のイベントでは、映画のタイトルにちなんでそれぞれが“OUT”なエピソードを披露する企画も実施。
大平のフリップには「それ◯◯やないかい!」というツッコミの言葉が書かれており、そのエピソードについて、斬人の副総長・安倍要の腹心・武藤将吾役を演じた久遠親との撮影秘話を披露。「(斬人のたまり場の)ボーリング場で、お見舞い行ってきたんだーっていう話を聞いていて。お見舞い? と思ってよくよく聞いてみたら親が“大吉”だった!みたいなこと言ってて…それお参りやないかい! っていうことがあったんです(笑)。」と明かした。
そんな現場の和気あいあいとした雰囲気が伝わる和やかなトークが繰り広げられた一方で、丹沢役を演じた醍醐は「朝一のカルビ」と回答。「焼き肉を食べるシーンがあったんですけど…朝一からカルビを食べなきゃいけなくて…」と過酷なアクションとはひと味違った意外な苦労話を明かした。
そして、最後に品川監督は「ヤンキー映画だと、荒くれ者が暴れているだけのイメージを持たれるかもしれないけど、そのなかには、ちゃんと愛と葛藤も描かれていて、若い人たちの感情とリンクする部分もあると思います」と作品をアピール。真面目に舞台挨拶が終了すると誰もが思っていたが、「庄司も老体にムチ打って、初日に映画を観てくれているんで…でも庄司だけだと弱いのでミキティーと観てください」とまさかのオーダーが入り、場内は大爆笑。
庄司は「監督、それアウトですよー!」とタイトルにかけて突っ込むも、「それ別にうまくないから」と品川監督にぴしゃりと締められ、品川監督作品らしい爆笑のなかで、舞台挨拶は幕を閉じた。
品川ヒロシの中学からの友人である井口達也による累計発行部数650万部を突破するヤンキー漫画『OUT』(秋田書店『ヤングチャンピオン・コミックス』刊)を実写化した映画『OUT』は、絶賛公開中。
映画情報
『OUT』
11月17日(金)全国劇場公開
出演:倉悠貴 醍醐虎汰朗 与田祐希(乃木坂46) 水上恒司
與那城奨(JO1) 大平祥生(JO1) 金城碧海(JO1)
小柳心 久遠親 山崎竜太郎 宮澤佑 長田拓郎 仲野温
じろう(シソンヌ) 大悟(千鳥)庄司智春(品川庄司)/渡辺満里奈 杉本哲太
原作:井口達也/みずたまこと『OUT』(秋田書店「ヤングチャンピオン・コミックス」刊)
監督・脚本:品川ヒロシ
配給:KADOKAWA
(C)2023『OUT』製作委員会
映画『OUT』作品サイト
https://movies.kadokawa.co.jp/out-movie