■超特急、SUPER★DRAGON、超ときめき♡宣伝部、いぎなり東北産、BUDDiiS、ONE LOVE ONE HEART出演『MUSICGLOBE FES 2023』が大盛況で終了!
世界でのブレイクを目指すアーティストの魅力を日本から発信すべく、2022年9月にスタートしたYouTube音楽番組『MUSICGLOBE ~Buzz the World~』。海外視聴者を視野に入れたトークと規格外のライブパフォーマンスで好評を博す同番組が、初のライブイベント『MUSICGLOBE FES 2023』を、11月4日に東京国際フォーラム ホールAにて開催した。
これまで番組に出演してきたアーティストの中から、今回は超特急、SUPER★DRAGON、超ときめき♡宣伝部、いぎなり東北産、BUDDiiS、ONE LOVE ONE HEARTの6組が参加。ライブパフォーマンスはもちろん、ライブ直後の息が上がった状態のメンバーに、リアルな心境を直撃するトークも交えて、満員のオーディエンスを存分に楽しませた。
■ONE LOVE ONE HEART
トップバッターは、毎回番組の司会を務めている洸瑛とイーチも所属する、男女混合9人グループONE LOVE ONE HEART。テレビドラマ『ガチ恋粘着獣』のエンディングテーマにも抜擢された「過剰本能」で幕を開けると、ステージ上の階段をゆっくりと下りたイーチ&藤咲碧羽の艶めかしいボーカルが、コンテンポラリーなダンスと相乗効果で高まり合い、デンジャラスな物語を紡ぎ出していく。続いて、低音の女性ボーカルから男性陣の躍動的なラップへとなだれ込む「The Witch」は、“夜の渋谷の案内人”をイメージした曲というだけあって、“魔女”を意味するタイトルどおりのダークファンタジーがデジタリックなトラックと融合。こんな摩訶不思議な世界を創り上げられるのも、男女混合グループである彼らの持ち味だろう。さらに「盛り上げに盛り上げまくって先輩にバトンタッチしたいので、よろしくお願いします!」と笹原遼雅がハイトーンで煽ってからは、重厚なユニゾンが響きわたる「Glory Dayz」で輝かしい日々への想いを壮大に鳴らし、最後はDo As Infinityのカバー曲「本日ハ晴天ナリ」で客席とコール&レスポンス。9人がタオルを振れば、満場のペンライトも大きく上下に振られ、2024年1月のZepp Shinjuku (TOKYO)ワンマン&2ndアルバムのリリースへと、大きなエナジーを持ち帰った。
■BUDDiiS
続いて、緩急あるセットリストで進化を見せたのが、10人組ダンスボーカルグループのBUDDiiS。リアル兄弟ユニットとしても知られるMORRIE&SHOOTの森兄弟と、療養から復帰したばかりのKEVINを筆頭に、全員がボーカルを執って、1曲目の「Magic」からオーディエンスに魅惑の魔法をかけていく。軽快なリズムにメンバーの甘い囁きもふんだんに交えて客席を悩殺してからは、FUMINORIやSEIYA、FUMIYAのラップがスパイスとなる「To The Top」で高みへと駆け上がり、大歓声と拍手の嵐に。「10人いますから、1人は推しを見つけてください!」というリーダーFUMINORIの懇願に続き、最新アルバムのリード曲「Koi to me」でも、攻撃性を増したラップに熱のこもった張りのあるボーカル、MORRIEのロングトーンなど、よりアグレッシブでタイトなパフォーマンスが強いエモーションを訴えて、彼らのあらたな一面が垣間見られる。一転、おなじみの「The One」では、曲中のキメ台詞をこの日はSHOOTが担当し、「これからもずっと…そばにいるからな」と告げて、場内を黄色い悲鳴でいっぱいに。YUMAのほどけた靴紐をMORRIEが結んであげるという優しすぎる世界を見せ、アルバム曲「Brightness」では、10人のメンバーがボーカル、ラップ、ダンスと、十人十色の輝きを放ち、それぞれに思いの丈を歌い上げて、“ありのままが素敵なんだ”という心強いメッセージを伝えていった。スタイリッシュで馴染みやすい空気感という従来の魅力に、強いメッセージ性が加わって、今後BUDDiiSの未来はいっそう眩く輝いていくに違いない。
■いぎなり東北産
さらに、東北を中心に活動する9人組アイドルグループ、いぎなり東北産も、想定外のギャップでオーディエンスを楽しませることに。「まずはこの曲でたくさん踊って、声出して、楽しんでいきましょう!」という安杜羽加の号令で始まった「BUBBLE POPPIN」では、太いダンスビートに乗せたパワフルなパフォーマンスで観る者を圧倒。なかでも、安杜の容赦ない煽りや、桜ひなののロングトーンは凄まじく、うれしい驚きを与えてくれた。続く「メタハンマー」でも、歪みの効いたエモーショナルなボーカルを吐き出し、クールな動きでアイドルのパブリックイメージをブチ壊していく。だが「皆さん、一緒に踊ってください!」と桜がにっこり笑顔を見せ、2023年の春にTikTokで月間楽曲ランキング第1位を獲得したバズり曲「わざとあざとエキスパート」になれば、空気は一変。“好きだっちゃ!”と飛び跳ねるエレクトロチューンで声音からキュートモードに切り替えて、カメラに向かって投げキッスを振りまくのだからたまらない。そして、リーダーの橘花怜が「うぢらが、いぎなり東北産だ~!!」とシャウトしての「天下一品 〜みちのく革命〜」では、再び激しすぎるダンスで拳を振り上げ、完全燃焼へ。ステージ上を駆け回る「うぢらとおめだづ」まで全5曲、一度のMCも挟まずノンストップで叩きつけながら、最後は「いぎなり東北産だっちゃ~」とキュートに吉瀬真珠が決める展開には、脱帽する他ない。信じられないタフネスを発揮して「ありがとうございました!」と頭を下げる9人に、客席からも「ありがとうございました!」の声が返って、12月29日のパシフィコ横浜ワンマンへの期待を駆り立ててくれた。
■ise
ここで、2023年春より『MUSICGLOBE』内で行われている育成型オーディションを勝ち抜き、現在デビューを目指して特訓中のiseが、ショーケースとして登場。キーボードの弾き語りで披露した「あのね、アネモネ」では、浮遊感のあるサウンドに儚くも芯のある歌声が乗って、確かな可能性を感じさせた。こんな風に、モニターの向こうで行われていたオーディションの成果を、生のステージで確かめられるのも本イベントの醍醐味。「天然水のような透明感」というiseに対する司会ふたりのコメントも的確で、今後の進展に注目したい。
■SUPER★DRAGON
ライブ後半戦は、9人組進化系ミクスチャーユニットSUPER★DRAGONからスタート。オーケストレーションとダンスミュージックを融合させ、古川毅と池田彪馬が超ハイトーンボーカルを響かせる「Revolution」で壮大な幕開けを飾ると、客席は一面グループカラーの青色に。緻密なシンクロダンスで一気に場内の熱気を高め、手ごたえを得たジャン海渡は、サングラスの下からニヤリと笑みを浮かべて「SUPER★DRAGONと一緒に楽しんでいこうぜ!」と「So Woo」へ誘う。艶めかしいボーカル、スリリングなラップ、新旧のトレンドを押さえたフォーメーションダンスに田中洸希のヒューマンビートボックスと、今の彼らが持つ武器をてんこ盛りにしたディスコファンクで、より自由に躍動する9人の気合いは120点満点。鉄道オタクの伊藤壮吾にビートボクサーの田中、衣装担当の古川にグッズ担当の柴崎楽と、初めてスパドラを観るであろうオーディエンスにガッチリ自己アピールして、飯島颯は「今日は“いい推しの日”なので、SUPER★DRAGONを推しにしてほしい」と微笑んでみせた。「ここからさらにボルテージを上げていくところなんで」(ジャン)と始まった「LRL -Left Right Left-」では、プリミティブなビートで野性的なアクションを繰り出しつつ、「見よう見まねで踊って」(古川)と、右へ左へと手を振るダンスで会場をひとつに。その一体感を携えて、鉄板曲「Untouchable MAX」になだれ込めば、イントロから大量にスモークが噴き出し、ライフルを撃ち込む特徴的な振りと熱のこもったボーカルが弾けて、場内は一気に熱狂のスパドラワールドへと塗り替えられる。最後は最新曲「Reach the sky」でステージに大きく広がり、タオルを振ってフィニッシュ。ダークなイメージを覆す光が溢れる景色も、今やスパドラの個性のひとつとして、しっかり消化されているようだ。
■超ときめき♡宣伝部
晴れやかな空気感を、さらに華やかに花開かせたのは、世界60ヵ国以上でチャートインするなど、海外での認知度も高い6人組アイドル・超ときめき♡宣伝部。「LOVEイヤイヤ期」の短いイントロが鳴って、ステージ壇上に“イヤイヤよ!”と登場するなり、乙女の夢を詰め込んだようなふわふわのカラードレスで飛び跳ねて、見ているだけで笑顔になってしまう強烈な“ときめき”パワーをブッ放していく。続く「ラヴなのっ♡」でも、掛け声を贈って客席を揺らすオーディエンスとともに、正統派の“KAWAII”ワールドをアップテンポに展開。「皆さんの声援を聴いてブチ上がってます!」という吉川ひよりの言葉どおり、男子からも女子からも惜しみない大声援が贈られ、“ときめく恋と青春”を宣伝(=お届け)するというグループコンセプトを見事に実現させていく。さらに、本日共演している超特急のタクヤ(草川拓弥)が主演を務め、国内外で話題となったテレビドラマ『みなと商事コインランドリー』の主題歌に起用された「かわいいメモリアル」「ギュッと!」が披露されると、場内の盛り上がりは最高潮に。“かわいすぎだよ!”と繰り返す歌詞を、そのまま体現したようなかわいい笑顔とダンスでオーディエンスのハートを撃ち抜いて、「かわいい!」の大合唱を巻き起こす。トドメとばかりに、最後は胸の前でハートを揺らす振りがSNSでバズり、TikTok関連動画再生回数が全世界で29億回を超えた代表曲「すきっ!〜超ver〜」でフィナーレ。辻野かなみの甘い曲中台詞に、小泉遥香の張りのあるボーカル、そして坂井仁香が繰り返す“すき!”の大洪水が、混じりっけなしのピュアネスをド直球ストレートで投げ込んで、2024年1月に横浜アリーナ2デイズが決定しているという勢いを実感させた。
■超特急
大トリを飾ったのは、9人組メインダンサー&バックボーカルグループの超特急。発車ベルからのダンサブルなオープニングSEで位置に着くと、9月末に配信リリースされたばかりの最新曲「LessonII」で、さっそく幻想的な愛の世界を創り上げる。オペラ『カルメン』のメロディを用いたシンフォニックなトラックに、童話めいたリリックで綴る恋の熱情をセクシーに落とし込んだ正確無比なパフォーマンスには、ペンライトを振るオーディエンスも、食い入るようにステージを見つめるばかり。後ろに控えて歌うボーカルふたりの前でダンサー7人が踊る構図も、史上初のメインダンサー&バックボーカルを掲げる彼ららしく、斬新かつ見ごたえ満点だ。一方で、ステージ前面に噴き出すスモークを合図に始まった「Typhoon」のように、ボーカル組のみならず、ダンサー陣もラップで斬り込み合う、スリリングなダンスチューンも表現できるのが超特急の魅力。また、本日の出演グループのうち最年長ということで、MCでは「ラブワンファンのみなさん」「バディ」「皆産」「BLUE」「宣伝部員」「8号車」と、カイが各グループのファンネームで客席に呼びかける先輩らしい場面もあった。
だが、どんなにキャリアを重ねようと、超特急の進化は止まらない。いつものように客席からコールが飛び、メンバーと一緒に8号車がサビを踊る「No.1」でも、メンバー紹介として挿し込まれたダンサーソロをユーキは凄まじい連続バク転技で魅せ、ボーカル組のタカシとシューヤは洗練されたハーモニーとフェイクで楽曲を豊かに彩る。そうしてバチバチにカッコよく決めながら「激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームわ〜るど」では、リーダーのリョウガを中心に、全員が指で作ったツノを立て、思いっきり身体を振る激おこダンスでコミカルの域を超えたエキセントリックで爆発。ラストの「SAY NO」では、イントロでタクヤが「かわいいメモリアル」のサビを歌ってバタリと倒れるこの日ならではのサプライズもありつつ、カオスなパフォーマンスで阿鼻叫喚を上げまくった。
“ダサい”と“カッコいい”の両方を本気で追求するグループとしての個性を表現し尽くし、場内を熱狂させたところで、リョウガは本日の出演グループをステージに呼び込み。そして「みんなで踊れるハートフルで優しいポップな曲になっております」とチョイスしたのは、その言葉どおりの楽曲「My Buddy」だ。手の平をこすり合せるかわいい振り付けを、なんと6組52名で披露する景色は多幸感の嵐。司会の洸瑛も「本当に楽しかった! またやるって言ったら来てくれますか!?」と声を枯らして叫び、イーチは「来年も再来年も再々来年もここで会うぞ!」と再会を誓った。
TEXT BY 清水素子
PHOTO BY 笹森健一
<セットリスト>
■ONE LOVE ONE HEART
1.過剰本能
2.The Witch
3.Glory Dayz
4.本日ハ晴天ナリ
■BUDDiiS
1.Magic
2.To The Top
3.Koi to me
4.The One
5.Brightness
■いぎなり東北産
1.BUBBLE POPPIN
2.メタハンマー
3.わざとあざとエキスパート
4.天下一品~みちのく革命~
5.うぢらとおめだづ
■ise
1.あのね、アネモネ
■SUPER★DRAGON
1.Revolution
2.So Woo
3.LRL -Left Right Left-
4.Untouchable MAX
5.Reach the sky
■超ときめき♡宣伝部
1.LOVEイヤイヤ期
2.ラヴなのっ♡
3.かわいいメモリアル
4.ギュッと!
5.すきっ!~超ver~
■超特急
1.LessonII
2.Typhoon
3.No.1
4.激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームわ〜るど
5.SAY NO
6.My Buddy
『MUSICGLOBE FES 2023』イベントサイト
https://stardustrecords.jp/musicglobefes/