■「(昨年末の『NHK紅白歌合戦』出演は)同世代の桑田(佳祐)くんに声を掛けてもらいうれしかった。演奏も楽しかった」(佐野元春)
9月28日、全国24の映画館で佐野元春が1993年に開催した歴史的ライブ『See Far Miles Tour Part II at YOKOHAMA ARENA』が一夜限定で上映された。
この上映イベントは、佐野元春がデビューから2003年まで在籍したEPICレーベル創立45周年を記念して7週連続で開催中の『毎木7 ライヴ・フィルム・フェスティヴァル2023』の第2弾として実施されたもの。
イベントの特別企画として、東京・新宿バルト9では上映前に佐野元春と田中裕二(爆笑問題)が登壇し、メディア以外では初のトークショーが行われた。
開演時間の19時と同時に、佐野元春をリスペクトする者の代表的存在であり、佐野自身とも長年の親交がある田中裕二と進行役の中谷祐介(ぴあ)がステージに登場。
田中は、少々緊張気味の様子で日本青年館での『東京マンスリー』(1986年)が最初のライブだったこと、ニッポン放送のロビーで初めて会ったときの佐野の印象的な言葉、失恋直後に心に響いた「SOMEDAY」の歌詞についてなどを溢れる感情を噛みしめながら、自身の想いを語った。
そして、ひときわ大きな拍手と歓声に迎えられ佐野元春が登場。緊張がピークに達した田中を和らげるように『東京マンスリー」』でチケット争奪のため電話回線がパンクしてニュースになったことや、初演の曲で観客の反応が鈍かったものがあったというエピソードを披露。
昨年の『紅白歌合戦』出場に話が及ぶと、「同世代の桑田(佳祐)くんに声を掛けてもらいうれしかった。演奏も楽しかった」と振り返った。
田中が「今年の紅白は枠が空くみたいですけど…」と話を振ると、佐野は「僕がどうこう言ってなんとかなるわけじゃないんですけれども(笑)、そうやって見ると、今、日本のエンタテインメント界もこれから大きな改革が起ってくるのかなと、そういう感想を持っています」と語った。
その後、ふたりは音楽と漫才の違いはあるが、客席との距離感、そこから生み出される一体感の重要性が共通であることを語り合い、最後に「貴重な経験をありがとうございました」と互いに言葉を交わして、夢のトークショーは幕を閉じた。
なお、この日の詳しいレポートは、『毎木7 ライヴ・フィルム・フェスティヴァル2023』特設ページにて公開中。
PHOTO BY 山本 佳代子
リリース情報
2023.06.28 ON SALE
Blu-ray『名盤ライブ Sweet16/佐野元春』
佐野元春 OFFICIAL SITE
http://www.moto.co.jp/
『毎木7 ライヴ・フィルム・フェスティヴァル2023』特設ページ
https://www.110107.com/maimoku