■アイナ・ジ・エンド初主演映画『キリエのうた』プレミアムライブ開催! 劇中曲4曲を歌唱
9月25日に『キリエのうた』プレミアムライブが実施され、アイナ・ジ・エンド、松村北斗、村上虹郎、粗品、石井竜也、広瀬すずが登壇。アイナは、自身が演じる主人公のKyrieとして劇中曲4曲を歌唱した。
■イベントレポート
暗いステージに差す一筋の光のなかアイナ・ジ・エンドが登場し、アーティスト・Kyrieとして「名前のない街」「燃え尽きる月」を歌唱し、イベントがスタート。
劇中でも印象的に使われる楽曲をしっとりと歌上げると「改めまして、Kyrieです。よろしくお願いします」と挨拶。続いて歌われる楽曲「ずるいよな」の演奏メンバーとして、この日のためにギターを猛特訓してきた潮見夏彦役の松村北斗と風琴役の村上虹郎を紹介した。
アイナは「3人でライブするのは実質、今日が初めてです。多分最初で最後になるんじゃないですかね」と、劇中以外では初の貴重なライブであることを明かし、また、「松村さんは人生初めてのギターを練習されたみたいで」と本作で松村がギター初挑戦になったことについて言及。松村は「弾く前にその話すると、めちゃくちゃ緊張しちゃうので、弾き終わったあとどこかで話します…」と初ステージを前に緊張を隠せない様子だった。
アイナが、「1年以上前から撮影をしていたので、やっと人様の目に触れるというか、初めて聴いていただけるので、正直感無量で言葉が詰まってしまいますが、大切な曲です。聴いてください、『ずるいよな』」と曲を紹介し、同曲を披露した。
演奏が終わると一旦退場した3人に代わり、舞台に登場したのは、横井啓治役を演じた石井竜也。「岩井さんは世界でも数人しかいないくらい透明感のある映像を作る人ですよね。映画を作るのはほとんどライティングとの戦いなんですけど、岩井さんの凄さっていうのはすごい良い天気のときでも、すごい雪のなかでも、女の子の透明感を絶対捨てない。そこがやっぱりすごいなと思います」と岩井監督が描く世界観を称賛した。
石井がトークを繰り広げるなか、改めてキャスト陣が登壇。アイナ・ジ・エンド、松村北斗、村上虹郎、粗品、石井竜也、広瀬すずという豪華キャストたちが一堂に会した。
ステージの感想を聞かれたアイナ・ジ・エンドは「とっても緊張しちゃって、でも、今日来てくれた人たちが目を逸らさずに見てくれて、それだけで幸せです。ありがとうございます」と感謝の言葉を述べ、粗品は「撮影時はまだ結婚していました、日高山茶花役の粗品です」と挨拶をし、会場の笑いを誘った。
2010年から2023年の13年が描かれた物語である本作になぞらえ、13年前の自分について尋ねると、アイナは「4歳からずっとダンスやってたんですけど、学校に行くときは教科書とかもう入ってなくて、全部ダンス着で。ダンスが大好きで大阪に住んでたんですけど…」と語り、松村は「13年前というと、ちょうどこの仕事を始めた頃で、何ができて何ができないのか全くわからない時代でした。学生時代から空手をやっていて、芸能界で空手に通じるものがないかと必死に探していました」と当時を振り返る。空手が初段だという松村に対して石井が「俺は二段」と張り合い、粗品が「マウント取らんでええねん!」とツッコミを入れる一幕も。広瀬は「13年前は静岡に住んでいたので、バスケをずっとやってました。バスケ部でした」とそれぞれが13年前の自分に思いを馳せた。
最後の曲の準備でアイナとギター・村上、キーボード・粗品が演奏準備に入っている間に、トークを繰り広げる松村・石井・広瀬。改めてギター初挑戦についての感想を聞かれた松村は「今回は全く初めてだったので、本当に苦戦しました。実はちゃんとしたコードを抑えてなかったりしていて、夏彦オリジナルの楽譜を作っていただきました」と明かすと、それに対して石井は「間違ったコードにするとジャジーに聴こえたりするわけ。そういうところでいうと、いいコード感していたよ!」と松村のセンスを絶賛した。
また、現場での岩井監督との関わりについて話を振られた広瀬は「岩井監督は、演出的なものも特に細かく指示せず好きに任せてくれるので、監督とはあまりコミュニケーションは取らずに、アイナちゃんと肌と肌を触れ合う瞬間を普段から増やして、キリエとイッコの距離感がなくなるように時間をかけてました。アイナちゃんとふたりで、カメラが回っていないときでもずっと一緒にいたりしました」と劇中のキリエとイッコさながら、アイナとの強い絆を感じさせるコメントを残した。
最後の曲の演奏の準備ができると、「本当にとっても素敵な音楽です」という広瀬の曲紹介に合わせて披露されたのは、映画の主題歌「キリエ・憐れみの讃歌」。Kyrie(アイナ・ジ・エンド)がボーカル、村上虹郎がギター、粗品がキーボードを担当する他“キリエバンド”のメンバーを従えて、劇中さながらの感動を渦巻くライブシーンを再現。会場に集まった観客は“Kyrie”のテーマカラーでもある青いサイリウムを振り、幻想的な世界に、圧巻の歌声と演奏が響きわたった。
演奏を終えると、石井の側でキーボードを演奏していた粗品は「石井さんが近くにいて緊張しました!」、松村は「音に包まれると、音楽ってすごいなっていうのをより実感して、音楽映画が広く日本中・世界中に届いてほしいと改めて思うステージでした」、村上は「楽しかったです!」、広瀬は「この華奢な体からどうやってあんなエネルギーの放出の仕方になるのか、今日も改めて感動しました」とコメントし、石井は「映画のなかに音楽が溶け込んでいるような作品になっていて、岩井さんは、またひとつジャンルを作ったんじゃないかなと思います」と“音楽映画”としての本作と岩井監督の手腕を大絶賛した。
最後にアイナが「岩井俊二さんの世界にみんなで飛び込んで、1年以上経ったんですけど、やっと歌とか聴いてもらえました。正直何もわからない自分が(映画の世界に)飛び込んだことが不安でたまらなかったんですけど、今日、(会場のみんなが)目を合わせて見てくれて、すごい感慨深い日になりました」と感動の涙を浮かべながら挨拶。そんなアイナを広瀬が暖かく抱擁し、キャスト、観客の拍手に包まれながらイベントは終了を迎えた。
映画情報
『キリエのうた』
10/13(金)全国公開
出演:アイナ・ジ・エンド 松村北斗 黒木華 / 広瀬すず
村上虹郎 松浦祐也 笠原秀幸 粗品(霜降り明星) 矢山花 七尾旅人 ロバート キャンベル 大塚愛 安藤裕子 鈴木慶一 水越けいこ
江口洋介 吉瀬美智子 樋口真嗣 奥菜恵 浅田美代子 石井竜也 豊原功補 松本まりか 北村有起哉
原作・脚本・監督:岩井俊二『キリエのうた』(文春文庫刊)
音楽:小林武史
主題歌:「キリエ・憐れみの讃歌」Kyrie
配給:東映
(C)2023 Kyrie Film Band
『キリエのうた』作品サイト
https://kyrie-movie.com/
アイナ・ジ・エンド OFFICIAL SITE
https://ainatheend.jp/