■「かっこいい日本映画になりました。ここからは皆さんの手で育てていただければうれしいです!」(山田涼介)
姉弟が向かう先は“天国”か“地獄”か? 予測不能のクライムサスペンスエンタテインメント、映画『BAD LANDS バッド・ランズ』が9月29日に全国公開。
ついに公開一週間前となった9月22日、映画の舞台となった大阪で、主演の安藤サクラ、共演の山田涼介、監督の原田眞人が登壇しての『公開直前プレミアイベント in 大阪・てんしば』が開催。大盛況に終わったレッドカーペットイベントに続いて、翌23日、本作初上映となる『大阪凱旋舞台挨拶』が実施された。
上映後のボルテージが上がり切った会場に、安藤、山田、サリngROCK、原田監督が登場すると、客席からは割れんばかりの大きな歓声が。興奮冷めやらぬ観客を前にして、安藤は「昨日、大阪でイベントをやったので、ホームだと思ってリラックスしています! 上映後の皆さんと初めてお話しできる機会なので、とっても楽しみです!」とコメント。
さらに、山田が、本イベントに応募が殺到していたことに触れて「皆さんすごいですね! 上映後なので、撮影の裏話を共有できたらなと思っています!」、サリngROCKが「初めまして! 映画初出演だったので、このような場に呼んでいただけてびっくりしています。すごく緊張していますが、よろしくお願いいたします!」、そして原田監督が、エンドロール後に劇場外までの拍手が聞こえていたことについて「劇場の中にいて、一緒に体験したかったです。昨日も来ていただけた方もいるようで、ありがとうございます!」と作品への反響の喜びと共に挨拶した。
特殊詐欺を生業とする主人公のネリと、その弟ジョーによる予測不可能なクライムサスペンスが描かれる本作。壮絶な過去を背負いながらも、強く優しく生きるネリを演じた安藤は、大阪での撮影について、「西成で撮影したときに、役のビジュアルのせいか“お前許可もろてんのか~”と、実際に地元の方に絡まれたんです(笑)。でも、悪い感じは全然しなくて、興味を持ってくれたのかなと逆に温かさを感じました!」と裏話を暴露。監督も「あの街の空気感に合っている、レトロな感じがしたね!」と当時を振り振り返った。
そして、純粋無垢で無鉄砲なサイコパス、ジョーを演じた山田が、関西では滋賀での撮影のみだったため「安藤さんのスケジュールには大阪撮影が入っていると聞いて、“いいな~”と羨ましかったです(笑)」と残念がった表情を見せると、すかさず安藤が「でも、さっきお好み焼き食べたもんね?」とフォロー。姉弟のような見事な掛け合いを見せた。
裏賭場の帳付で裏社会での黒い仕事を仲介する謎多き女・林田役のサリngROCKは、今回のオファーに関して「“え、なんで私?”と思いました…!」と、大抜擢に信じられなかった様子。すると監督から、「最初、映像に興味がないからって断られたんですよ!」とリークが。それに被せて山田も「サリngさんのお芝居を見て、監督、涙流しながら笑ってましたよね?」と追加すると、監督からサリngに関西を代表する女優・浪花千栄子さんのモノマネをするよう演技のオーダーがあったことが明らかに! 無茶ぶりにも応えながらも、サリngは本作で華々しくスクリーンデビューを飾った。
原作『勁草』刊行時(2015年)に、自ら映画化制作を志願したほど作品の世界観に引き込まれたという原田監督は、キャストたちの演技に関して「これ以上のものは望めない、パーフェクトなものだった! このふたり(安藤と山田)の演技を見ていると、編集しながら涙ぐんでしまいました。」と、満足げな様子。安藤は「私たち、これ以上できないぐらい頑張ったよね!」と山田とサリngと肩を寄せた。
さらに、この日は映画に出演した大阪在住のキャストの田中沙依、山田蟲男、一木美貴子の3名も登壇。オーディションで原田によって選ばれたという田中は、「関西人として、大阪が舞台のかっこいい作品に出られたことがうれしいです。撮影初日に“ようこそ原田組へ”と声を掛けていただけて、“すごいところに来たんだな…”と震えました」と話した。
“突劇金魚”として、サリngと共に活動している山田(蟲男)は、「初めての映画出演だったので緊張しましたが、サリngもいたので和やかにやらせていただきました」とコメント。実際、劇中でもふたりで存在感を放っていた。なお、W山田(涼介と蟲男)による共演シーンがあったものの、ひと言も会話していないという事実が発覚! 現場の緊張感が垣間見えたひとコマだった。
一木は、冒頭の重要なシーンに登場する役を担っており、「“ちょっとだけ” 安藤さんの方言指導をさせていただきました」とユニークに挨拶。登壇者全員から「ちょっとだけじゃない!」と総ツッコミを受けたが、安藤からの信頼が厚く「耳なじみが良くて楽しかったです!」とのコメントも。三者三様の関わり方で、それぞれのキャラクターを見事に演じ切った。
最後に、原田眞人監督、山田涼介、安藤サクラが挨拶。
「また大阪に戻ってくるので、盛り上げてください! みんなで一緒に頑張りましょう!」(原田監督)
「かっこいい日本映画になりました。ここからは皆さんの手で育てていただければうれしいです!」(山田)
「皆さんも“共犯者”ですので、身近なお父さん世代にもお声がけいただけたら嬉しいです!」(安藤)
改めて作品をアピールし、2日間による大阪での凱旋イベントは幕を下ろした。
映画情報
『BAD LANDS バッド・ランズ』
09/29(金)全国ロードショー
出演:安藤サクラ 山田涼介
生瀬勝久 吉原光夫 大場泰正 淵上泰史 縄田カノン 前田航基
鴨鈴女 山村憲之介 田原靖子 山田蟲男 伊藤公一 福重友 齋賀正和 杉林健生 永島知洋
サリngROCK 天童よしみ / 江口のりこ / 宇崎竜童
監督・脚本・プロデュース:原田眞人
原作:黒川博行『勁草』(徳間文庫刊)
配給:東映/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
(C)2023「BAD LANDS」製作委員会
『BAD LANDS バッド・ランズ』作品サイト
https://bad-lands-movie.jp/