■「声も出せる最高な時間を楽しめております。限られた時間ではありますけど、今市隆二の時間を存分に楽しんでください」(RYUJI IMAICHI)
都市フェス『J-WAVE presents INSPIRE TOKYO 2023 -Best Music & Market-』が7月15 ・16日に、『J-WAVE presents INSPIRE TOKYO 2023 -Best Music & Market-EXTRA』が7 月17日に東京・国立代々木競技場第一体育館と、渋谷の街中のサテライト会場で開催された。ここでは2日目の16日公演をレポートする。
なお、この公演の模様は、8月10日19時からJ-WAVE『J-WAVE presents INSPIRE TOKYO 2023 -Best Music & Market-』でオンエアされる。
【ライブレポート】
『ISPIRE TOKYO 2023』は、J-WAVEが贈る都市型カルチャーフェスティバル。2000年より開催してきたJ-WAVE夏の大型ライブイベント『J-WAVE LIVE』を、J-WAVEおすすめアーティストによるライブに加え、東京ならではのオリジナリティ溢れるフードエリアや、マーケットなども併設し、1日中気軽に、楽しく、おいしく過ごすフェスへとパワーアップ。
「MUSIC」「FOOD」「ART」「FASHION」「ETHICAL」など、東京のど真ん中から発信する様々なカルチャーを、日本全国、そして世界にも運んでいく=INSPIREしていく――東京と世界が響き合い、影響しあうフェスティバルを目指してしている。
7月16日は、RYUJI IMAICHI、YUKI、Perfume、いきものがかり、iriの全5組が登場した。
■iri
東京都心では、35度を超える酷暑となった『J-WAVE presents INSPIRE TOKYO 2023 -Best Music & Market-』2日目。トップバッターを務めたiriは、会場からの大きな拍手とともに登場。「friends」でライブをスタートさせ、「盛り上がってください」と会場を煽ると「STARLIGHT」「Corner」を続けて披露。夏にふさわしい爽やかな3曲でオーディエンスを盛り上げた。
MCでは、満面の笑みで「こんばんは~……あ、こんにちは、か。まだ14時か」と訂正するお茶目なひと幕も。
ステージ中盤にはギターを弾きながら、昨今SNSで再び熱を帯びている2017年のナンバー「会いたいわ」をしっとりと歌唱。会場をムーディーな雰囲気へと一変させた。
緩急を織り交ぜたセットリストで、ときには会場を手拍子で盛り上げ、ときには色気のある声をたっぷりと堪能させ、彼女の持つ魅力を存分に発揮したiri 。テンションが上がりすぎて「脳みそが宇宙」だったと話し、最後はストリーミングで5,000万回以上再生されている「Wonderland」で全12曲のステージを締め括った。
■いきものがかり
2人体制になって以降、バンド体制でのステージが初となったいきものがかり。今か今かと登場を待ち侘びるファンの前に現れると、ボーカル吉岡聖恵は目を瞑って、2006年リリースの「コイスルオトメ」をデビュー当時と変わらぬ澄み切った歌声で魅了。「SING!」「キミがいる」と前向きな気分になれる曲を続けると、会場からは大きな歓声と拍手が送られた。
その後は、5月にリリースした2人体制として初の新曲「STAR」と2013年の楽曲「笑顔」を披露。
リーダー水野良樹が「いきものがかりバラード推しってイメージかもしれないけど、ここから徐々に盛り上げていくから!」と宣言。その宣言どおり、アップテンポなナンバー「ブルーバード」「じょいふる」「気まぐれロマンティック」が続けてパフォーマンスされると、オーディエンスのテンションは最高潮に。
ステージを縦横無尽に駆け抜けるふたりと会場が一体となっていた。盛りだくさんなステージのラストは“ずっと大切に歌い続けている”と話す曲「帰りたくなったよ」でフィニッシュ。2人の姿が見えなくなるまで、割れんばかりの拍手が送られ、ステージの余韻に浸っているオーディエンスが多く見られた。
■Perfume
バンドセットが掃けられたステージを前に、Perfumeの登場を待ち望むオーディエンス熱気が高まっていく。「あ~ちゃーん」「のっちー」「かしゆかー」とメンバーの名前をコールする熱狂ぶりを見せるなか、照明が暗転すると歓声はこの日1番の大きさに。青を基調としたシフォン素材の衣装を身に纏った3人は名刺代わりとなる1曲「ポリリズム」で幕を開け、一糸乱れぬダンスで一気に4曲披露。
MCでは16年ほど前、J-WAVEのラジオ番組に3人で登場したというエピソードを披露。それがきっかけとなり、公共広告機構のCMに「ポリリズム」が起用されたと話し、J-WAVEへの感謝を述べた。
MCを経て「夏を盛り上げていきませんかー?」と煽ると「ポリゴンウェイヴ」へ。ライブ初披露の新曲「Moon」、スタンドマイクを用いた楽曲「マカロニ」、2022年リリースの「Flow」の4曲で一気に駆け抜けた。
さらにPerfumeらしく会場に手拍子やダンスを促す場面も。この後、出演を控えるYUKIの「JOY」で盛り上げた後で、「Party Maker」を披露。
ボルテージが上がりきった会場に「最高のディスコにしましょ~!」と呼びかけ「チョコレイト・ディスコ」がスタート。会場からは当然のように「ディスコ!」と大きな声。大盛り上がりのなか、「ライブって最高だよね~!」とあ~ちゃん。3組目Perfumeのステージは幕を閉じた。
■YUKI
昨年20周年イヤーを迎えたYUKIはシルバーのセットアップで登場し、バンドサウンドにこだわった1曲「My Vision」でステージを幕開け。
パワフルに「ふがいないや」を歌い上げたあと、「さっき、Perfumeさんが踊ってくれてたね! ありがとう」と「JOY」の前奏と合わせて「チョコレイト・ディスコ」を踊るひと幕も。フェスの醍醐味であるアーティスト同士の交流を垣間見せた。
MCでは「音楽って自由だからね、自由に楽しもう! 具合悪くなったら無理しないでね?」と酷暑の中集まった観客を労う場面も。そして「今日は大好きな曲をたくさん持ってきました」と述べ、ミディアムバラード「Baby, it’s you」から6曲連続で全力疾走。
「ドラマチック」では手を叩いたり、高く掲げたかと思いきや「うれしくって抱きあうよ」ではYUKIの歌声に浸るようにゆったりと体を揺らしたりと、言葉通り自由に空間を楽しむオーディエンスが目立った。
そして、「私、WAGON持ってるんだけどさ、乗っていきますか?」と言い、「WAGON」「鳴り響く限り」でフィナーレへ。オーディエンスのボルテージを最大限まで上げた。
■RYUJI IMAICHI
登場前から暖色系のペンライトで照らされた会場。そこに現れたのは2日目のトリである今市隆二だ。1曲目はダンサーを引き連れ、切ないバラード「Don’t Give Up」やクールでセクシーな「TUXEDO」を披露。
2曲披露し終えたタイミングでサングラスを外し「皆さん盛り上がってますか」と会場を煽ると「Talkin’ bout love」をはじめとする、ダンス&ボーカル曲を次々と披露した。
MCでは「声も出せる最高な時間を楽しめております。限られた時間ではありますけど、今市隆二の時間を存分に楽しんでください」と爽やかに呼びかけ。80年代の雰囲気を漂わせる「Highway to the moon」やメロウな雰囲気の「Diamond Dance」で会場を魅了。アップテンポなナンバー「FUTURE LOVERS」で会場の盛り上がりは最高潮に達した。
ラストは「J-WAVE LIVE」初登場時から披露している「ALL LOVE」。「人に優しくしたり、人を想ったりする気持ちが生まれてくれればうれしい」との想いを込めてしっとりと歌い上げ、ステージは終了。フィナーレにふさわしいアクトで2日目を締め括った。
TEXT BY 於ありさ
PHOTO BY Tsukasa Miyoshi(Showcase)
PHOTO BY Yoji Kawada (mosa inc.) ※YUKI
<セットリスト>
■iri
M1 friends
M2 STARLIGHT
M3 Corner
M4 会いたいわ
M5 ナイトグルーヴ
M6 Sparkle
M7 Season
M8 DRAMA
M9 はじまりの日
M10 rhythm
M11 24-25
M12 Wonderland
■いきものがかり
M1 コイスルオトメ
M2 SING!
M3 キミがいる
M4 STAR
M5 笑顔
M6 ブルーバード
M7 じょいふる
M8 気まぐれロマンティック
M9 帰りたくなったよ
■Perfume
M1 ポリリズム
M2 Spinning World
M3 Spending all my time
M4 エレクトロ・ワールド
M5 ポリゴンウェイヴ
M6 Moon
M7 マカロニ
M8 Flow
M9 Party Maker
M10 チョコレイト・ディスコ
■YUKI
M1 My Vision
M2 ふがいないや
M3 JOY
M4 Baby, it’s you
M5 ドラマチック
M6 うれしくって抱きあうよ
M7 プリズム
M8 長い夢
M9 ランデヴー
M10 WAGON
M11 鳴り響く限り
■RYUJI IMAICHI
M1 Don’t Give Up
M2 TUXEDO
M3 Talkin’ bout love
M4 THROWBACK pt.2
M5 Angel
M6 Highway to the moon
M7 Diamond Dance
M8 BAND Interlude
M9 CASTLE OF SAND
M10 Catch my Light
M11 FUTURE LOVERS
M12 All LOVE
『J-WAVE INSPIRE TOKYO 2023』公式サイト
https://www.j-wave.co.jp/special/inspire2023/