■デビューミニアルバム『YOUTH IN THE SHADE』には輝かしい青春の美しさと、その影の不安定さを描いた計6曲が収録
7月10日14時、第5世代K-POPグループ、ZEROBASEONE(ゼロベースワン)のデビューショーケースが韓国・ソウルの YES24ライブホールで行われた。
ZEROBASEONEは、Mnet にて放送されたグローバルボーイズグループデビュープロジェクト『BOYS PLANET』を通じ結成されたK-POPグループ。184ヶ国および地域のスタークリエイターにより選抜された多国籍な9 人のメンバー、SUNG HAN BIN(ソン・ハンビン)、KIM JI WOONG(キム・ジウン)、ZHANG HAO(チャン・ハオ)、SEOK MATTHEW(ソク・メテュー)、KIM TAE RAE(キム・テレ)、RICKY(リッキー)、KIM GYU VIN(キム・ギュビン)、PARK GUN WOOK(パク・ゴヌク)、HAN YU JIN(ハン・ユジン)で構成されている。
グループ名は「ゼロ(0)から始まりワン(1)になる9人のメンバーの”輝かしい始まり”」という意味を持つ。この日18時にリリースされた彼らのデビューミニアルバム「ZEROBASEONE The 1st Mini Album『YOUTH IN THE SHADE(読み:ユース・イン・ザ・シェイド)』」には輝かしい青春の美しさと、その影の不安定さを描いた計6曲が収録されている。
会場に現れたメンバーたちは、力強く「D1, Be the ONE!こんにちは!ZEROBASEONEです!」 と挨拶し、90度にお辞儀する。まずはデビュー日を迎えた気持ちを話しながらの自己紹介でスタート。
ソク・メテューは「デビューアルバムと新曲を披露することになってすごく緊張していますが、全員が頑張って準備したので楽しみにしてください」、チャン・ハオは「初の活動を元気よく、楽しくやりたいです!僕たちの成長を見守ってください」、リッキーは「ずっと夢見てきたことが叶ってすごく幸せです。待ってくださった皆様に感謝します」と気持ちを伝えた。
続く個人、団体でのフォトタイムでもどこか緊張の面持ちを見せた彼ら。しかし、カップリング曲「New Kidz on the Block」を披露するために曲が始まった瞬間、その表情は一気に変わる。デビューに相応しい明るく爽やかなこの曲をパフォーマンスしながら、自信に満ちた笑顔が溢れる。
■体全体を使った伸びやかで迫力のあるダンス、9人のメンバーを活かした華やかなフォーメーション
続くリード曲の「In Bloom」は“まだ不完全で未熟な僕たちがやっと踏み出した一歩で『君』に向かって行く”というメッセージが込められた、彼らの勢いと重なる疾走感のある速いテンポの曲だ。時折お互いを鼓舞するように目線を交わしあいながら、体全体を使った伸びやかで迫力のあるダンスを見せる。9人のメンバーを活かしたフォーメーションが華やかだ。
そんなパフォーマンスの熱気冷めやらぬまま、彼らは再び質問に答えていく。
4月にデビューが決まったあとどう過ごしたのかと聞かれ、キム・テレは「多くの方に応援していただいていますので、良い音楽とパフォーマンスをお見せしたいという気持ちでデビューの準備に取り組みました」、ハン・ユジンは「リアリティ番組『CAMP ZEROBASEONE』の撮影をしてメンバーとチームワークを高め、5月には『KCON JAPAN 2023』でZEROSE(ZEROBASEONE の公式ファンクラブ名)の皆さんにお会いしました。この経験を通して“早くデビューして僕たちの音楽をお見せしたい”という気持ちが強くなりました」と話す。
その最中、まだ汗がひかないでいるハン・ユジンの顔を隣に座っていたチャン・ハオが拭いてあげるシーンも。そんな仲の良さを見せる彼らだが、多国籍なメンバーが集まったグループをまとめるため、リーダーのソン・ハンビンは「コミュニケーションのために話し合い、さまざまな活動をする際もメンバーたちがみんな理解できたかをチェックし、わかりやすい言葉に変えて会話することを最優先にしました」と努力があったことを明かす。そしてメンバー同士の気が合うので、短い期間でチームワークを高めることができたとも語った。
アルバムのコンセプト “青春の美しさと、その裏の影”と、彼ら自身とが似ている部分についての質問に、パク・ゴヌクは「練習生時代は未来について悩み、どう進んでいけばいいのか迷う時期でした。でもその時期が未来について真剣に考えて少しずつ前に進んでいく、素敵なアーティストになるための僕の自我と価値観が完成する過程(影の部分)だと考えていて、そんな要素がコンセプトと似ているところだと思います」と答えた。
またリード曲「In Bloom」について、キム・テレが「種を撒いて水をかけるように腕を振ってから、手で花を作って観客の皆さんに花を渡すような振り付けがあります」と言うと、リッキーがすかさず前に立って振り付けを披露した。どんな動きなのか、ぜひMVで確認してみてほしい。
第3世代を代表するグループEXOのカムバックと、第5世代と言われる彼らのデビューが同日であることについて聞かれ、「練習生のときからEXO先輩のパフォーマンスを見て憧れていたのでとてもうれしいです。音楽番組でぜひお会いしたいです。先輩たちにもかっこいい新人がいるんだと思ってもらえるように頑張りたい」と話したキム・ギュビン。「会えたらどうしますか?」という質問には「サインをもらいたいです」と微笑ましい回答をしていた。
■デビューアルバムが発売初日にミリオンセラーを記録するという史上初の快挙
新曲をレコーディングしながら、“トップに向かって行こう”と誓い合ったという彼ら。その第一歩として、彼らのアルバムは、初日で124万枚を売り上げ、デビューアルバムが発売初日にミリオンセラーを記録するという史上初の快挙を成し遂げた。
キム・ジウンは冒頭の挨拶で「まだ小さく咲いた花ですが、もっと大きく美しい花になるまでもっと頑張り多くの方の印象に残るZEROBASEONEを目指します」と決意を語った。彼らがこれからどんな鮮やかな花を咲かせていくのか。今後の活動から一瞬も目が離せない。
TEXT BY 真野 彩
PHOTO BY ©WAKEONE
ZEROBASEONE OFFICIAL SITE
https://wake-one.com/jp/artists/zerobaseone/