■「“親父”に久しぶりに会いにいくか! という感じでした」(ディーン・フジオカ)
2016年、イギリス。YouTubeに投稿された1本の動画が、世界中を感動させた。
ドライブの車中で楽しそうに歌う父と息子。助手席に座り、抜群の歌唱力で伸びやかに歌い上げる父テッド・マクダーモットは、アルツハイマー型認知症を患っている。この動画は同じ境遇にある世界中の家族に感動と希望を与え、再生回数は6,000万回以上を記録。さらにこれがきっかけとなり、父テッドは80歳にしてCDデビューを果たし、イギリス最高齢の新人歌手となった。
この奇跡の実話をもとに、舞台を日本の横須賀に生きる父と息子に置き換えて描いた『父と僕の終わらない歌』が5月23日に公開される。
監督を務めるのは『タイヨウのうた』『ちはやふる』シリーズなど数々の感動作を世に送り出してきた小泉徳宏。
音楽とユーモアをこよなく愛し、生まれ育った横須賀で楽器店を営む父・間宮哲太を演じるのは、『さまよう刃』(2009年)以来、16年ぶりに映画で主演を務め、77歳になった今も俳優 / ミュージシャンとして第一線に立ち続ける寺尾聰。
そんな父を支え続ける息子の間宮雄太を演じるのは、松坂桃李。ナイーブさと優しさを併せ持った確かな演技力で、病気の父を前に不安に揺れながらも寄り添う息子を熱演する。
そしてこのたび、本作の最新予告映像が公開された。
出演者のひとりである、佐藤栞里が優しい声音でナレーションを務める今回の予告映像。寺尾聰演じる間宮哲太が小さな車内で高らかに歌を歌う姿や、本格的な衣装を着たサンバダンサーに囲まれ楽し気に踊る姿、パブで「乾杯!」と大声で音頭を取る姿など「歌が大好きで、破天荒な父」というナレーションをまさに体現するような、明るいシーンの連続から始まる。
しかし直後、自宅の場所がわからなくなってしまったことをきっかけに、アルツハイマー型認知症と診断されてしまう哲太。そんな父のかつての夢だった「歌手になること」を再び叶えようと動き出す雄太や、周りを取り巻く温かな横須賀の仲間たち。だが少しずつ記憶が薄れていく哲太はついに息子である雄太に「知らないか? うちの息子のこと」と問いかける…。
予告映像では実際に寺尾が歌っている「Volare」を聴くこともできる。デビュー以来歌手としても活躍し、日本レコード大賞と日本アカデミー賞をどちらも受賞した経験のある芸能界唯一の“二刀流”である寺尾。
俳優と歌手人生が初めて交わる本作では、劇中に登場する楽曲の選曲、アレンジも自ら手掛け、演奏も長年音楽活動を一緒にしてきたバンドメンバーと担当するなど音楽面でも映画に命を吹き込んだ。哲太の人生を背負って歌う、芝居と音楽が融合するその姿に注目だ。
■新キャストとして、寺尾を“親父(おやじ)”と慕うディーン・フジオカの出演が解禁!
本作の新キャストとしてディーン・フジオカの出演も解禁。今回ディーンが演じる亮一は、松坂桃李演じる雄太のパートナーであり、父のアルツハイマー型認知症の発覚により実家に帰ることとなる雄太の背中を優しく押す、温かな雰囲気のあるミュージシャンという役柄。
2016年放送のNHKドラマ『喧騒の街、静かな海』で寺尾が父、ディーンが息子役で共演しており、本作のオファーについては「“親父”に久しぶりに会いにいくか! という感じでした。コロナもあり、寺尾さんとはだいぶご無沙汰になってしまっていたので、この映画があったおかげですごくいい機会をもらったなと思いました」と喜びを溢れさせた。
寺尾もディーンの出演が決まった直後に連絡を入れたそうで、「“息子へ” というタイトルで熱いメールをいただきました。『会えるのを楽しみにしている』『今回出てくれてありがとう』と親父からメールが来て、自分も本当に心から、久しぶりにお会いできるのを楽しみにしていたので、現場で久しぶりに再会してうれしかったです」と撮影に入るまでの裏話を明かしている。
映画情報
『父と僕の終わらない歌』
2025年5月23日(金)全国公開
出演者:寺尾聰 松坂桃李
佐藤栞里 副島 淳 大島美幸(森三中) 齋藤飛鳥 / ディーン・フジオカ
三宅裕司 石倉三郎 / 佐藤浩市(友情出演) / 松坂慶子
原案:『父と僕の終わらない歌』サイモン・マクダーモット著 浅倉卓弥 訳(ハーパーコリンズ・ジャパン)
監督:小泉徳宏
脚本:三嶋龍朗 小泉徳宏
音楽:横山克
製作幹事:日活 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
制作プロダクション:ROBOT
制作協力:EPISCOPE
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
(C)2025「父と僕の終わらない歌」製作委員会
『父と僕の終わらない歌』作品サイト
https://chichiboku.jp