■「矢野くんが本当に実現したかった日々を、この撮影期間で経験することができたと思っています」(FANTASTICS八木勇征)
FANTASTICSの八木勇征が主演を務める映画『矢野くんの普通の日々』(11月15日全国公開)の、撮影現場レポート、場面写真、メイキングカットが公開された。
3月下旬、関東近郊の某高校で撮影されたのは、矢野くん(八木勇征)が吉田さん(池端杏慈)への気持ちを自覚し、授業中にふと告白するという、序盤の大事な場面だった。教科書を忘れてしまった矢野くんが隣の席の吉田さんと机をくっつけ、見せてもらうカットへ。ふたりの間に、なんとも言えない緊張感が走る。これだけでもかなり甘酸っぱいが、ノートを取ろうとした吉田さんの肘が矢野くんの肘に当たって「あっ…」となったり、見ているだけで身悶えさせられるふたりの時間を、八木と池端が丁寧に演じていく。
普通の学園ドラマならこのまま一気にふたりの胸が高鳴っていくのだろうが、そこは超不運体質の矢野くん。ドキドキする気持ちに動揺し、ノートで指を切るという地味に不運なくだりも。その流れで吉田さんが矢野くんに絆創膏を貼ってあげるカットも、本作ならでは。そんな矢野くんの視線が吉田さんの視線とふと絡み合い…。「好きです」と思わず口にする矢野くんを、八木が絶妙な間とともに演じる。そのピュアさゆえに、ともすれば何を考えているのかちょっとわからなくもなる矢野くんならではの空気感も、八木は繊細に表現。突然の告白にたじろぐ吉田さん=池端のリアクションもキュートだ。
矢野くんを演じる八木は「矢野くんはとてもピュアですよね。安全欲求がとても強く、ケガやアクシデントから身を守りたい想いが強すぎて、他の欲求にまで気持ちが行かないんですよね。でも、吉田さんや大切な仲間と出会い、変わりたいと思うようになっていく。矢野くんが本当に実現したかった日々を、この撮影期間で経験することができたと思っています」と話す。
吉田さんを演じる池端は「撮影現場では、自分と清子ちゃんの関係を深めていきたいなと思っていました。清子ちゃんは何事にも全力で真面目で、一生懸命な子。特に、矢野くんに対しては常に全力です。そんな清子ちゃんが矢野くんに対して持ついろんな気持ちを理解しながら、役作りをしていきました。私と清子ちゃんが似ているのは、心配性な部分です。私もすぐ、家族などに対して『大丈夫?』と聞いてしまったりするので。そういった自分と、清子ちゃんを照らし合わせることはあったと思います」と明かす。
そして、教室内の少し離れた位置には、挙動不審なふたりを複雑そうに見つめる羽柴くん(中村海人/Travis Japan)の姿も。この羽柴くんの存在も、矢野くんと吉田さんの淡い恋模様に絡んでくる。通常、恋敵に邪魔されたり、いじわるされたりするストーリーが多いが、本作には悪い人やいじわるな人がいっさい登場しない。みんな他人想いで、みんな優しい。そんな優しすぎる登場人物たちを通して描かれる物語は、優しく素敵な方向へ。それは撮影現場の空気ともリンクしていて、キャストたちは撮影の合間に集まって談笑。特に同い年の八木と中村はクランクイン後すぐ意気投合したようで、この日も現場のムードメーカーに。温かい空気の現場で楽しそうにするキャストたちが、この優しい物語の大事なピースになっている。
中村は羽柴役を演じて感じることがあったそうで、「羽柴は勉強もスポーツも、なんでもできる人。正直、僕に似ていると言いたいところですけど(笑)、普段の僕とは違うキャラとして向き合っていきました。それに、羽柴はとことんいいヤツで、すごく優しいんです。自分の恋をどこかしら諦めきれない感じがありながらも、好きな子の恋を応援するような瞬間があったりします。『俺、何やってんだろう?』というセリフがあるんですけど、本当にちょっと思いましたもん。でも、矢野のことを知って、彼とも距離が近くなる。それもひとつの青春なのかなと思いました。そういったことに対する戸惑いも含めて、すごくかわいいキャラクターです」と話す。
共演者について、八木は「池端さんはとてもフレッシュでした。キラキラしていて眩しくてすごく真面目な方です。撮影が始まって間もない頃、とある大事なシーンを撮ったんですが、そのときに改めて“吉田さんを演じるのは池端さんしかいない!”と思いました。とても頼もしい存在です」と話す。また、「羽柴役の(中村)海人くんとは同い年で、僕は親しみを込めて“うみちゃん”と呼んでいて、彼とは地元もほぼ同じで近しいものを感じています。ライバル役ではありますが、僕は羽柴くんと矢野の関係も好きです。矢野は羽柴くんのことが友達として好きだし、羽柴くんも矢野を気に掛けている。そんなふたりの関係も見どころだと思います」とコメント。
また、4月上旬、鎌倉市内の某所で撮影されたのは、まさに矢野くんの超不運体質を物語るシーン。普通に下校していた矢野くんが平坦な道でコケる、道端の標識にぶつかる、自分の学生鞄につまずく、道脇の用水路に落ちる…いつの間にかボロボロになってしまう矢野くんの“日々”が見られる、冒頭間もないシーン。「こういうのは大胆にやってなんぼですからね!」と笑顔を見せつつ、最後は水の冷たい用水路に見事ぽちゃり。不運男子ぶりを豪快に熱演したあと、何事もなかったかのようにスタスタ歩く姿まで、不運慣れした矢野くんらしさたっぷり。ケガの絶えない矢野くんには、絆創膏や包帯が毎日の必須アイテムであり、撮影現場には多種多様な絆創膏や包帯が大量に待機。シーンの状況に合わせ、それらを八木に装着するのも撮影の通常プロセスとなっていた。
アクシデントに見舞われるシーンの大事なポイントについて、八木は「いかに自然に見せられるかだと思います。矢野くんにとっては初めて起こることじゃなく、日常の一部にあることだと意識して演じました。“あ、まただ…”みたいな。新城(毅彦)監督もおっしゃっていたんですが、“あ、またいつもどおり起きちゃった”という感じが矢野くんらしさなんです」と振り返る。
また、撮影現場には、映画単独初主演の立場と真摯に向き合う八木の佇まいもあった。「グループ活動をしているときはおっとりした印象もありますが、撮影現場ではリーダーシップを発揮し始めて。すごく頼もしかったですね」と小川プロデューサー。池端ら10代のフレッシュなキャストが顔を揃える現場のリーダーを率先して務め、キャスト同士を繋ぐ役割も積極的に果たしていった。そんな八木からの提案で、撮影の中盤にはキャスト同士の交流を深める食事会もロケ先で開催。座長としてみるみる成長していく八木の頼もしさと優しさが、キャストにもスタッフにも伝染し、『矢野くんの普通の日々』の“優しい世界”が出来上がる。
映画情報
『矢野くんの普通の日々』
11月15日(金)全国公開
主演:八木勇征
出演:池端杏慈 中村海人
原作:田村結衣『矢野くんの普通の日々』(講談社『コミックDAYS』連載)
監督:新城毅彦
脚本:杉原憲明 渡辺啓 伊吹一
主題歌:FANTASTICS from EXILE TRIBE「Yellow Yellow」
配給:松竹
(C)2024 映画「矢野くんの普通の日々」製作委員会
(C)田村結衣/講談社
映画『矢野くんの普通の日々』作品サイト
https://movies.shochiku.co.jp/yanohibi-movie/
FANTASTICS OFFICIAL SITE
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