■「ライブとレコーディング以外いらないと思っていた時期もあった」(B’z稲葉浩志)
稲葉浩志(B’z)が『anan』2406号(7月17日発売)の表紙に初登場する。
B’zとしては 2023年にデビュー35周年を迎え、2024年6月には10年ぶりのソロアルバム『只者』をリリース。ananには過去に二度登場しているが、今回は実に20年ぶりに、そして満を持して初表紙を飾ることとなった。
ラフなスタイルでこちらを見つめる姿には、これまでミュージシャンとして重ねてきた年月の長さに裏打ちされた自信と、今なお最前線で活躍するプレイヤーとしての情熱が同居するような、どこまでも深いエネルギーを感じられる。世を歌い、希望を歌い、己を歌ってきた稲葉の、これまでとこれからに迫る24ページの大特集となった。
撮影では、稲葉の圧倒的なスター性を引き出せるように4つのシチュエーションを用意。ありのままの風格や、稲葉にしか醸し出せない存在感をビジュアルで表現している。
まずは、ブラックスーツで身を包んだ、ラグジュアリーなスタイル。背景はシンプル、存在感のある立ち姿と滲み出る大人の渋さを存分に楽しめるようなシチュエーションでの撮影。軽やかにジャンプをしたり、 重厚感のある撮影のなかに、稲葉の遊び心のある身のこなしが光るシーンも。光芒が差し込むような ライティングで、陰影が際立つ寄りのカットは必見だ。
胸元がセクシーなシャツスタイルでは、 稲葉のライブシーンをイメージして、“メッシュ”や“シースルー”をテーマに、フェンスやビニールを使っての撮影に挑戦。ビニールを力強く引き裂く表情は、まさにライブと見紛う迫力。 実際のライブ 映像(『Koshi Inaba LIVE 2023 ~en3.5~』)を投影して、過去と現在を重ねるような撮影も行った。
またライダーススタイルではロックスターとしての佇まいをシューティング。腕を組むだけで立ち現れる、カリスマ稲葉浩志の完成されたポートレート、そして時折見せるチャーミングな笑顔も注目だ。
最後は、Tシャツにデニムパンツというラフなスタイルに。稲葉が自身のアコースティックギターを持参し、実際にギターを弾きながらの静かな一枚も誌面に収められている。 撮影中とは思えないくらい、リラックスした表情でギターを奏でる姿は、稲葉の自然体の素の魅力が凝縮された究極の一枚。近寄るとやけどしそうなカリスマ性も、どこまでも自然体な素顔の尊さも、様々な角度から稲葉を余すところなく撮影した世界。二度とない、唯一無二の世界となっている。
インタビューは、稲葉が第一線で音楽を続けるための原動力や、自身の35年以上の活動を振り返るものに。20年ぶりの登場ということで、前回の出演当時の話からスタート。「ライブとレコーディング以外いらないと思っていた時期もあった」というほど、音楽に対する情熱を強く持ち続ける稲葉。B’z では作詞とボーカルを担当しているが、ソロ活動では加えて作曲やプロデュースも自身で行い、最近ではB’zとしてAdoに楽曲を提供したりと、その才能を今もなお幅広く遺憾なく発揮している。さらに、最近は創作への向き合い方にも変化があり、音楽業界以外からの刺激も積極的に取り入れて自身の音楽やアイデアに還元しているようで、今回の『anan』への出演もそうしたあらたな挑戦のひとつとなったよう。
一方で、圧倒的なスターの座にいながら、10年ぶりのリリースとなったソロアルバムのタイトルは『只者』と、とても謙虚。特集テーマでもある “大人の男”について質問してみると、「知らないことがまだまだ多くて」との発言が。自分自身を「普通」 と評価する稲葉の姿は、経験と自信を積み重ねながらもそこに安住することをよしとしない、スターとして輝き続ける理由が表れるようなインタビューとなった。
日本のロックシーンを盛り上げ続ける稲葉の、35年以上の活動の軌跡と音楽への一貫した向き合い方など広く知ることができる内容になっている。
Ⓒマガジンハウス
書籍情報
2024.07.17 ON SALE
『anan』2406 号
稲葉浩志 OFFICIAL SITE
https://en-zine.jp/pc/index.html