■「(マッチングアプリは)出会う人の素性がわからず、謎に包まれていますから、これほど(サスペンスやスリラーに)ふさわしい題材はない」(内田英治監督)
2月23日に全国公開となる新感覚サスペンススリラー映画『マッチング』より、土屋太鳳、佐久間大介(Snow Man)、金子ノブアキらキャスト陣と、内田英治監督(原作・脚本も担当)の現場での姿を捉えたメイキング写真が一挙公開された。
『ミッドナイトスワン』(2020年)に始まり、阿部寛主演の『異動辞令は音楽隊!』(2022年)、そして1月26日に公開されたばかりの『サイレントラブ』と、話題作を世に放ち続けている内田監督だが、特筆すべきはこれらのどの作品もすべて内田監督によるオリジナル原作であるという点。小説や漫画原作の作品が多い邦画業界で、ここまで精力的にオリジナル作品を手掛け続けている監督は稀有な存在と言ってもいいだろう。
“マッチングアプリ×サスペンス“という企画の発端は5年ほど前に遡ると、内田監督は語る。「サスペンスやスリラーを撮ってみたいと考えたとき、マッチングアプリを題材にしたら面白いと思いつきました。『ミッドナイトスワン』が公開される頃だったでしょうか、今度は感動を与えるヒューマンものではなく、サスペンスやスリラーをやってみたいと思ったんです。その題材にはマッチングアプリがピッタリと感じました。日常化しているとはいえ、出会う人の素性がわからず、そもそも顔も登録されている写真どおりかもわからず、謎に包まれていますから、これほどふさわしい題材はないなと」。
今回、内田監督にとって初のサスペンススリラー作品となったが、脚本作りについては「結論としては、サスペンスは大変だと感じました。従来撮ってきたヒューマンドラマと比べ、脚本作りに倍ほど時間がかかりました。愛憎――反転した愛情も描きつつ、エンターテインメント性を大事にしようと思って、犯人を決めずに書き始め、マッチングアプリに絡んでくる事件の内容やその結末をどういうふうにしたらいいか頭を悩ませました。そもそも、最初はストーリーが全然違っていて、書きながら、変更していったんですよ。オリジナルのサスペンススリラーを作ることは大変ではありますが、原作ものだと結末がわかった上で観る人が多くなるので、ネタバレのないオリジナル脚本の映画を作る意義があると思っています。僕は、日本でも『セブン』や『シックス・センス』のようなサスペンスを作りたいですね」と、オリジナル作品への矜持と意義を語る。
キャストが口を揃えて「監督とすごく話し合いをした」と語る本作。キャストやスタッフが現場で密にコミュニケーションを取りながら、柔軟に作品を作っていくことができるのもオリジナル作品のポイントであり、それが内田監督作品の魅力にも繋がっていると言えそうだ。
映画情報
『マッチング』
02/23(金・祝)全国公開
出演:土屋太鳳
佐久間大介 金子ノブアキ
真飛聖 後藤剛範 片山萌美 片岡礼子
杉本哲太 斉藤由貴
監督・脚本:内田英治
原作:内田英治『マッチング』(角川ホラー文庫刊)
主題歌:Aimer「800」
制作・配給:KADOKAWA
(C)2024『マッチング』製作委員会
映画『マッチング』作品サイト
https://movies.kadokawa.co.jp/matching/