■寺山が戯曲『手紙』のリハーサルを劇団員と始めたところ、“死”が彼のもとにやってきた――
香取慎吾が主演する舞台『テラヤマキャバレー』(日生劇場、梅田芸術劇場メインホール)の新ビジュアルと「STORY」が解禁された。
主演は、寺山修司役初挑戦となる香取慎吾。寺山修司をリスペクトし寺山修司に刺激を受け、斬新な切り口で物語を書き下ろした池田 亮、ウエストエンド、ブロードウェイ、日本と様々な国で活躍してきたデヴィッド・ルヴォーを演出に迎えて届けられる。
今回公開された新ビジュアルと「STORY」から、これまでに見たことのない華麗なる寺山修司音楽劇『テラヤマキャバレー』の物語の世界観をひと足早く感じよう。
■INTRODUCTION
没後40年を迎え、その稀有な才能に再び注目が集まる寺山修司。もし寺山が今生きていたら、何を思い、何を表現したのか。虚実に満ちた寺山のパワフルな世界が、新進気鋭の作家・池田 亮の脚本とデヴィッド・ルヴォーの演出、香取慎吾主演で立ち上がる。舞台は生と死が交錯するキャバレー。寺山の詞による多くの昭和の名曲を織り交ぜた、これまでにない驚きの音楽劇となる。
■STORY
1983年5月3日、寺山修司はまもなくその生涯を終えようとしていた。寺山の脳内では、彼を慕う劇団員がキャバレーに集まっている。寺山が戯曲『手紙』のリハーサルを劇団員と始めたところ、死が彼のもとにやってきた。死ぬのはまだ早いと、リハーサルを続けようとする寺山。死は彼に日が昇るまでの時間と、過去や未来へと自由に飛べるマッチ3本を与える。その代わりに感動する芝居を見せてくれ、と。
寺山は戯曲を書き続けるが、行き詰まってしまう。そこで、死はマッチを擦るようにすすめた。1本目、飛んだのは過去。近松門左衛門による人形浄瑠璃『曽根崎心中』の稽古場だ。近松の創作を目の当たりにしたことで、寺山の記憶が掻き立てられる。2本目は近未来、2024年のバレンタインデーの歌舞伎町へ。ことばを失くした家出女や黒蝶服、エセ寺山らがたむろするこの界隈。乱闘が始まり、その騒ぎはキャバレーにまで伝播。よりけたたましく、激しく肉体がぶつかり合う。
寺山は知っている。今書いている戯曲が、死を感動させられそうもない、そして自身も満足できないことを。いまわの時まで残り時間。寺山は書き続けた原稿を捨て、最後のリハーサルへと向かう。
アートディレクター 吉田ユニ ※メイン写真
舞台情報
Inspired by Shuji Terayama『テラヤマキャバレー』
2024年
02/09(金)〜02/29(木) 東京・日生劇場
03/05(火)~03/10(日) 大阪・梅田芸術劇場メインホール
演出:デヴィッド・ルヴォー
脚本:池田 亮
出演:香取慎吾
成河 伊礼彼方 村川絵梨 平間壮一
花王おさむ 福田えり 横山賀三 凪七瑠海(宝塚歌劇団)他
『テラヤマキャバレー』公式サイト
https://www.umegei.com/terayama_cabaret2024/