リーガルリリー、ライブハウスツアー『街の星』ファイナル公演のオフィシャルレポート到着

■「（ファイナル公演の会場の）新代田FEVERは『リッケンバッカー』のMVを撮った場所で。なんかぜんぶ宝物になってます」（たかはしほのか）

リーガルリリーのライブハウスツアー『街の星』が4月21日、東京・新代田FEVERにてファイナルを迎えた。

京都、名古屋、東京を巡るライブハウスツアーのファイナルとなる本公演は、ソールドアウト。バンド史上初となるYouTubeでの全編無料生配信も実施された。

星の瞬きのような照明に包まれたステージへ静かに入ってきたメンバー。たかはしほのか（Vo、Gu）の静かな弾き語りから1曲目の「高速道路」がはじまるや否や、その静寂を切り裂くように激しいギターノイズを携えて2曲目「GOLD TRAIN」へと雪崩れ込み、ライブハウスの地面を確かめるかのようにアップテンポなナンバーを続けて披露。「東京」「地獄」ではストロボライトの明滅と轟音でフロアを包むこんだ。

中盤の「ぶらんこ」「蛍狩り」「9mmの花」では、リーガルリリーのライブの魅力である“静と動”を3人で緻密に構築しながら、死生観を問うたかはしほのかの言葉がフロアに静かに響き渡ると、その後のMCで、「初めて満天の星空を見たのが小学生のときで。そこで見た星空を当たり前にしたかった。だから星にまつわる曲が多くて」「バンドを組もうと思った時も、音楽を当たり前にしたいなと思って」と、星空と音楽への憧れを告げ、星にまつわる曲である「スターノイズ」を演奏。この曲もまた、後半でノイズにまみれた衝動的なセクションに一変した。

その焦燥感を帯びたままアップテンポなロックナンバー「60W」へと続き、そのまま感情をステージにぶつけるように「ノーワー」をかき鳴らした。

ライブ終盤では、今やバンドの代表曲に成長した楽曲「1997」をパフォーマンス。ベースの海が鳴らす歪んだ低音と、ドラムのゆきやまの骨太なビートが、彼女たちがライブバンドである由縁を力強く示していた。

そして、「新曲をやります」とひと言告げ、現在放送中のドラマParavi『隣の男はよく食べる』主題歌となっている最新曲「ハイキ」を披露。

本編の最後には、「新代田FEVERは『リッケンバッカー』のMVを撮った場所で。なんかぜんぶ宝物になってます。皆さんも歩く宝物というか。これからもいろんな場所にいって、宝物が広がると良いなと思います」と観客に伝え、代表曲「リッケンバッカー」で本編を締めくくった。

その後のアンコールでは「セイントアンガー」「好きでよかった。」の2曲を披露。切実な歌声とスリーピースのストレートなバンドサウンドが、会場全体に響き渡ったまま、ライブハウスツアー『街の星』は幕を閉じた。

なお、本公演は、YouTubeにて4月23日23時59分までアーカイブ配信されることが決定。7月2日に東京・日比谷野外大音楽堂で開催されるワンマンライブ『リーガルリリー YAON 2023』のチケット一般発売もスタートしている。

■『街の星』
2023年4月21日（金）東京・新代田FEVER
＜セットリスト＞
01. 高速道路
02. GOLD TRAIN
03. トランジスタラジオ
04. 地球でつかまえて
05. 東京
06. 地獄
07. ぶらんこ
08. 蛍狩り
09. 9mmの花
10. アルケミラ
11. スターノイズ
12. 60W
13. ノーワー
14. たたかわないらいおん
15. 1997
16. ハイキ
17. リッケンバッカー
[ENCORE]
18. セイントアンガー
19. 好きでよかった。