「何回か聴いてると、俯瞰した現在の視点から、青春を生きてる人に届けてる歌だなと感じてきて。勝手な解釈をして、エモくなってしまいました」(緑黄色社会・小林壱誓)
緑黄色社会の小林壱誓(Gu)が、レコメンドしたい音楽を紹介する『誰だってNeed music』。第45回となる2月5日放送で紹介した楽曲は、安田レイ「風の中」。
「とてもエネルギッシュで伸びやかで、何より精妙な技術を持ったシンガーの安田レイさん。この曲は昨年リリースで、TVアニメ『ラブオールプレイ』のEDテーマでした」と、楽曲紹介した小林。「サウンドメイキングは、THE CHARM PARKさん。清々しいロックな全体感に、スパイシーなヴィンテージ・シンセの音が加わって、かなり洗練された音像になってますね」と、サウンド面を解説すると、「先ほどご紹介したように、『ラブオールプレイ』というバトミントンを題材にしたアニメのタイアップ曲なんですけど、安田レイさんは学生時代ダンス部だったみたいで。ご自身の運動部経験を重ねて、歌詞を書き下ろしたみたいです」と、歌詞の背景について説明。
歌詞についてはさらに、「部活動の帰り道に吹いてたような“青春っぽい風”っていうのが、この曲のキーワードになっていて。その蒼さが率直にリアルタイムに歌われてて、素敵だなぁと思って。最初に聞いた時は、自分も走り出したくなるような曲だなと思ったんですけど、何回か聴いてると、どうやら様子が変わってきて。どこか俯瞰した現在の視点から、いま青春を生きてる人に届けてる歌だなとも感じてきて」と、聴くほどに印象が変わってきたことを話し、「勝手な解釈なんですけど、青春時代に落としてきたものを拾いに行こうとしている楽曲なのかな? なんて風に考えて、エモくなってしまいました」と、独自の解釈を語る。
続いて、「冒頭で“精妙な技術を持ったシンガー”だって、ご紹介したんですけど。僕、ビブラートにすごい感動しちゃって」と、歌唱技術について語り始めた小林。「大きく分けて2種類使い分けてるんですよね、細かいビブラートと大きなビブラートなんですけど。まず、この細かいビブラートが分かりやすいのは、冒頭の“景色が”の♪が~のとこですね。ここに、細かいビブラートが入ってて。これが出来るのに、曲中であんまり使ってこないんですよ。よ~く聴くと、ちょっとずつ挟んできてはいるんですけど。それを多用しないのも、余裕があるからこその技術だよなと思いました」と具体的な箇所を上げて、“細かいビブラート”を説明。
さらに、「あと、大きなビブラート。これは2番サビの終わりですね。“遠くない場所にあるよ”の後に、♪ぅぉ~ってファルセットで出てくるんですよ」と、“大きなビブラート”も具体的な箇所を上げて説明し、「ファルセットの部分で、大きいビブラートを使ってて。シーンに合わせてビブラートを使い分けたり、フォールしてたり、様々なフェイクが出てきたり、エッジボイスを効かせてたり。その引き出しの数が、職人だなと思いました」と、安田の歌唱技術の高さを絶賛した。
サウンド面に関しては、「音の話題に戻ると、ギターのアルペジオ・リフから入って、シンセが混ざってくるんですけど。よく聴くと、(ギターとシンセの)アクセントの位置がシンクロしてて。それがすごく生きたサウンドに思えて、『生きてるよ』っていうのを曲の冒頭で、しっかりと伝えてくれてるってのが、素敵だなと思いました」と、プレイヤーならではの視点で聴きどころを語り、「強い風の中、消えまいと小さな炎、生命が揺れているような絵が浮かんで来ます。僕も負けじとね、外がどれだけ寒かろうと、アクティブに過ごしたいなと背中を押してもらいました」と、今の季節にぴったりな感想で番組を締めくくった。
『誰だってNeed music』は、J-WAVE(81.3FM)で毎週日曜午後に放送中の『SAISON CARD TOKIO HOT 100』内で、13時30分~、15時25分~(※)放送。毎回1曲ずつ、小林壱誓が自らセレクトしたおすすめ楽曲を紹介。熱量の高いレコメンドで、楽曲の新たな魅力を伝えていく。
『THE FIRST TIMES』では、放送しきれなかった小林の言葉もノーカットで紹介。radikoでは、放送後から1週間、視聴可能となっている。
『誰だってNeed music』プレイリスト
『誰だってNeed music』概要
2月5日(日)放送
毎週日曜13:30~、15:25~放送
※放送時間は毎週入替
※J-WAVE『SAISON CARD TOKIO HOT 100』内で毎週放送される120秒の長尺CM企画。
緑黄色社会 OFFICIAL SITE
https://www.ryokushaka.com/
安田レイ OFFICIAL SITE
https://www.yasudarei.net/