■「5月13日の2回目のワンマンライブ『生活を愛せるようになるまで』がまずは大きなイベントであり、楽しくやって行きたいですね」(くじら)
くじらが2度目となるワンマンライブを5月13日に渋谷Spotify O-EASTで開催することを発表。オフィシャル先行受付がスタートとなった。
作詞作曲編曲すべてを自身でこなし、VOCALOIDを使った作品や、まだオリジナル曲をリリースする前のyamaやAdoなどを歌い手にfeat.し楽曲や、SixTONESやDISH//など、ジャンルを越境したアーティストへの提供楽曲で音楽チャート席巻。最近では、テレビアニメ『SPY×FAMILY』のエンディングテーマとしてyamaに「色彩」を提供するなど、音楽シーンで快進撃を続けている、くじら。
2022年は、春に顔出しをしての自身が歌唱する活動を本格的にスタートさせ、夏にはキャリア初となる全編自身歌唱アルバム『生活を愛せるようになるまで』をリリース。漫画家・浅野いにおによる書下ろしアートワークが話題を呼んだ。年末には初のワンマンライブ「鯨と水星」を渋谷WWW X開催。初ワンマンにしてソールドアウト公演となった。
あらたなステージを駆け上った2022年の勢いをそのままに、自身の最新アルバムタイトルを冠した第2回のワンマンライブ『生活を愛せるようになるまで』を東京・渋谷Spotify O-EASTで開催することを発表。2月1日よりオフィシャル先行もスタートとなる。
大きく活動の幅を広げた2022年を経てのワンマンライブへ向けた想いなどを語った本人インタビューも公開された。そこではワンマンに向けて、これから新曲もリリースしていく予定であることも明かされている。
幅広いジャンルのクリエイターや歌い手たちからリスペクトを集め、feat.作品や楽曲提供から活動の幅を広げ、自歌唱作品まで辿り着いた“くじら”の今後の活動から目が離せない。
■くじら インタビュー(TEXT BY ふくりゅう)
Q.2022年はどんな一年だったか?
「そういえば顔だししたのって、去年の4月か」ぐらいの密度の濃さで進んできました。顔出しをしたことによって、ミュージックビデオに自分が出られるようになり、オープンにライブができたり、ライブ写真や映像を公開できるようになりました。2023年から先でやっていきたいことのために、2022年に顔をだしたという印象で。顔を出したことによって自分ができることの幅が増えましたね。Q.そんな中2022年8月にリリースした全曲自身による歌唱となったアルバム『生活を愛せるようになるまで』は、自分にとってどんな意味合いの作品であったか?
一切の妥協点なく完成させることができたアルバム作品です。この先、本作を同じベクトルで超えられる日は来るのだろうか、と思えるくらい自分にとってのマスターピースとなりました。Q.アルバムの楽曲達の内容としてはどんなものになったか?
小さい頃から、自分の家庭はかなり普通だなと思っていて。ありがたいことに両親がいて、生活があって、学校に通ってという人生で。でも、自分が大人になったとき、子供の頃にふと感じた親と同じ年齢になったときに、普通の暮らしを自分で営める実感がまったくなかったんです。それこそ、幼少期の体験が、自分にとっての普通になってしまったので、その普通にたどり着くためにどうすればいいのか葛藤しました。いま、少しずつ音楽でご飯が食べられるようになって、普通に生活できるようになって、そんな想いを日々吐き出して作品化したのが、このアルバムだと思っています。Q.それまでの作品は自身のDTM作業で完結しているものが多かったと思うが、このアルバムでは多数のプレイヤーやエンジニア、アレンジャーともかかわりながらの制作となったが、どうだったか。
プレーヤー、アレンジャー、エンジニアの皆さんと一緒にやらせていただいたことは刺激的でした。いろんな可能性というか、自分がこの先に目標にしたい物事の流れが見えきて、少しずつ経験値が高まってきているなと思いました。3、4年前の自分からは想像できないような人生の流れになっていますね。Q.アルバム楽曲の中でも「水星」という楽曲は、これまでの3年間を集約した、くじらを象徴する楽曲のように感じられるが、どんな意味合いの楽曲だったか?
3年間の結晶だと思ってます。集大成かな。コーラスで、それこそyamaさんやAdoちゃんとか、今まで一緒にやっていただいた方々を呼べたのも嬉しかったし。自分のくじらという名前の由来は、尊敬するキタニタツヤさんの楽曲「鯨と水星」を由来としていたので、水星は絶対に書きたいテーマだったんです。この3年間の経験が、どれかひとつでも抜けていたらまったく違う曲になっていただろうなと思います。Q.そんなアルバムリリースを経て、2022年12月5日に渋谷WWW Xにて開催したワンマンライブ『鯨と水星』は、自身にとって大きなターニングポイントであったように見えたが、初ライブであり、初めて自分のリスナーと対面した瞬間はどうだったか?
緊張など一切なくって。それこそ、もともとバンドをやっていて全然集客ゼロの日を経験してたんです。なので、たくさんのお客さんに会えて感謝しかなかったです。素直に嬉しかったですね。みんなマスク越しでも笑顔だったのが伝わってくるので、やっていてよかったと思いました。それこそ、1曲目の「うそだらけ」や「水星」、「Dance in tha milk」のリミックスは、わりとドロップの部分があるのでクラブのスピーカーで聴いたら気持ちいいだろうなと想像していたので、実際にWWW Xのサウンドシステムで体感できて嬉しかったですね。これ以上のボーナスステージはないだろうと思って、ただただ楽しみました。Q.アンコールで、2019年4月に発表した初の楽曲“アルカホリック・ランデヴー”など、キャリアの中でも最初期の、ボカロで作られた楽曲3曲を歌った感想は?
アンコールで歌う曲は、当初、自分が歌うことを考えていない曲だったので、本編、終わって気持ちよく楽屋へ戻ったときに「あ、ここから、あの3曲か!」と我に返りました(苦笑)。でも、体力的にも全然いけそうだったので、このまま走り切ってドカーン盛り上がろうと。「アルカホリック・ランデヴー」は、それこそ1番最初に作って投稿した作品なので、そんな曲を今でもかっこいいと感じられるのは、自分でも嬉しいし最高だなって思ってます。やっぱり、ライブは最高ですね。Q.初ライブを駆け抜けてみて、感じた気持ちは?
バンドメンバー、エンジニアさんやローディーの方々、マネージャーやA&Rなどスタッフ含め、本当に本当に僕は恵まれているなと思って。すごく人に恵まれているということを実感したライブでした。Q.2023年、くじらの活動は、どんな展開となっていく?
5月13日の2回目のワンマンライブ『生活を愛せるようになるまで』がまずは大きなイベントであり、楽しくやって行きたいですね。それまでに新曲もリリースもしていきたいです。準備も着々と進めているので楽しみにしていてほしいです。あと、今年はフェスなどにも出演して行きたいです。めちゃめちゃ興味あります。全部のフェスに出たいし、どんなフェスにも馴染める自信はあります。たくさんのお声かけをお待ちしております。2回目となるワンマンライブは、休日なので平日にやった初回のワンマンよりは来やすい日程だと思うので、ぜひ遊びにきてください。Q.ちなみに、新年に入ってからの1か月はどう過ごしていた?
わりと12月のライブが終わってからボ〜っとしてて。月の半ばぐらいからようやく年を越した気持ちになって。それからは、本を読んだり映画観たりエレルギーを蓄えていました。最近だったら『マイ・ブロークン・マリコ』という映画がよかったですね。昨年のライブで全部発散しちゃって。生命エネルギーみたいなのをぼんって出しちゃったので。ようやく魂が体に戻ってきた感じです。いまは、2ndワンマンライブ『生活を愛せるようになるまで』に備えています。ライブがほんと楽しみですね。2022年は、くじらというアーティストにとって大きな1年になったので。2023年も引き続き、現状に甘んじず新しいことをたくさんやっていきたいと思います。
リリース情報
2022.08.17 ON SALE
ALBUM『生活を愛せるようになるまで』
くじら OFFICIAL SITE
https://www.whaledontsleep.tokyo/