■「夢がないという人も、意外と自分の足元にあるものなんじゃないかと今は思っています」(マハラージャン)
マハラージャンの初全国ツアー『夢』が、12月8日に福岡・福岡Drum Be-1で千秋楽を迎えた。
マハラージャンにとって初の九州となる福岡でのライブは、平日にもかかわらず会場はソールドアウト。会場が熱気に包まれるなか、バンドメンバーに続いてステージに現れたマハラージャンは、緑を基調としたアフリカ布のスーツとターバンのいで立ちで観客の拍手に応え、「示談」のイントロに合わせて「マハラージャン全国ツアー『夢』ラストです。福岡の皆さん楽しみましょう!」と呼びかけ公演がスタート。
ダンサブルなビートに合わせて観客は思い思いに体を揺らし、2曲目「僕のスピな人」の印象的なリフが始まると、会場中がクラップで応え、序盤ながらボルテージは一気に高まっていく。
「札幌からはじまり、ついに福岡! 各地で(観客の)空気が違うなぁと思うんですが、福岡のお客さんは元気でハッピーな雰囲気が最高です」と緊張感ほぐれるMCに続いて、今回のツアータイトル「夢」に触れ、「ツアータイトルを『夢』ってつけてしまったんですけど、そのことで自分の『夢』ってなんだろうと真剣に考えるようになりました。僕は音楽を本当にやりたくて、その気持ちだけで今までやってきて、今このスタイルに辿り着いているんですが(笑)、ここまで来るのにいろんな遠回りをしてきました」というMCからライブアレンジの「遠回り」を切々と歌い上げた。
その後も畳み掛けるように、今回のツアーから披露している「エルトン万次郎」、「福岡!踊れますか!」と煽り、ループするリフと派手なシンセが印象的な「いうぞ」、自由自在なシャウトで魅了するファンクチューン「適材適所」、キャッチーなメロディが冴えわたる「何の時間」と、幅広い楽曲で何度もギアチェンジを繰り返しながら観客を踊らせ続けた。
再びのMCでは、バンドメンバーを一人ひとり感謝を込めて紹介し、セットリストは後半戦に突入。
自身最大のヒット曲「セーラ☆ムン太郎」~「君の歯ブラシ」というダンスチューンで会場を盛り上げると、「持たざる者」では冒頭の歌い出しでボイスパーカッションを交えてのアドリブパフォーマンスを披露し、意外な演出で大いに会場を沸かせた。
さらに 「その気にさせないで」で畳み掛け、本編最後は、コロナ禍にデビューしたマハラージャンが、画面越しではなく現実でみんなと楽しめる日を想って作ったという「貞☆子」。
「みんなの夢が叶いますように! そして夢のない人も、楽しく、それなりにすごせますように! いつか大声が出せるライブで会いましょう! ありがとう!」とメッセージを結び、本編を締めくくった。
その後、鳴りやまないアンコールに応え再びステージに登場し、山下達郎の「BOMBER」のカバーをリスペクトを込めた熱いパフォーマンスで魅せると、続くMCで1月4日より放映されるTVアニメ『トモちゃんは女の子』のオープニングテーマ曲を担当することを報告。
「これもひとつの夢でした。アニメのオープニングを自分がやれるなんて光栄です。僕なりに解釈してかわいらしいキャラクターの息吹を入れられるように作りました」と話し、新曲「くらえ!テレパシー」をパワフルにパフォーマンスした。
最後のMCでは再びツアータイトル『夢』について触れ、「半分面白がってつけた『夢』というタイトルを、ツアーを通して本気で考えることで気づいたんです。もともと僕の夢は、みんなが大好きだって思えるカッコいい曲を作って届けることだったんじゃないかって。夢がないという人も、意外と自分の足元にあるものなんじゃないかと今は思っています」と語ると、『THE FIRST TAKE』でも披露したミドルバラード「eden」を観客一人ひとりに寄り添うように歌い上げ、初の全国ツアー『夢』の千秋楽公演は大団円を迎えた。
PHOTO BY 田中紀彦 ※メイン写真
<セットリスト>
M1 示談
M2 僕のスピな人
M3 地獄Part2
M4 権力ちょうだい
M5 行列
M6 遠回り
M7 エルトン万次郎
M8 いうぞ
M9 適材適所
M10 何の時間
M11 セーラ☆ムン太郎
M12 君の歯ブラシ
M13 持たざる者
M14 その気にさせないで
M15 貞☆子
EN1 BOMBER(cover)
EN2 くらえテレパシー!(新曲)
EN eden
リリース情報
2023.02.15 ON SALE
SINGLE「くらえ!テレパシー」
マハラージャン OFFICIAL SITE
https://maharajan.love/