「あの時の蒼さが蘇るのはもちろんですけど。それとともに思い出の全部が思い出せないもどかしさも感じて、すごい胸がキュッとなる楽曲です」(緑黄色社会・小林壱誓)
緑黄色社会の小林壱誓(Gu)が、レコメンドしたい音楽を紹介する『誰だってNeed music』。第32回となる11月6日放送で紹介した楽曲は、KANA-BOON「1.2. step to you」。
「2013年リリースのメジャーデビューアルバム『DOPPEL』のオープニングを飾る曲ですね。僕は当時、高校3年生だったと思うんですけど。KANA-BOONのリリースがあるたび、(緑黄色社会の)メンバーと話題にしていて。四つ打ちの曲とかを作る時は結構、影響されていたんじゃないかなと思います」とKANA-BOONから受けた影響を語ると、「冒頭から余談なんですけど、高校から大学にかけて付き合ってた彼女がずっとKANA-BOONを聴いてて。この『1.2. step to you』という曲を、よく口ずさんでたんですよね。そういう思い出もすごく蘇ってきて、懐かしい曲です」と、学生時代の彼女との思い出を明かした小林。
「青春の風景とともにあった曲が、時間を超えて、その時の色彩を運んでくるというのはみなさんも経験ありますよね? 僕にとってはまさにこの曲がそうなんですけど、ちょっと違うんですよ」と切り出すと、「この曲ってもっと不思議な感覚を運んでくれた曲で。『1.2. step to you』という曲は“私とあなたが離別した後”を歌っていて。さらに言うと、時間とともに曖昧になっていく、その景色がぼやけていくような、そんなものを取り戻そうとする歌なんですよね。だから、あれからずいぶん時が経った今、あらためてこの曲を僕が聴くと、あの時の蒼さが蘇るっていうのはもちろんですけど。それとともに、思い出の全部を思い出せないもどかしさも感じて、すごい胸がキュッとなる楽曲です」と、自身にとってのこの曲の存在の大きさについて話した。
また、「KANA-BOONのすごさって、バンドサウンドが一発で『あ、KANA-BOONだ!』ってわかるところだと思うんですよね」と語った小林。「イントロの1音目でわかります。僕は古賀さんのリードギターの音を聴くと、特にわかるんです。USENとかラジオで新曲が流れてきても、すぐにKANA-BOONだってわかるんですよ。学生時代にかなり聴いていたこともあって、古賀さんのレスポールの音を即座に聴きわける能力が、いつの間にか身についていました(笑)」と、ヘヴィリスナーであることを告白。「歌が聴こえる前からそれがわかるバンドって、本当にバンドとして確立されているんだなと思っていて、すごくカッコいいなと思います」と彼らへのリスペクトを語った。
楽曲に関しては、「2番のAメロが終わった後、ギターリフの間奏があるんですけど。ここのスケール感というか、ディレイのかぶりとかが、絶妙な浮遊感をもたらしていて。『古賀さん、さすが!』としか言いようがないリフですよね」とギターの聴きどころを語ると、「歌詞もすごく良くて。ずっと、韻とリズムが気持ちのいい歌詞なんですけど。いろんな仕掛けがある中で、途中で出てくる<ゆらゆら揺れた二人の思い出なんてさ>っていう部分は、KANA-BOONの代表曲『ないものねだり』を彷彿とさせるフレーズになっていて、物語の繋がりを感じることもできたり。本当、(谷口)鮪さんは仕掛けの天才なんだなと思います」と、歌詞の聴きどころも解説。
さらに、「実は今年9月、対バンをやらせていただきまして。KANA-BOONさんの対バンツアーに呼んでいただいたんですけど、学生時代から『いつか対バンしたい』って思いがあったんで、念願がやっと叶ったんです」と、KANA-BOONと初対バン出来たことの喜びを話した小林。「本番前、楽屋でベースの遠藤さんがコーヒーを豆から挽いて淹れてくださって。本番前に優雅に気合いが入るという、初めての体験をさせていただきました(笑)」と楽しい思い出を語った。
『誰だってNeed music』は、J-WAVE(81.3FM)で毎週日曜午後に放送中の『SAISON CARD TOKIO HOT 100』内で、13時30分~、15時25分~(※)放送。毎回1曲ずつ、小林壱誓が自らセレクトしたおすすめ楽曲を紹介。熱量の高いレコメンドで、楽曲の新たな魅力を伝えていく。
『THE FIRST TIMES』では、放送しきれなかった小林の言葉もノーカットで紹介。radikoでは、放送後から1週間、視聴可能となっている。
『誰だってNeed music』プレイリスト
『誰だってNeed music』概要
11月6日(日)放送
毎週日曜13:30~、15:25~放送
※放送時間は毎週入替
※J-WAVE『SAISON CARD TOKIO HOT 100』内で毎週放送される120秒の長尺CM企画。
緑黄色社会 OFFICIAL SITE
https://www.ryokushaka.com/
KANA-BOON OFFICIAL SITE
https://www.kanaboon.com/