■ブルーノ・マーズ、ジャパンツアー最終日となった東京ドーム公演のライブレポートが到着
グラミー賞を15冠受賞している音楽界の至宝、ブルーノ・マーズが、史上最大となる来日公演を京セラドーム大阪と東京ドームにて合計5日間行った。
さいたまスーパーアリーナにて4日間ソールドアウトを記録した前回の来日から約4年ぶりとなった今回の来日公演は、“緊急来日”として9月に発表され、直後にチケットが完売! 急遽発売された見切れ席の当日券も即完し、約21万人の動員を記録。スーパースターとしての貫禄を見せつけたブルーノ・マーズによる今回のジャパンツアー最終日、10月30日(東京ドーム)のレポートをお届けする。
【ライブレポート】
この日は日曜日ということで、朝からブルーノ・マーズのファンと思われるカラフルでおしゃれな人たちが東京ドームに詰めかけた。グッズ販売列はお昼頃には長蛇の列に。日本語で“ジャパン・ライブ”と書かれた日本のファンへのおもてなしの会場限定Tシャツもライブ前から多くの人が身に着け、フェスティバル会場さながらの盛り上がりを見せる。
会場がオープンすると東京ドーム内では、アース・ウインド&ファイアーやアイザック・ヘイズ、アル・グリーン、スライ&ザ・ファミリー・ストーンといった往年のファンク、R&B、ソウルが、ステージに大きく施された“24K Magic”ロゴのスクリーンと共にファンをお出迎え。
定刻を過ぎ会場が暗転、幕が降りると日本のオーディエンスの前にバックバンドのザ・フーリガンズを従えたブルーノ・マーズが登場! オープニングを飾るのは2ndアルバム『Unorthodox Jukebox』からの「Moonshine」だ。
巨大なLEDスクリーンと赤いレーザーが会場を包み、グルーヴ感溢れるサウンドのこの楽曲で、ドームに集まったファンを一気にブルーノの世界へと連れていく。
「トキオー!!」とブルーノが叫ぶと、ザ・フーリガンズのコーラス&盛り上げ隊長のフィルが「トーキョードーム!」と煽る。ブルーノとフィルの息の合った掛け合いは相変わらず健在だ。「さぁ本当のパーティーが始まるぞ!」とブルーノが言い、ソロとしての最新作『24K Magic』からのタイトル曲「24K Magic」がスタート。グラミー賞でレコードオブザイヤーを受賞したこの楽曲で盛り上がりは倍増、サビでは惜しみなく特効が鳴り響く。
「コンニチハ! トーキョー!! 日曜の夜に東京ドームに来てくれてありがとう! 今夜は最終日だから、これまでの公演よりもいちばん盛り上がるよね!? みんなで一緒に踊って楽しんで最高のパーティーにしよう!」
日本語も交えてMCをすると、90年代R&Bのバイブが漂う「Finesse」に。会場に「手を挙げて!」と伝え、ブルーノ、ザ・フーリガンズ、そしてファンがひとつになる。ダンスパートでは、ハウス・オブ・ペインの「Jump Around」をマッシュアップ。曲の一つひとつに施されたアレンジもライブならではだ。
「Treasure」ではホーン隊が大活躍。サビではステージのみんなが同じダンスを披露し盛り上がる。Travie McCoyと歌った2010年発表の「Billionaire」では、LEDスクリーンに赤、黄、緑のラスタカラーが映し出され、ブルーノはギターを手に爽やかに歌い上げる。続く「Chunky」からの「That’s What I Like」では、「トーキョー! 見本を見せてあげるから一緒に踊ろう! セクシーにね!」と呼びかけ、会場はさながらダンスフロアのような雰囲気に。この流れでグッチ・メインとコダック・ブラックと共演した「Wake Up In The Sky」~「Please Me」をメドレーで披露。哀愁漂うギターソロで会場をよりムーディに引き立てる。
雰囲気が一変するとステージにはひとりブルーノのシルエットが現れ、「Versace On the Floor」を熱唱。ザ・フーリガンズも加わり、ゴージャスかつドラマチックなサウンドに会場は酔いしれる。
曲が終わり、「今夜はどんどんよくなっていくね! きっとベストな夜になるよ!」と話すと、ブルーノはギターを手に“君を とても 愛してる”と日本語で歌うサプライズが! このフレーズだけのシンプルで短い曲だが心打つメロディラインで会場の心を鷲掴みにすると、そのまま軽快なリズムで「Marry You」へ。ひたすら楽しく、そして賑やかに歌う。ドラムソロを挟み、ロックなナンバー「Runaway Baby」に突入。疾走感がたまらないこの楽曲では、間奏のパートでマイケル・ジャクソンを彷彿とさせるダンスを披露。終盤ではゴールドカラーの拡声器でまくしたてる。
歌い終えると、MCでは「ありがとう!」と何度も感謝を述べるブルーノ。汗を拭いピアノに座ると、「僕が歌う曲がわかるかな?」とゲームのように次々とワンコーラスずつヒット曲を披露。ブルーノも制作に参加したシーロー・グリーンの「F**k You」やフィーチャリングで参加したスヌープ・ドッグ&ウィズ・カリファの「Young Wild and Free」、さらに日本語で「上を向いて歩こう」を熱唱。また「Count on Me」もこの日だけのパフォーマンス! このコーナーの最後はアンダーソン・パークとユニットを組み、グラミー賞をはじめ2021年の音楽シーンを席巻したシルク・ソニックの「Leave the Door Open」で締め括った。なお、このコーナー内でツアー初日は「かわいい!?」と日本語でおどけてみたブルーノ。東京2日目にはこの「かわいい」に加えて「恥ずかしい!」という日本語も披露すると、最終日の今夜は「キュンです!」というトレンドワードを放ち会場を沸かせてみせた(ちなみに、東京公演初日には嵐に楽曲提供した「Whenever You Call」を歌うシーンも!)。
メドレーコーナーを終えると、「まだまだ歌うよ!」と2ndアルバム『Unorthodox Jukebox』から「When I Was Your Man」へ。その後、読売ジャイアンツの野球ユニフォームを纏って登場すると(背番号は1,名前のところには“KAWAII”と刺繍が!)、1stアルバム『Doo-Wops & Hooligans』収録曲「Grenade」に突入。しっとりしたバラードから緊迫感のある張りつめたサウンドで楽曲の幅広さを見せつける。「Locked Out of Heaven」では、再び会場はダンスフロアに。サビに入ると、ゴールドの紙吹雪が大量に会場を舞う。そしていよいよ本編のラスト。ブルーノは「この歌の一語一句をみんなに贈るよ」と言い、大ヒット曲「Just the Way You Are」を披露。ザ・フーリガンズと円陣を組んで何度もサビを歌い、ステージを上手下手と行き来しながら何度も何度も日本のファンに笑顔を届けるブルーノ。「今夜は本当にありがとう! 世界でお気に入りの国のひとつである日本に来られて嬉しいよ! 次来たときはもっと日本語上手になって戻ってくるね!」と話すと、最後はザ・フーリガンズのメンバーを紹介してステージを後にした。
会場は暗くなり、割れんばかりの拍手のなか、「トーキョー!! もう一曲聴きたいかー!?」と再びステージに姿を現すと、いよいよこのツアー最後の楽曲となる、マーク・ロンソンと歌った「Uptown Funk」をパフォーマンス! ステージから炎のパイロが上がり、さらに消防士に扮したダンサーがスモークを撒くという演出も。最後の最後まで圧倒的なエンターテインメントで日本のファンも狂喜乱舞の盛り上がりのなか、約21万人を動員した5日間に及ぶジャパンツアーの幕が閉じた。
■10月30日 東京ドーム公演 セットリスト
1.Moonshine
2 24K Magic
3.Finesse
4.Treasure
5.Perm
6.Billionaire – Travie McCoy (feat. Bruno Mars)
7.Chunky
8.That’s What I Like
9.Wake Up in the Sky – Gucci Mane, Bruno Mars & Kodak Black ~ Please Me – Cardi B & Bruno Mars(メドレー)
10.Versace On the Floor
11.Marry You
12.Runaway baby
13.F**k You – CeeLo Green ~ Young Wild and Free – Snoop Dogg & Wiz Khalifa (feat. Bruno Mars) ~ 上を向いて歩こう ~ Count on Me ~ Talking to the Moon ~ Leave the Door Open – Bruno Mars, Anderson .Paak, & Silk Sonic(メドレー)
14.When I Was Your Man
15.Grenade
16.Locked Out of Heaven
17.Just the Way You Are
<アンコール>
18.Uptown Funk – Mark Ronson (feat. Bruno Mars)
Photo Credit : Bruno Mars
リリース情報
2021.11.12 ON SALE
ブルーノ・マーズ、アンダーソン・パーク&シルク・ソニック
ALBUM『アン・イヴニング・ウイズ・シルク・ソニック』
ブルーノ・マーズ OFFICIAL SITE
https://wmg.jp/brunomars/