■二宮和也、主演映画『ラーゲリより愛を込めて』が『第35回 東京国際映画祭』オープニング作品に選出!
映画『ラーゲリより愛を込めて』が10月24日に開催を迎えた『第35回 東京国際映画祭』(10月24日~11月2日)でオープニング作品に選出。12月9日の公開日に先んじて世界最速で上映が行われることを記念し、ワールドプレミア舞台挨拶に二宮和也、瀬々敬久監督が登壇し、喜びを語った。
世界の映画人をはじめ、各界から豪華なゲストが集う映画祭のオープニングイベントでは、日比谷エリアでは初めて行われたレッドカーペットに登場。華々しい雰囲気のなか、二宮と瀬々監督が世界のメディアと一般客が集結するなかを堂々と練り歩き、映画際の開催を祝うとともに、世界に向けて本作をアピールした。
さらに、その後は宝塚劇場にて行われたオープニングへも参加。大勢のゲストを前に二宮は「この作品は皆さんに足して頂けると自負しています」と語り、自信を覗かせた。
そして、場所を有楽町・丸の内ピカデリースクリーン2に移し、ワールドプレミアに先立ち行われた舞台挨拶に登壇。
レッドカーペットを歩いた感想や、映画際オープニング作品に選出された世界最速での上映が行われることについて、二宮は「たいへん光栄です。監督とふたりだけで160メートルのカーペットを贅沢に歩かせていただききました!(笑)」、瀬々監督も「コロナ禍で大変ななかでの開催となりましたが、このようなイベントを通してより世界に方々との交流の場として発展していければいいなと思います」と語った。
また、本作の撮影時のエピソードや共演者についても語られ、ここでしか聞けないプレミアムな舞台挨拶となりった。
■舞台挨拶コメント
Q:レッドカーペットにもご登場いただきましたが、いかがでしたか?
二宮:最後に歩かせていただいたんですが、何度見ても隣には瀬々さんしかいなくて…(笑)。瀬々さんとふたりで贅沢に160メートルを歩かせていただきました。ありがとうございます。3年ぶりにイベントができて、見てる方や取材をしてくださる方々がいて、少しエンタメが戻って来れたのかなと思って熱くなるモノがありました。
瀬々:まだコロナ禍のなかですが、これからも工夫してこういった映画際が世界の交流の場としてやっていけたらなと改めて感じました。
Q:本日がワールド・プレミアということで世界最速での本編上映となります。映画の祭典での上映ということで世界各国から注目される作品となりました。今、どのような心境ですか?
二宮:すごい作品に出ちゃったなと思っています。僕は都度、戦争(映画)に呼ばれることがありますが、今回は戦争がもたらした後遺症の話だと思っているので、戦争によってこれだけのことが起こるんだということが少しでも伝わればうれしいなと思います。いろいろなことを考えながら、想いながら作ったので、それをオープニング作品に選んでもらったことは光栄だなと思います。
瀬々:今でもウクライナでは実際に戦争が起きていて、日本でもコロナや貧困や様々な問題を抱えています。(映画の主人公の)山本さんは「希望を捨てるな」と言って生きた人ですが、その生き方が今の僕たちの生活にヒントを与えてくれたり、何か感じてもらえたらいいなと思って作りました。
Q:収容所/ラーゲリの過酷な環境の中なかでも、「必ず帰国(ダモイ)の日がやってくる」と強い信念をもって生きた実在の人物である山本幡男さんを演じてみていかがでしたか?
二宮:この映画にすごく縁を感じていて。山本さんと出会って、撮影を通していろいろなものを教えていただいた気になっています。これから皆さんがご覧になってどういった感情を抱くのか、人によっては「まぶしすぎる人」もいるかもしれないし、「言葉が刺さる人」もいるかもしれない、「暖かくじわっとする人」もいるかもしれない。過酷な環境で人間として生き抜いたひとりという部分を見ていただきたい。
瀬々:二宮くんが山本さんを「決して偉人やヒーローみたいには表現したくない」と言っていた。「普通の人間として生きていたと伝えたい」という考え方を聞いて、それがまさに山本幡男さんっぽいなと思いました。
Q:共演者の皆さんの印象はいかがでしたか?
二宮:モジミや女性は「(戦争にいった人間の帰りを)待つ」という戦争の後遺症。待つことを選んだ女性たちの母性にも近いような感覚を北川(景子)さんが上手に表現していました。松坂(桃李)さんは属性が近いタイプだったので、なかなか共演できないだろうなと思っていたので、こういった特殊な環境の作品だったらふたりいても違和感はなく共演できるんだと気づきました。
Q:撮影環境は過酷でしたか?
二宮:すごく過酷でした。ね?
瀬々:過酷でしたね。大雪の警報が出たときがあって、スタッフだけではなく桐谷(健太)くんや中島(健人)くんなどキャストも含めてみんなで雪かきをしたんですが、ひとりだけやっていない人がいて…。
二宮:信じられないですね! ぶん殴ってやりたいですね! 誰ですか?
瀬々:あなたでしょ!(笑)。
二宮:私でした。私は扉の影に隠れてました(笑)。本当にみんな手伝ってチーム感が出来上がっていましたね。
瀬々:苛烈な自然で撮影するのは本当に大変でした。
二宮:雪でセットが潰れないように見張っている部隊ができたりもしました。
Q:最後にメッセージをお願いします。
瀬々:皆さんが世界で最初にこの作品を観ていただき、きっと気に入っていただけると思います。ぜひ劇場でも観てください。東京国際映画祭も開幕しましたので、ぜひ気になる作品を見つけてご覧になってください。
二宮:戦争がもたらした後遺症はよほど強いものなのだろうなと感じました。重たくするつもりはないけれど、なんでこういったことが起こってはいけないのかということを感じてもらいつつ、それを乗り越えた先に希望・愛・友情だったりがちゃんと見えてくると思うので、心があったかくなると思いますので、観ていただければと思います。
映画情報
『ラーゲリより愛を込めて』
2022年12月9日(金)全国東宝系にて公開
原作:『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』(辺見じゅん著/文春文庫刊)
監督:瀬々敬久
脚本:林民夫
企画プロデュース:平野隆
出演:二宮和也 ほか
制作プロダクション:ツインズジャパン
配給:東宝
(C)2022『ラーゲリより愛を込めて』製作委員会 (C)1989清水香子
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