■「ずっとひとりでしたけど、ニコニコ動画があったから、なにも寂しくなかった」(Ado)
10月8日から16日(7日前夜祭)にかけてネットとリアルが融合した音楽の巨大イベント『ミュージック超会議2022』が初開催された。
本レポートでは、10月15・16日に埼玉・さいたまスーパーアリーナで実施されたリアル企画『超パーティー2022』の模様を届ける。
<イベントレポート>
■超パDay1は常連アーティストに齊藤京子、粗品、よみぃらが合流!
4年ぶりに開催された、さいたまスーパーアリーナでの『超パーティー2022』は空前の盛り上がりとなった。
2日間計11時間以上におよぶステージには多くの来場者だけでなく、ニコ生視聴者も大熱狂。
Twitterでは「#超パーティー2022」が2日間連続トレンド入りも。
今回は、小林幸子や松岡充などの超パーティー常連アーティストから、初出演のAdo、齊藤京子(日向坂46)、粗品(霜降り明星)、ビリーバンバン・菅原進、ニコ生出身のCHiCO with HoneyWorks、ピアニストのよみぃ、VOCALOIDキャラクター、そしてニコニコユーザーまで、ジャンルにとらわれない総勢100組超のアーティストが大集結した。
超パーティー開演までの時間は、さいたまスーパーアリーナの広い会場を利用した縁日などの様々な企画ブース、コラボドリンクやフード店舗、物販などの出展がリアル参加者の心を弾ませた。
「超踊ってみたブース」では多くの参加者がダンスレッスンやDJタイムを楽しみ、「超ストリートピアノ」では、様々なピアニストたちが超絶技巧を披露して来場者を沸かした。
Day1は、前半から初音ミクコスプレに身を包む足太ぺんた×アナタシアが「サラマンダー」を、ピノキオピーは自身の代表曲「神っぽいな」「アルティメットセンパイ」「ぼくらはみんな意味不明」をノンストップパフォーマンスでロケットスタートを飾った。
ずま(虹色侍)×ゆゆうたがコメントで寄せられたテーマから見事な即興曲を創作し会場を沸かせたかと思えば、日向坂46の歌姫・齊藤京子がバツグンの歌唱力と表現力で「ラブカ?」「ボッカデラベリタ」の2曲を披露しオーディエンスを圧倒した
中盤は、MeseMoa.が「殺生石セッション」でイケメン妖狐に扮し好発進を飾る。
ビリーバンバンの菅原進は“いいちこ”とともに現れ、深く染み入る歌声でメドレーを披露。
毎回笑いと驚きを提供するラブマツはアニメ「パリピ孔明」の世界観で軍師となり、賑やかなSHOWを率いた。
SHARE LOCK HOMES×いりぽんが激しくクールなダンスで会場を盛り上げると、いよいよステージも後半戦に。
__(アンダーバー)のパフォーマンスに沸く壇上には、なぜか「伴奏者がいない」という不穏なアナウンスが…。ところがこれは「助っ人に駆けつけたカメラマンが実はプロピアニストよみぃだった」というサプライズ演出。
よみぃはそのままニコニコ愛の伝わる「ニコニコメドレー」演奏を届けると、流れるコメントも「インターネット老人会!」「なつい!」と大盛り上がり。
粗品(霜降り明星)は「お前の事誰が好きなん?」「使ってはいけない金でギャンブル負けた時に 脳内で流れる曲」「片想い中のクラスメイトがお前に対して抱いている感情」の3曲で観客とニコ生視聴者に爆笑を届けた。
そして、ニコニコ出身のCHiCO with HoneyWorksが貫禄のパフォーマンスでオーディエンスの熱気と興奮を煽ると、インターネットミュージックを飛躍的に向上させたVOCALOID・VOICEROIDキャラクターたち(初音ミク、鏡音リン、鏡音レン、巡音ルカ、GUMI、flower、IA、神威がくぽ、MEIKO、KAITO、可不)が心揺さぶるステージでDay1を美しく締めくくった。
■超パDay2は小林幸子×松岡充が笑わせ、Ado、まらしぃが泣かせる大団円!
Day2の序盤は、リアルタイムオンライン対戦ゲーム『#コンパス~戦闘摂理解析システム~』のヒーローたちが華麗に踊るリズムゲーム『#コンパス ライブアリーナ』で彩られた。
ニコニコで活躍する踊り手、歌い手たちで構成されるコンパスチームの面々が個性の光るパフォーマンスを披露。
かいりきベア×伊東歌詞太郎が「ベノム」を届けると、『超パーティー2022 VTuberステージ出演オーディション』を勝ち抜いた、月城リリナ、餅々さくら、伊織ねめあ3人のVTuberが会場をキュートな歌唱で包む。
この空気感を「命に嫌われている」でガラリと変えたのは、ほしのディスコ。
涙腺に響くハイトーンボイスでの歌唱だけでなく、トークパートでは “きゃしー”名義でのニコニコ動画投稿が、歌ってみた活動の原点であることを語った。
中盤に入ると、+α/あるふぁきゅん。が「この曲をどうしても届けたくて」と「-ERROR」を熱く歌い上げた。
これに続いたのは約12年ぶりとなる両声類コンビ、「赤ピコ飯まー★」のサプライズ復活。
赤飯&ピコがまるで磁石のように終始手を繋ぎ、ハグをし、神歌声での「magnet」を届けると、オーディエンスもサイリウムを振りこれに応えた。
そして、ステージに現れたのは、超パーティーの守護神・松岡充。封印していたはずの「くるみ☆ぽんちお」を歌い始めると、これを制止に入ったのがラスボス・小林幸子。
そのままふたりのユニット・シロクマによる「しろくろましろ」の温かな歌声にステージ、会場、コメントの一体感が広がった。
続いて、今年世間を騒がせた「東方ゆっくり茶番劇」のオンステージ。文字どおり、魔理沙と霊夢らによる茶番劇からはじまり、同人サークル・上海アリス幻樂団の主宰であり「東方Project」の生みの親でもあるZUN、IOSYS、ビートまりおの面々にREAL AKIBA BOYZが加わる形でパフォーマンスが展開された。
ラブマツとともに地球の危機を救うため、再び登場したメカ幸子改め小林幸子が、今度は「Fire◎Flower」を圧倒的な歌唱力でしっとりと歌い上げ、オーディエンスを魅了した。
いよいよステージは終盤戦に。真白な巨大スクリーンが現れ、リンゴの影絵に合わせてイントロが流れ始める。
その影絵に溶け込むように“Ado”の文字が映し出され、本人がシルエットで登場。地鳴りのようなどよめきと拍手が沸き起こり、パワフルかつ繊細なボーカルで披露されたのは「Bad Apple!!」。続けて「エージェント夜を往く」「ブラック★ロックシューター」が歌唱のみならず圧倒的な表現力で届けられると、オーディエンスのボルテージは最高潮に。
3曲を歌い上げると、Adoは「中学生の頃、3DSの小さな画面でニコニコ動画を開いて、いろんな動画を観て、いろんな作品を観て。ずっとひとりでしたけど、ニコニコ動画があったから、なにも寂しくなかった。超パーティーの舞台は歌い手として、ずっと立つことが夢でした。ニコニコ動画はたくさんの夢が叶う場所です。これからもすべての人の夢が叶い続けられることを願っています」と、短くも深い挨拶を挟み届けられたのは、もちろんこの曲「うっせぇわ」。
特別な想いをのせたこの舞台での生歌に、涙を拭うオーディエンスの姿も多く見受けられ、「涙腺崩壊」「震えとまらん」「生声めっちゃ透き通ってる!」と感極まるコメントがSNSにも溢れた。
そして、『超パーティー2022』のラストを飾ったのは、ピアニストまらしぃによる「ニコニコとみんなの歴史メドレー」。2006年12月12日からスタートしたニコニコ動画の歴史を一気に振り返ることのできる楽曲メドレーとダイジェスト動画。最高の余韻に包まれた『超パーティー2022』は、「五感で、くらえ」のコンセプトどおり、五感を鮮やかに刺激して、興奮に包まれたまま幕を下ろした。
すべての演目が届けられると、「ニコニコ動画」のバージョン名が2022年12月12日より「(Re)」から「(eR)」(読み:イーアール)に改められることが発表された。
「(eR)」というバージョン名には、作る人もそれを応援する人も「全員が主役」である、という想いが込められている。
『超パ―ティー2022』出演者一覧
https://choparty.jp/2022/artist/
『超パ―ティー2022』公式サイト
https://choparty.jp/
『ミュージック超会議2022』公式サイト
https://chokaigi.jp/
『ミュージック超会議2022』OFFICIAL Twitter
https://twitter.com/chokaigi_PR