■「8年間、毎晩寝る前にM!LKがドームに立つ姿を想像してきました。その姿が見えなくなかった時期もあったけど、今、まずはアリーナが見えてきました」(佐野勇斗)
M!LKが10月16日に大阪・NHK大阪ホールにて、東名阪ホールツアー『M!LK HALL TOUR 2022 満月の夜 君と逢う』のファイナル公演を行った。
2014年11月に結成したM!LKは、佐野勇斗、吉田仁人、塩﨑太智、山中柔太朗、曽野舜太の5人からなる変幻自在のダンスボーカルグループ。
結成7年目の記念日となる昨年11月にメジャーデビューを果たし、今年8月にリリースしたメジャー2枚目となるシングル「奇跡が空に恋を響かせた」では自身初のオリコン週間シングルランキング1位を獲得。
ドラマや映画、テレビの情報バラエティやラジオ番組への出演に加え、TikTokやYouTubeなどのSNSを使った発信も積極的に行っており、人気は急上昇。メンバーの塩﨑が演出に加わり、山中が衣装のデザインを担当していることもあり、チケットもソールドアウトしたプレミアムなライブとなっていた。
開演時間になると場内が暗転し、幕が上がると同時に月の神殿をイメージした巨大なステージがお目見え。
スモークが焚かれ、スクリーンに大きな満月が映し出されるなかで、ゴールド&ホワイトの煌めく衣装を身に纏ったメンバーが、自身初のフライングとなる空中ブランコに乗って、天井高くから登場すると、満員の客席には驚きと歓喜の笑みがあふれた。
月から降りてきた王子様のような演出ともに、大切な人に出会う奇跡を歌った夏のラブソング「奇跡が空に恋を響かせた」でライブはスタート。
「やっと出逢えたね」という決めセリフで得意の変顔を見せた佐野が「大阪! ツアー最終日。行くぞ!」という呼びかけ、月から銀河へと風景感を広げたトランシーなEDMポップ「Feel Alive」、自己紹介を盛り込んだミクスチャーロック「Brave Saga」、今や山中の代名詞となったウインクが飛び出した甘酸っぱいラブソング「恋がはじまる」、今のこの瞬間を刻むビートロック「Now Story」とM!LKらしいカラフルでドラマチックなステージを展開した。
5色のペンキを掛け合う映像に続いては、5人の賑やかな雰囲気やライブを心から楽しんでいる躍動感が伝わってくるバラエティ豊かなブロックへ。
「ボクラなりレボリューション」ではメンバー4人で横になった佐野を抱えて入場し、「反抗期アバンチュール」では指名されたメンバーが自身のリアルな反抗期を実演。
さらに、高揚感たっぷりのEDMにリアレンジされた「SAY YEAH(EDM ver.)」までをメドレーで繋ぐと、メンバーもペンライトを持って踊り、塩﨑や山中、曽野のラップもフィーチャー。
各地のツアーに応援に訪れたというメンバーの家族の話で盛り上がったMCの後、日替わり曲では懐かしの曲でステージと客席の距離を縮め、「サンキュー!N・D・K!」ではペンキ衣装でステージを駆け回り、山中が牛の鳴き声を披露するなど、メンバー個々のユニークな魅力を存分に発揮してみせた。
メンバーカラーの5つの光が時間と空間を逢いにきたような映像を経て、背景は星が瞬く夜空へと変化。山中から始まり、佐野、吉田、塩﨑、曽野と一人ずつのソロ歌唱で歌い継ぐバラード「最愛」からは歌とダンスをしっかりと魅せるパフォーマンスが提示された。
同じ夢を追いかける仲間との出会いを描いたソウルバラード「逢い」で、熱くエモーショナルな歌声を響かせると、ハードなダンストラックにリミックスされた「Over The Storm」では、6面のLEDを使用した映像とリンクしたダンスパフォーマンスで観客を圧倒。
「HIKARI」では激しく入れ替わる巧みなフォーメーションを提示し、佐野、吉田、山中の3人によるユニット曲「月明かりの透明」では、塩﨑と曽野がダンサーとしてLEDスクリーンのフレーム越しに踊り、最後には歌に合流するなど、これまでにない新鮮な場面も随所に用意されていた。
そして、吉田が「皆さんに元気を出してもらいたい曲です」と紹介した「シアワシェイク」で会場の熱気とテンションを一段と引き上げると、メンバーのレクチャーでみんなで一緒にポーズやダンスで楽しめる映像を挟み、ファンへの感謝と決意を込めた「ハロー!」では、メッセージ入りの金テープをキャノン砲で発射。観客全員が一体となって左右にペンライトを振る多幸感に溢れる空間となった。
さらに、爽やかで疾走感のあるピアノロックながら、儚さや切なさを湛えたサマーチューン「かすかに、君だった。」、言い訳をせずになりたい自分になろうと誓う「Don’t think,Jump!」、“一緒に夢を見ようよ”と呼びかける前向きな応援歌「Around The World」と、青春の情熱を感じさせる楽曲をシームレスに繋ぎ、ポップなメロディのロックチューン「夜明け」は拳を高々と掲げて熱唱。
最後にみ!るきーず(ファンの呼称)との絆を結んだメジャーデビュー曲「Ribbon」で、5人の王子様との楽しいひと時を締めくくると、再び降りてきたブランコに乗り込み、笑顔で手を振りながら本ツアーのテーマとなっていた月へと帰還した。
アンコールでは、2023年春のツアーの開催を発表。最終日が東京ガーデンシアターであることを明かすと、場内からはどよめきが起きた。
そして、佐野がメンバーを代表して、「M!LKも来月で結成8周年を迎えます。今、思えば、いろんな試練や苦労を乗り越えてきたなと思います。8年前からずっとドームツアーがしたいと言ってきましたが、まだドームにもアリーナにも立ててません。……正直、悔しいです」と、目に涙をためながら、真剣な面持ちで語り始めた。
そして、「8年間、毎晩寝る前にM!LKがドームに立つ姿を想像してきました。その姿が見えなくなかった時期もあったけど、今、まずはアリーナが見えてきました。ステップアップをするために次のツアーは大事です。やっぱり、ドームツアーをするためには、み!るきーずの力が絶対に必要なのよ。頼むわ、みんな。次のツアーを満員にするためにぜひみなさんの力を借りたい。次のツアーを成功させて、アリーナに行って、ドームツアーをしたい。ここからが勝負です!」と新たなツアーに賭ける熱意を届け、「夢の実現に向けて一緒に進んでいこう」というメッセージを込めた「ERA」を観客一人一人の心に訴えかけるように歌い、「ホールツアー、アリーナツアー、そして、ドームツアーに繋がる新たな一歩」を確実に踏み出したツアーは幕を閉じた。
なお、M!LKは11月30日に、メジャー3枚目のシングルとして、ウィンターラブソング「STARS」をリリース。2023年1月にはメンバーの出身地である和歌山、鹿児島、三重、栃木、岡崎(愛知)を巡る『M!LK 里帰りイベント〜僕たちここで生まれました〜』を開催。
その後、2023年春には東京ガーデンシアターを含む全国ホールツアー『M!LK CONCER TOUR 2023「CHECKMATE』の開催を予定している。
【セットリスト】
M1.奇跡が空に恋を響かせた
M2.Feel Alive
M3.Brave Saga
M4.恋がはじまる
M5.Now Story
– Interlude I –
M6.ボクラなりレボリューション
M7.反抗期アバンチュール
M8.SAY YEAH (EDM ver.)
M9.妄想ドン・キホーテ
M10.サンキュー!N・D・K!
– Interlude II –
M11.最愛
M12.逢い
M13.Over The Storm (Dance Remix Ver.)
M14.HIKARI
M15.月明かりの透明
M16.シアワシェイク
– Interlude III –
M17.ハロー!
M18.かすかに、君だった。
M19.Don’t think, Jump!
M20.bAround The World
M21.夜明け
M22.Ribbon
[ENCORE]
EN1.サラブレッド御曹司CITY BOY
EN2.ERA
リリース情報
2022.11.30 ON SALE
SINGLE「STARS」
M!LK OFFICIAL SITE
https://sd-milk.com/