■「ここが5人の出発点です。伝説残します。最高の景色をありがとう!!」(Knight A – 騎士A -)
Knight A – 騎士A -の5thワンマンライブ『Knight A – 騎士A – ONEMAN LIVE 2022 SUMMER「Show Time」』が東京ガーデンシアターで開催された。9月24日・25日の昼夜に行われた3公演の中から、最終日のラストとなる2日目の夜公演をレポート。
2020年の活動開始以降急激に人気を獲得し、2021年から2022年にかけては横浜アリーナや幕張メッセといった大会場でのライブも経験してきた彼ら。今回の『Knight A – 騎士A – ONEMAN LIVE 2022 SUMMER「Show Time」』は、メンバーの新型コロナウイルス感染を受けて一度は延期された東京&兵庫の2会場で8月に行われる予定だったライブの振替公演。5月にゆきむら。が卒業し、5人組になって初のライブであると同時に、8月に発表した1stフルアルバム『Knight A』の楽曲を初めてパフォーマンスする舞台となった。
アルバム『Knight A』は、メンバー全員がそれぞれに作詞を担当した楽曲が収録され、これからの活動や音楽にかける思いや、さらに幅広くなった音楽性の広がりが感じられる作品でもあったため、そうした楽曲がどんな演出とともに披露されるかも注目となった。
公演名にもなった「Show Time」で幕を開けたライブは、生バンドとともにアルバム収録曲などを披露する、まさに今の騎士Aを全力で伝えるステージに。序盤はメンバーの作詞曲中心のセットリストで、全員で刀を振ったそうま作詞の「真世界」、トロッコで1Fの客席内に向かった「Sweet Trap」やばぁう作詞の「V Ace」、メンバーカラーのスーツに着替えたそうま作詞の「I」、サビでタオルを回したまひとくん。作詞の「ヒバリ」を次々に披露。
その後もMCを挟み、ばぁうが作詞したエレクトロスウィング風の「Steal」や、ステッキを使ってダンスしたしゆん作詞のビッグバンドジャズ風ポップス「Attention Lies」、5人並んで歌ったてるとくん作詞「Dreamy Night」などバラエティ豊かなサウンドの楽曲で魅せていく。そうした楽曲の随所からクールでセクシーな雰囲気が香るのが、騎士Aのライブの最大の特徴だ。
中盤以降は「Night Escape」や「トップシークレット」といった人気曲を経て、「生まれたときから地球の癌です」や「PLAYER」、6月に歌ってみたを投稿した「Blessing」をパフォーマンス。四つ打ちのダンス曲に変わった代表曲の「決戦エンドレス Remix ver.」で恒例の扇子を振り、アルバム1曲目「アイビー」で本編を終えた。
アンコールでは、HoneyWorksが手掛けた王子様っぽいサウンドに彼ららしいスリリングな恋の駆け引きの要素を追加した「Perfect Crime」を披露。最後まで歌い切ったかと思えば、ばぁうが「もう一回行くぞ!」と呼びかけて曲が再スタートし、客席いっぱいに銀テープが舞って会場の盛り上がりが最高潮を迎えた。
そして最後のMCでは、各メンバーが8月の公演延期やゆきむら。の卒業など、この数ヵ月間の出来事を振り返り、互いに本気だからこそぶつかった思い出や、その経験を経ていっそう強くなった5人の絆、そして「No.1を目指すこと」への思いを涙ながらに語っていく。その後、サプライズで大阪、名古屋、福岡、東京の4都市で行われるグループにとって初のライブツアーの開催を発表。「今度はお前らに会いに行くよ!!」と、この日も各地から集まってくれた観客に感謝を述べたあと、ばぁうが「ここが5人の出発点です。伝説残します。最高の景色をありがとう!!」と観客に伝えて、「僕の心はオリジナル」でライブを終えた。
この日印象的だったのは、過去以上に様々な演出を盛り込んだ、華やかでエンターテインメント性のあるパフォーマンス。楽曲ごとに工夫が凝らされた演出&ステージングが飛び出すため、約3時間があっという間に過ぎる感覚だった。初めて経験したメンバーの卒業やライブの延期を乗り越えて、5人はふたたびものすごいスピードで走り出していくのだろう。騎士Aによる「最強のメンバーでNo.1を目指す旅」は、今後もより加速していきそうだ。
TEXT BY 杉山仁
PHOTO BY 林晋介、東美樹
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