■「(岡田に)飛びついた感じがもう人間じゃない安心感で…まるで大木のような。“キュン”じゃなくて“おぉ!!”となりました」(松岡茉優)
映画『ヘルドッグス』の公開記念舞台挨拶が9月17日、東京・丸の内TOEI スクリーン1で行われた。
満員御礼の会場にキャストの岡田准一、坂口健太郎、松岡茉優、MIYAVI、原田眞人監督が登場すると、場内には盛大な拍手が起こる。笑顔でその拍手に応える岡田は「主演映画の公開初日はうれしい気持ちと緊張と両方あるんですが、その時間を昨日、坂口さんと一緒に食事をしながら過ごしました。0か100か、好きかどうか、という作品になっていると思いますが、好きだと思ってくださった方はアツく好きだと言ってくれている。そういう作品になったことを誇りに思います」とついに映画公開を迎えた喜びを明かし、感無量な様子。
坂口は「撮影当時は、濃くて濃密な空気が流れる時間を過ごしました。この匂い、色にいい意味で毒されてほしいです」と自身のイメージを覆す新境地を切り拓いた役柄に挑戦した作品への想いを明かし、松岡は「本当に目が離せない映画なので、皆さんお疲れでは?」と上映後の観客に向かって冗談を飛ばしながら、「こうして作品が皆さんに届いてうれしいです」と笑顔を見せた。
MIYAVIは「俗にいうヤクザ映画とは違う、多国籍でノンストップな作品。たくさん観に来てほしいです」と作品をアピール。原田監督は「20年ぶりにこの劇場に来ました。すごくきれいになっていて、この景色楽しませてもらっています」とようやく映画の公開を迎えて感慨深げな様子をみせていた。
ここで映画公開の喜びを語りあう登壇者たちの前に突然、全員のマル秘エピソードを集めたという“秘密ファイル”が登場。
劇中、岡田演じる兼高がMIYAVI演じる十朱の持つ秘密ファイルを奪取することが最大の任務だったとことにちなみ、このファイルにはこれまで制作、宣伝期間中で各所からタレコミのあった“秘密”が記されている。スタッフが大事そうに抱えるファイルの登場に、岡田も「そんなに!?」とひるむひと幕も。
早速、司会から岡田、松岡に対して「兼高が朝食を作っているシーンで恵美裏が後ろから飛んで抱きつきましたが、これはアドリブ!?」と秘密が読み上げられると、岡田は「ドキドキしましたよ! 普段おじさんとの共演ばかりだから…うれしいような緊張するような」と当時を振り返り、松岡は「確か、監督と少しお話しませんでしたっけ? 火を使ってるシーンだから危なくない?と 聞いたような」と質問。
原田監督は「そうだっけ?」と話しながらも(朝食は)インドオムレツね!」と意外は朝食メニューの裏話が飛び出し、「いい匂いでした!」と松岡がすかさずひと言。
場内に笑いがおきるなか、「でも、(岡田に)飛びついた感じがもう人間じゃない安心感で…まるで大木のような。“キュン”じゃなくて“おぉ!!”となりました」と岡田の驚異の猛者っぷりを暴露。
さらに、「私が兼高を台所で押し倒すシーンがあるんだけど、あれも実は岡田さんが片足で持ち上げてくれてて…」と強靭な体を誇る岡田とのエピソードが続々と披露され、原田監督が「岡田流のラブシーンだね」とコメントすると、岡田は「サポートしないと」とアクション振り付けも担う主演としての責任感をにじませていた。
坂口に対しては、「大貧民を行うシーンで、本当に“革命”のすごい手が出ていた!?」と言ったタレコミ情報が。それに対し坂口は「これ、実は結構すごいことやっていて。リハで何度かゲームしたのを、撮影部さんが全部記録していて、それを再現しながら本番を撮ったんです。革命の手はリハの2、3回目に本当に出たんですよ!」と撮影裏話を披露。
続けて「(原田監督からは)撮影直前に、一緒にゲームする人たちをどう殺すか、室岡として考えながらやってみてと言われていて…時折鋭い目つきが出てたりします」と室岡ならではのエピソードを坂口が語ると、岡田は「監督が坂口くんの目つきをすごく気に入ってて。撮影中、見て! って僕に見せてくることありましたよね(笑)」と暴露。意外な原田監督のお茶目な様子も明らかになった。
松岡へは「恵美裏のグリーンヘアは自身が発案!?」という情報が。松岡は「監督に提案したらあっさりOKいただけました」と役作りのエピソードを明かしつつ、さらに「ラストのラストで私が来ている衣装、首の詰まった黒いドレスは、実は室岡のお気に入りという裏設定もありました」と細かく作り込まれたキャラクターたちの裏設定を披露。
MIYAVIには「十朱がずっとつけていたゴム手袋に苦戦していた!?」という秘密が。MIYAVIは「蒸れるしちょっと臭うんですよ。その大変さに気づいてほしくて、岡田さんとかみんなに言ってました」と関東最大のヤクザ組織「東鞘会」のトップに君臨する十朱の地味~な苦労話で登壇者らと笑顔で撮影を振り返った。
原田監督の情報ももちろん上がっており、「実は登場人物全員に役名をつけていた!?」と聞かれると、監督は「名前だけじゃなくてニックネームや出身地、性癖なんかも細かくつけていた」と驚きの秘話を告白した。
最後に、原田監督が「映画への熱気がすごくてうれしいです。ヘルドッグス沼に僕もハマっています。一緒にハマりましょう!」と呼びかけ、岡田も「こうしてここに立てていることを幸せに感じています。監督も“沼”とおっしゃいましたが、本当にハマるとクセになる映画です。咀嚼すればするほど、いい出汁が出て染み込んでくる。0か100か、あなたはどっちですか? 試しに観に来てみてください」と濃厚すぎるキャラと怒濤の展開が押し寄せる本作をアピール。
岡田の「この秋は、ヘルドッグス!」の掛け声とともに舞った華やかな金銀テープが降り注ぐなか、舞台挨拶は幕を閉じた。
映画情報
『ヘルドッグス』
大ヒット公開中!
出演:岡田准一 坂口健太郎 松岡茉優・MIYAVI ・北村一輝 大竹しのぶ
金田哲 木竜麻生 中島亜梨沙 杏子 大場泰正 吉原光夫 尾上右近 田中美央 村上淳 酒向芳
監督・脚本:原田眞人
原作:深町秋生『ヘルドッグス地獄の犬たち』(角川文庫/KADOKAWA刊)
配給:東映/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
PG12
(C)2022「ヘルドッグス」製作委員会
映画『ヘルドッグス』作品サイト
www.helldogs.jp