■「ずっとループで聴いていたい音楽。浸っているうちにそのまま幸せな寝落ちができるような安心感、包容力を感じました」(緑黄色社会・小林壱誓)
緑黄色社会の小林壱誓(Gu)が、レコメンドしたい音楽を紹介する『誰だってNeed music』。第25回となる9月18日放送で紹介した楽曲は、羊文学「あいまいでいいよ」。
「この曲は、繊細ながらも力強いサウンドが特徴のオルタナティブロックバンド、羊文学が2020年にリリースしたメジャーデビューアルバム『POWERS』に収録されている、若者たちの恋愛模様を描いた曲なんですけども。僕、この曲聞いて最初に思ったのが、歌のルーム感にとても親しみを覚えたんですよね」と、この曲の第一印象を語る小林。
「ルーム感というのは、よくリヴァーブっていう、音の残響時間で表現したりするんですけど。わかりやすく言うとお風呂で歌うのと、布団かぶって歌うのと全然、音の残り方が違うじゃないですか。もっと言うとお風呂で歌うのと、大きいホールで歌うのって、同じように音が残る時間が長くても、反響してくるタイムが違うんで、感じる広さが全然違いますよね? これを、歌をレコーディングする段階であったり、歌を録り終えた後の処理で調整することができるんですが。『あいまいでいいよ』のルーム感は、目の前で読み聞かせをしてくれてるみたいな距離感というか、すぐそこで歌ってくれてる感じがするんですよね」と説明。「これがなんか、すごくアーティスト性をわかりやすくしてる気がしました。ずっとループで聴いていたい音楽だと思うし、浸っているうちにそのまま幸せな寝落ちができるような安心感、包容力っていう偉大な力を感じました」と羊文学とこの曲の魅力を解説した。
また、歌詞について「歌詞の中にはあえて、<あいまいでいいよ>って言葉にたどり着くまでの描写ってのが、あまり描かれてないんですけど。この切り抜きが、僕は美しいなと思う」と話し、「男女の上っ面になってしまった関係性とかむず痒い時間というのが、本当は心地よくないんだけど、今はそれでいいというか、離れられないみたいな。好きなのか依存なのか執着なのかわかんないっていう……ごめんなさい。これ、僕の想像というか、受け取り方でしかないんですけど。苦い恋愛とか恋愛未満みたいな、そういう経験と嫌でも重なってしまう楽曲ですよね」と、タイトルにも通ずる主人公の心境を、自身の経験にも重ねながら考察。
「もちろん、純粋に“すれ違いのある恋物語”と受け取ることもできるんですけど。それにとどまらない、奥ゆきを感じる歌い方というのがとても魅力的です。奥行きあり親しみありの羊文学『あいまいでいいよ』、皆さんもぜひ聞いてみてください」と締めくくった。
『誰だってNeed music』は、J-WAVE(81.3FM)で毎週日曜午後に放送中の『SAISON CARD TOKIO HOT 100』内で、13時30分~、15時25分~(※)放送。毎回1曲ずつ、小林壱誓が自らセレクトしたおすすめ楽曲を紹介。熱量の高いレコメンドで、楽曲の新たな魅力を伝えていく。
『THE FIRST TIMES』では、放送しきれなかった小林の言葉もノーカットで紹介。radikoでは、放送後から1週間、視聴可能となっている。
『誰だってNeed music』プレイリスト
『誰だってNeed music』概要
9月18日(日)放送
毎週日曜13:30~、15:25~放送
※放送時間は毎週入替
※J-WAVE『SAISON CARD TOKIO HOT 100』内で毎週放送される120秒の長尺CM企画。
リリース情報
2022.07.04 ON SALE
緑黄色社会
DIGITAL SINGLE「ブレス」
緑黄色社会 OFFICIAL SITE
https://www.ryokushaka.com/
羊文学 OFFICIAL SITE
https://www.hitsujibungaku.info/