■「個人的には一歩一歩、一段一段登ってきた感じです。ありがたいことに、思っていたよりも早めにその階段を上がった感覚みたいなのはありますけど」(菅田将暉)
菅田将暉が『VOGUE GIRL』の人気連載「BOY FRIEND」に登場する。
俳優、そしてミュージシャンとしても大きな注目を集めている彼が、仕事・作品に対する姿勢、9月9日公開の出演作『百花』について、これからやりたいことなどを語る。
また、オフの日の過ごし方、自分の感情への向き合い方や10年後の自分の姿などプライベートトークも満載。作品や人に対して誠実な菅田将暉の飾らない魅力が詰まった60分のロングインタビューをノーカットで掲載される。
■インタビューより抜粋
―デビューしてからもう13年になりますが、 どうですか? 振り返ってみて。時間に対して、体感スピードみたいなことはわからないですけど、あっという間のような気もするし、でも長かった気もする。個人的には一歩一歩、一段一段登ってきた感じです。しいて言うなら、ありがたいことに、思っていたよりも早めにその階段を上がった感覚みたいなのはありますけど。人生というか、一歩一歩こうやって進んでいくんだなみたいな感覚ですね。
―たくさんの作品に出演されてきましたが、菅田くんの作品選びの基準、最終的にやってみたいな、やってみようと決断するポイントは?
今でこそ選ぶというか判断するっていうこと、自分でジャッジすることが増えましたけど、昔は別にそんなつもりはないし、その立場でもなかったです。ただ共通して言えるのは「今、これをやらなきゃな」っていう感覚みたいなのが、全部にあって。
例えば、友達と喧嘩している時期に、喧嘩するような映画のオファーがきたり、大好きな人ができたときに恋する映画の話がきたり。今回の映画『百花』で言うと、ちょうど僕のおばあちゃんが記憶が不確かになってきていた時期で、そのことに数年対峙し、新しく知ることがたくさんあったタイミングだった。コロナ禍で仕事が止まり、家に川村元気さん(監督・脚本・原作)から小説が送られてきて読んだときに、しかもちょうど結婚を考えていた時期というのもあったので「今これはやんなきゃいけないんだな」と。そんな感覚を大事にしていますね。―もうすぐ30歳。30代になって始めてみたい、やってみたいと思うことはありますか。
いっぱいありますよ! 言わないですけど(笑)。旅はしたいです。仕事的なもので言えばこの世界にいると、いろんな人に出会えて、いろんなものを作っている人がいっぱいいることを知るんですよ。だから、そういう人のハブになる何かができたらいいな、みたいなことは、すごく思うんですよね。僕が何かをしたら人に知ってもらえるという力を何に使おうかなと思った時に、ギャラリー的な役割ができたらいいなあと思うんですよね。
―俳優、ミュージシャンなど幅広く活躍されていますが、表現する上で大切にしていることってどんなことですか。
芝居だといつもぶち当たるのが、僕の中で何が嘘で何が嘘じゃないかみたいなところなんです。基本的には演技というものは嘘をつく仕事。その嘘にお金を払ってもらってエンターテイメントを提供するっていう仕事ではあるんだけど、でも不思議なことに本当に感動するんですよね、エンターテイメントって。だから僕らもなるべく、嫌な嘘はつきたくないし、いい嘘をつきたい。それが何なのかが分かれば苦労しないんですが。
―菅田くん、最高のオフの過ごし方ってどんな過ごし方ですか?
最近ちょっと時間をもらえたりしたので会いたいと思っていたけど会えていなかった人とかと結構会っているんですよね。それが一番いいオフですね。時間がないと、ただお茶するっていうことがなかなかできなかったので。
―最近感動したことは?
奥さんと仲のいいファミリーがいて初めて会ったんですけど、中学生の女の子の眉毛が繋がっていたこと。嬉しかったですね。
―10年後、39歳の菅田くんはどんな菅田将暉になっていますか。
ちょっとまだ想像つかないですね39歳は。自分が29歳になるとも思っていなかった。みんなもよく「もうちょっと大人になってるって思っていた」って言うじゃないすか。まさに今それを思う。大人って勝手になると思っていたけど、新聞とか勝手に読むようになると思ったけど、読みやしないから! お父さんってすごいんだな! って(笑)。
「BOY FRIEND」
https://voguegirl.jp/boys/boyfriend/boyfriend-boy-friend-starring-masakisuda/