■「(裕次郎は)すごくダメな男。香取慎吾自身はすごくいい男なんですけど」(香取慎吾)
映画『犬も食わねどチャーリーは笑う』(9月23日公開)の完成披露舞台挨拶が8月29日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、主演の田村裕次郎を演じる香取慎吾をはじめ、裕次郎の妻であるヒロイン・日和役の岸井ゆきの、香取の職場の後輩役の井之脇海、上司役の的場浩司、同僚役の余貴美子、そしてメガホンをとった市井昌秀監督が登壇した。
ホームセンターに務めるごくごく“平凡”な男・田村裕次郎役の香取。3年ぶりの映画主演作であり、コロナ禍での制作になったことから「ここ何年か離れていなければいけない時間がだいぶ続いていますから、このように皆さんと直接お会いできる舞台挨拶に参加することができて幸せに思っています」としみじみ。
役柄については「(裕次郎は)すごくダメな男。香取慎吾自身はすごくいい男なんですけど」と笑わせつつ、「演じながらどうにも納得がいかないというか、共感ができなかった」と苦労した様子。市井監督がモデルのキャラクターゆえに「監督のそばで『ほんとダメですよね』と言うと、監督に対してダメだと言っているみたいになる」と苦笑いだった。
裕次郎の妻・日和役の岸井は香取との初共演に「小さいころから見てきたままの香取さんがそこにいました。圧倒的な香取慎吾という揺るぎないものを感じました。こちらにプレッシャーもかけないでそこにいてくれるけれど、でも香取慎吾としていてくれる」と独特なオーラを感じた様子。
裕次郎の同僚・若槻広人役の井之脇はホームセンターでの撮影を振り返り、「的場浩司さんがムードメーカーのように楽しく愉快な話をしてくださって、それを笑いながら聞きながら、チーム感のようなものが生まれた気がする」とベテランに感謝。
裕次郎の職場の店長・浦島役の的場は「市井監督はすごい映画を作ってしまいました。作品を観てもらったらわかるはずです! 自分も妻を大切にしなければと改めて思いました」と太鼓判を押していた。
映画の内容にちなんで「愚痴」を聞かれた裕次郎の職場の同僚・蓑山(みのやま)さん役の余は「皆さんに発表する愚痴かわからないけれど…」と照れつつ、「いまだに私が階段に上るときに夫がカンチョーをしてくる。やめてよ! と言っているのに毎回やってきて、本当に意味がわからない」と愚痴りつつものろけていた。
一方、香取は「愚痴? ないな~! だって僕はすごく優しいいい子なので…」とふざけながらも、「いまだに『あー! 草なぎ(剛)くん(なぎは、弓へんに前+刀が正式表記)と言われる。全然違うはずなのに昔からある。でも吾郎ちゃんと言われたことは一度もない」と意外なエピソードを明かした。
現在舞台公演中の岸井は「終演したら20分くらいで支度をして帰らなければいけないので、もう少しゆっくりしたい」とかわいらしい愚痴。
井之脇は「僕はマッサージなど他人に触れられるのが苦手なことから、潔癖症だと言われます。それもあって温泉に誘ってもらえなかったりするので、誘ってほしい!」と訴えていた。
オリジナル脚本も手掛けた市井監督は、コロナ禍を理由とする2回の延期を経て作品を完成させた。
「自分が経験したダサさやずるさなども表現として映画にすることで自分の存在を肯定できました。妻との喧嘩もこの映画によって昇華できるのがうれしい。2度コロナで延期したことも肯定して、自分が満足できる映画が完成しました」と手応え。
最後に主演の香取は「こんなふうに映画に出演させてもらって、たくさんのお客さんが足を運んでくださって本当に幸せです。コロナ禍が長く続いていて、エンターテインメントとは何か? と僕でさえ考えさせられました。でもこのままなくなるのは本当に寂しいし、そんなことはありえないと思っていて、そこからみんなで少しずつ前に進んでこんな大きな劇場で舞台挨拶ができました」と大感激。
公開に向けて「今はスマホで何でも観られる時代ですが、こんなに大きなスクリーンで映画を観られる場所は映画館しかありません。ぜひとも劇場に足を運んでいただき、この作品が皆さんにとっての好きな映画になってもらえたらうれしいです」と大ヒットを祈願していた。
映画情報
『犬も食わねどチャーリーは笑う』
9月23日(金・祝)TOHO シネマズ 日比谷 他全国公開
出演:香取慎吾 岸井ゆきの
井之脇海 中田青渚 小篠恵奈 松岡依都美 田村健太郎 森下能幸 / 的場浩司 眞島秀和 徳永えり 峯村リエ 菊地亜美 有田あん 瑛蓮 / きたろう 浅田美代子 / 余 貴美子
監督・脚本:市井昌秀
音楽:安部勇磨
主題歌:「こころのままに」/never young beach
配給:キノフィルムズ/木下グループ
(C)2022 “犬も食わねどチャーリーは笑う”FILM PARTNERS
映画『犬も食わねどチャーリーは笑う』公式サイト
inu-chaarlie.jp