■「この先もずっと芸能界の尊敬する父として慕わせてください。生意気な息子より」(山田涼介)
絶賛上映中の映画『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』に続き、6月24日より映画『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』がいよいよ全国公開。
このたび、完結編二部作の後編『最後の錬成』の公開を前に、舞台挨拶付き完成披露先行上映が実施された。
イベントには主演の山田涼介と、本作のイベントには初登場となる人造人間(ホムンクルス)のプライドを演じた寺田心、そして、山田が演じたエドワード・エルリックの父、凄腕の錬金術師であるヴァン・ホーエンハイム、さらには寺田が演じたホムンクルスたちの生みの親である“お父様”の一人二役を演じた内野聖陽が登壇。
6月19日の父の日を前に、ふたつの“父”を演じた内野へ、“息子”であるふたりからとっておきの「父の日のプレゼント」が渡された。
【イベントレポート】
6月24日に公開となる『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』をひと足早く鑑賞した観客の前に、主人公エドワード・エルリック役の山田涼介、セリム・ブラッドレイ役の寺田心、ヴァン・ホーエンハイムと“お父様”の二役を演じた内野聖陽が大きな拍手に迎えられて登場した。
山田は「僕は皆様よりひと足早く観させていただいたんですが、原作ファンの自分として、エド役の自分としても、内容を知っているのにウルっとしてしまった自分がいました。自分が映っている作品を観て初めての感覚だったので、それぐらい思い入れの強い作品だと思いましたし、撮影が終わったのが2年前で、2年という月日をかけて監督やスタッフさんが作ってくれた作品に感動したんだと思います」とコメント。
寺田は「実は学校の友達と一緒に『復讐者スカー』を映画館に観に行ったのですが『最後の錬成』も友達と観に行きたいなと思います! 自分が普段目にすることのないものを想像することが難しくて、映画のなかで上手く表現されていてすごいなと思いました!」と語った。
“お父様”とホーエンハイムのみならずフラスコの中の小人など幾つもの役を演じ分けた内野は「2年前の撮影で日々グリーンバックのなかで、ひたすら漫画と監督の絵コンテを見ていた頃が懐かしいです。まさかこんなすさまじい作品になるとは夢にも思わず、『最後の錬成』を観て度肝を抜かれています。親子の情愛のパートが皆さんにどのように受け止めていただけるかドキドキしていますし、大人が考えるべきテーマを持った漫画で、大事にしてきた作品です。どのように受け入れていただけるか不安でもあり、楽しみであります」と『最後の錬成』の出来栄えに自信をのぞかせ、観客の反応にドキドキしていると語った。
5月より公開中の『復讐者スカー』だが、作品を観たファンからは、
「感動してじわじわ泣けてきた。最後の錬成楽しみすぎて眠れません」
「原作ファンとして心から素晴らしかったと、胸を張って言えます」
「エドとホーエンハイムの親子シーン、ふたりとも原作から出てきた感じの再現! 続きはもっと迫力だろうし、泣けるよな絶対!」
といった声があがっているが、山田は、「やっぱり実写化するときにいちばん気にするのは原作ファンの方々の声でした。どのように受け入れてくれるのかは座長としても気になるところであったので、原作ファンの方が喜びの声を届けてくれるのは非常に感無量でうれしいです」とコメント。
さらに、寺田が「CGだったり、映像の迫力が劇場にいる方にものすごい臨場感を与えるので、そのようなご意見を頂けてセリムはうれしいです!」、内野が「いよいよ最後の巨悪との戦いになるので、観てくださった方もそうだと思いますが、すごくすっきり終われると思います。親子ともども戦って、悪の野心に打ち勝つというクライマックスを楽しみにしていただきたいです」とコメントを寄せた。
続いてひと足先に『最後の錬成』を観た原作の荒川弘からコメントが。山田は荒川のコメントに「ハガレンの生みの親の先生にそういうお言葉をいただけるのが本当にありがたいですし、やらせていただいて良かったと思います」と感無量の表情を見せた。
また、『最後の錬成』ならではの魅力について話が及ぶと、内野は「最後の敵である”お父様”にエルリック兄弟が立ち上がり、父が加勢する最終局面の戦いは見どころたっぷりです。ここまでCGを使った映画は日本映画史上なかなかないと思いますし、大スペクタクルなアクションが収められた戦いを十分に楽しんでほしい」と本作をアピール。
さらに、兄弟が体を取り戻し、あらたな旅に出るまでの伝説の最終話を描いている本作で、ラストカットを演じてみての感想について問われると、山田は「監督がこだわったワンシーンで1回クランクアップしたあとに、陽の当たり方ひとつで見え方が違うから撮らせてくれと言われ、別日で撮り直して2回クランクアップしたんです。原作の最後のページも写真なので、そこにはこだわってラストカットも撮っているので満足です」と原作ファンである山田も満足の出来栄えであったことを明かした。
そして、今回初共演となった山田について問われた寺田は「山田さんに頭を掴まれるシーンがあったんですが、気迫がすごくてマネージャーさんのところに行って『やばい』と言っていました(笑)。カッコいいので見られるとダメで、ずっと恥ずかしくなってました……言葉では表せないんです」と語り、内野は「ファンの方もご存じかもしれませんが、ハガレンの世界を愛していて、第1作目からこの作品を良くしたいという信念を持ち、それを背中から共演者みんなに醸し出している感じがして立派だなと思って見ていました。中性的な魅力を持ってらっしゃるので、漫画ではエドははっちゃけているキャラクターですが、山田君が演じると色気があって素敵だなという瞬間が多かったです」と振り返った。
山田は、ふたりのベタ褒めっぷりに「恥ずかしい……(笑)」と赤面するひと幕も。
6月19日は父の日。内野が演じるホーエンハイムと“お父様”はそれぞれ山田が演じるエドの父親であり、寺田演じるセリムなど7人のホムンクルスたちの生みの親ということで山田と寺田から内野に向けてサプライズで父のプレゼントが。
山田からは、エド、アル、ウィンリィ、ピナコら仲間たちの写真が飾られたコルクボード、寺田からは“お父様”の子どもたちであるホムンクルスたちの写真が飾られたコルクボードが贈られ、内野は「共演者から父の日のプレゼントをもらうのは初めて!」とうれしそうな表情を見せた。さらに、コルクボードに内野への感謝の手紙が用意されており、山田と寺田が読み上げると、内野は「こんなに心のこもった手紙でうれしいです!」と感激の様子だった。
最後に山田が「完成してお客さんに僕たちが育て上げた映画が届くということなので、正直もう僕から言うことはないのですが、ただ楽しんでほしいというひと言に尽きます。原作ファンの方も、原作を観たことないよという方も『鋼の錬金術師』実写版はエンターテインメント作品として素晴らしい作品になっているのではないかと思っていますので、全国の皆様にたくさんたくさん観ていただいて、この映画を愛していただきたいと思います。ぜひ、今日観て頂いた方にはお力添えとして、ご家族や友人、恋人に『最後の錬成』面白かったと伝えていただきたいです。『最後の錬成』を皆で育てていければと思います」とメッセージを贈り、会場が熱気に包まれるなか、イベントは終了した。
■荒川弘 コメント
ジェットコースターに乗っているみたいでした!
感動するシーンが繋がっていて、全編見どころだらけでした。
オープニングも意外なところから始まって、面白いと思って見ていたら、そのまま二時間あっという間で楽しませていただきました。山田君は見ている途中から山田涼介という名前がどっかに飛んで行ってしまうくらいエドでびっくりしました。
体のつくりから仕草すべてが、エドそのものでした。クライマックスのシーンは完璧の一言。
若かりしホーエンハイムの全部諦めているような表情や、若いお父様のムキムキ具合がエドとはまた違って、一人三役も素晴らしかったです。
内野さんはキーパーソンであるホーエンハイムとお父様を、一人二役で演じ切られていて、とにかくすごかったという言葉しか出てこないです!
寺田心君はセリム=プライドのクソガキっぷりがすごくよかったです! 悪い心君も良いなと思いました。
アルが戻ってくるシーンは連載初期からどうしようかずっと考えていたので、実写で描かれているのを見て感無量でした。
ラストはいつあのセリフを言うのかニヤニヤしながら見ていました。気持ち良く終われて本当に良かったです!■山田涼介から内野聖陽への手紙 全文
クソ親父へ
今回ご一緒させていただき、内野さんのお芝居へのアプローチの仕方を1番近くで見させていただいてとても勉強になりました。
内野さんが、遠慮気味な僕に、
もっとこい。もっとこい息子よ。と仰ってくださって
そこからエドとしてのギアがもう一段階強く入りました。
ホーエンハイムとエドの関係を創り上げるのは、絶対に難しいお芝居になるだろうなと、、撮影が入る前には不安もありましたが、内野さんが
優しく、強く、まるで本当の親子のように接してくださったおかげで、
凸凹な原作通りの親子を演じれたのではないか。と思っています。
ホーエンハイムが内野さんで沢山救っていただきました。共演させていただけて本当に幸せです。
ありがとうございました。
ホーエンハイムは内野さん以外考えられません。素敵なクソ親父でした。
この先もずっと芸能界の尊敬する父として慕わせてください。
またご一緒出来る日を楽しみにしています。
生意気な息子より。■寺田心から内野聖陽への手紙 全文
内野のお父様へ
少しの間でしたが撮影でご一緒させて頂いて、とても嬉しかったです。
最初にホムンクルスの役と言われた時は人間ではない役をどう演じるんだろうと不安になりましたが
舘さんや本郷さんが演じるホムンクルスたちの長男として一生懸命演じました。
内野さんのように色々な役を演じられる俳優さんになれるように頑張りたいと思います。
映画情報
『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成』
完結編二部作連続公開
『復讐者スカー』大ヒット上映中
『最後の錬成』6月24日(金)公開
配給:ワーナー・ブラザーズ映画
(C)2022 荒川弘/SQUARE ENIX
(C)2022 映画「鋼の錬金術師2&3」製作委員会
『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成』作品サイト
https://wwws.warnerbros.co.jp//hagarenmovie