■葉加瀬太郎×近藤真彦、1986年以来の共演も実現!「すごいことが起きるもんですね」(近藤真彦)
6月4・5日、東京・明治神宮にて『明治天皇110年祭記念 久原本家 茅乃舎 presents 葉加瀬太郎 音楽祭 2022』が開催された。
『葉加瀬太郎 音楽祭』は今年で2回目。これまで葉加瀬太郎が行ってきた野外フェス『情熱大陸ライブ』『葉加瀬太郎 サマーフェス』を引き継ぐ形で、2019年に京都・上賀茂神社で初開催。2020・2021年は、上賀茂神社と明治神宮での開催を予定していたものの、新型コロナウイルスの影響により中止に。明治神宮での開催は今年が初、京都公演と合わせて全4日間のイベントとなる。
■6月4日(土)公演
奉納に先立ち、舞台上ではステージと観客のお祓いを実施。続いて登場した葉加瀬は観客で埋め尽くされた会場を見渡し、「わーすごい! ありがとうございます!」と感激。「2022年は僕にとってバイオリンを4歳で始めてから50年」「若い頃からお世話になってきた先輩方の胸を借りて僕もたくさん学ばせていただこうと思います」と挨拶した。
清水ミチコは、お得意のモノマネを盛り込んだ替え歌やメドレーでひとしきり会場を盛り上げると、加藤登紀子と会ったというエピソードから「『100万本のバラ』を私も歌っていいでしょうか」と宣言。しかしそこはもちろん替え歌。話題の出来事をテーマにした歌詞に会場からは笑いに代えて大きな拍手が寄せられた。
そして、森山良子のモノマネで本人を呼び込むと、普段から仲がいいというふたりならではの軽妙な掛け合いを展開。新曲と称して、一緒に出演しているCMソングで会場を盛り上げた。
森山良子は1曲目に「涙そうそう」をしっとりと歌い上げると、続けて葉加瀬を呼び込み「さとうきび畑」を10分超にわたって熱唱。合間のトークでは、葉加瀬が初めて森山と会った日を思い返し、「新幹線で話しかけられて10円のチョコをくれた」とふたりで大笑い。ラストは観客の手拍子の中「聖者の行進」をジャジーに歌い上げるも、最後の最後で「終わりどころがわからなくなった(笑)」と演奏を中止するハプニングも。笑いながら仕切り直す森山に観客は拍手でエールを送った。
藤井フミヤは式年遷宮のために作られた「鎮守の里」を葉加瀬とセッション。緊張感のなかにも心が落ち着く時間が流れた。注目された葉加瀬との共演は、最新のシングル曲「水色と空色」。途中のトークでは、「このあとマッチ先輩が出てきますが、マッチのファンとチェッカーズのファンが一緒にいるのは『トップテン』以来じゃないかと思います」と語る場面も。京都では何を披露してくれるのか期待が高まる。
さだまさしは登場後すぐに「案山子」を歌ったあと、観客イジりや自虐などを交えて、笑い満載のトークを展開。「関白宣言」披露後、「柊の花」のために葉加瀬を呼び込むと、葉加瀬は「言い訳に聞こえるかもしれませんが、この曲難しいんですよ!」と泣き言。しかし、このときのためだけに長時間練習を重ねてきた見事な演奏で観客を魅了した。
近藤真彦が、ステージに登場すると会場には一斉にサイリウムの光が。「ギンギラギンにさりげなく」「ハイティーンブギ」「Made in Japan」と立て続けにヒット曲を披露。その後、葉加瀬が合流した。実は、18歳で上京し初めての仕事が1986年に行われた近藤真彦の明治座公演だったそう。ふたりが共演するのはそれ以来とのこと。この出会いに近藤は「すごいことが起きるもんですね」としみじみ。
久々の共演となる曲は当時も演奏したという「夕焼けの歌」。続く「夢絆」は葉加瀬からのリクエスト。「高校3年生の文化祭で歌った」という思い出を振り返りながら「泣いちゃうかもしれない」と語る葉加瀬。近藤も「この曲をきっかけに、大人っぽい、スローなバラードを歌えるようになった」と、ふたりにとって思い出深い曲での共演となった。葉加瀬が去ると、「最近やっと詞の意味がわかるようになってきた」という「愚か者」を、そして最後は「Baby Rose」で締めくくった。
最後は白いスーツに身を包んだ葉加瀬太郎が登場。「悠久の一乗谷」演奏後、「まさかマッチと『夢絆』を演奏できるなんて」と改めて感無量の様子。「風の向こうに」「ひまわり」「博士ちゃん」と続き、最後はお決りのナンバー「情熱大陸」。締めにふさわしい盛り上がりで1日目が終わった。
■6月5日(日)公演
佐藤竹善は1曲目に「Rise」を披露。続いて葉加瀬を呼び込むと「4、5年ぶりなのに久しぶりの感じがしない」とお互いに相好を崩していました。葉加瀬が「どんどん声出てるね」と言うと、佐藤は「お酒、タバコ、辞めたんですよ」と告白。また、葉加瀬の妻・高田万由子が結婚前、偶然佐藤と一緒にカラオケに行き、葉加瀬に「(佐藤を)知ってる? すごく歌がうまいんだけど」と話したというエピソードを明かし、ふたりで大笑い。ふたりは、「サヨナラ」「Longing ~雨の Regret~」で共演。最後は佐藤が「Spirit Of Love」で締めくくった。
Vaundyと葉加瀬は、前日に連絡を取り合って決めたというパーカー姿で登場。葉加瀬は「毎日聴いている」というほどVaundyの存在を気にかけているそうで、今年の元日、「誰かと一緒においで」と家に招待したところ、母親と妹を連れてきたというエピソードも。ふたりはその後、「花占い」なども共演し会場を大いに盛り上げた。
CHEMISTRY は、「You Go Your Way」「BACK TOGETHER AGAIN」を披露。続いて呼び込まれた葉加瀬はふたりの歌声に「いいなあ」「もし自分がこの声持ってたら毎日カラオケ行く」と羨んでいた。そして、CHEMISTRYは葉加瀬とともに「君をさがしてた」を披露。最後は「PIECES OF A DREAM」で明治神宮内に美しいハーモニーを響かせた。
東儀秀樹は「NewASIA」の演奏の後、自身も大ファンであるクイーンのメドレーを披露。こぶしを突き上げ、足を蹴り上げるロックな東儀の姿を、続けて出てきた葉加瀬も絶賛。東儀は「この光景が素晴らしくて感激してる」と感無量の様子。最後は「情熱的なタンゴを聞いてもらいたいと思います」と、「リベルタンゴ」を葉加瀬とセッション。篳篥とのハモリや掛け合いがふんだんに盛り込まれた競演に観客は釘付けになった。
ナオト・インティライミは「タカラモノ~この声がなくなるまで~」「恋する季節」を披露。続けて「太郎インティライミー!」と葉加瀬を呼び込むと、帽子に白い服という自分とまったく同じ格好をした葉加瀬に爆笑。葉加瀬は「この髪型してて帽子被ることないからね」とレアな姿を強調した。
また、“晴れ男”だというナオトは「今日はテルテル坊主的な役割で呼ばれてると思っています」と宣言すると、葉加瀬は「だいぶ天気もってるよね」と感謝しつつも、「このあと『レイニー ブルー』の人とか、『はじまりはいつも』の人とかいるから」と笑わせた。「いつかきっと」で共演後、ナオトは「The World is ours!」で観客と手拍子で遊ぶ場面も。最後は「カーニバる?」で会場は盛り上がりを見せた。
そして、徳永英明が登場。「壊れかけのRadio」などを披露。「雨が降りそうな気配はないですね(笑)」と確認してから葉加瀬を呼び込むと、葉加瀬は徳永の歌声に「この時間帯に徳永英明さん、いいね」「大学の頃を思い出して泣きそうになっちゃって」と感動。明治神宮の森の中というシチュエーションに徳永の歌詞と葉加瀬の演奏が染み渡り、観客は音楽に酔いしれた。
ASKAは1曲目から元気に「パラダイス銀河」を披露。続いて呼び込まれた葉加瀬は共演する「百花繚乱」について「難しい…。コンピューターでいいじゃない」と言うと、ASKAは笑いながら「いやいや、やってもらわないと」と葉加瀬にお願い。その後、「野外フェスで雨に降られたことがない」と観客を安心させると、「はじまりはいつも雨」「笑って歩こうよ」を披露。再び葉加瀬と「歌になりたい」を演奏すると、最後は「PRIDE」を歌い上げた。
葉加瀬太郎は「ひまわり」演奏後、しっとりとした「風の向こうに」の後は、アップテンポな「博士ちゃん」。そして2日間の最後を締めくくる「情熱大陸」では、観客が総立ちで手拍子。演奏後、鳴りやまない拍手のなか、「ありがとうございました! みんなありがとう!」と何度も御礼を言いながら、明治神宮での『葉加瀬太郎 音楽祭』の幕を閉じた。
なお、『葉加瀬太郎 音楽祭』の京都公演は、6月11・12日に京都・上賀茂神社(賀茂別雷神社)にて行われる。
『葉加瀬太郎 音楽祭2022』OFFICIAL SITE
https://hakasetaroongakusai.com/