■「自分はエンタメや芸術に影響されて形づくられていると思い知らされました」(のん)
のんが脚本・監督・主演を務めた映画『Ribbon』の公開初日舞台挨拶が、 2月25日、東京・テアトル新宿にて開催された。
コロナ禍で卒業制作展が中止になり、青春を奪われていく学生たちの悲しみを目の当たりにしたのんが、世の中の擦り切れた思いを救い上げたいと企画し、脚本・監督・主演を務めた初の劇場長編映画『Ribbon』。
登壇したのんは、コロナ禍での映画制作の経緯を振り返り、岩井俊二監督から影響を受けたことや、樋口真嗣監督、尾上克郎監督を特撮チームに迎えて表現した“リボンアート”へのこだわり、作品に込めた想いについて熱く語った。
また、主人公・いつかの親友・平井役の山下リオ、公園で出会う男役を演じた渡辺大知からも、作品やのん監督への想いを綴ったあたたかなメッセージが到着。会場を大いにわかせた。
■のん コメント
公開初日を迎えて、やっとこの日が来たという感動に打ち震えています。
2020年の自粛期間中、不要不急の外出を控えるようにというアナウンスが毎日流れて、エンタメや芸術がその中に入れられていきました。
予定していた舞台がなくなったり、私が主催する音楽フェスを中止にしたりするなかで、自分自身が否定されたような気持ちになっていました。
でも、こうしちゃいられないと思い、創作意欲が湧いて、改めてこれが好きなんだと自覚したんです。
自分はエンタメや芸術に影響されて形づくられていると思い知らされました。
その中で、この映画『Ribbon』を作れた、残せたことがうれしく、これから活動していくなかで支えになる作品だと思います。
この映画は美大生が主人公ですが、学生や社会人の方、皆さんの話でもあります。
一人ひとりのモヤモヤや悔しさ、我慢している気持ちを『Ribbon』が代わりに吐き出していると思うので、
映画を観て、すっきりした気持ちで明日も頑張ろうと思ってもらえたらうれしいです。■山下リオ コメント
平井役の山下リオです。
本日は劇場に足を運んでくださり、ありがとうございます!
皆さんにお目にかかることができず残念ですが、こうして初日を迎えられたことが有り難く、うれしい限りです。
最初の緊急事態宣言が発令した当時、私自身も、舞台が中止になったりするなかで、「生きるためには芸術は必要ないのかもしれない」などと、鬱々と考えていました。
でも、その答えはこの映画にありました。
のんちゃんが、この映画が、私を引っ張りあげてくれました。救ってくれました。
この作品は、誰しもが持ってる重いribbonを解き放ってくれるエネルギーがあると思っています!
どうか、ひとりでも多くの方に観ていただけることを願ってます!
最後にのんちゃん!
あなたのような尊敬できる友達がいて、私は幸せです! この作品のなかで得た、役者としての経験も、平井としての思い出も、すべてが私の宝物になりました。本当にありがとう。
今日こそは自分を労って、盛大にポテチ食べちゃってください!! 笑
ふふふ
以上! 本日はありがとうございました!■渡辺大知 コメント
『Ribbon』公開おめでとうございます。
この映画は、のんさんの表現に対しての想い、ひとへの温かい眼差しで撮られた映画だと思います。
コロナ禍の不安定な気持ちが真摯に綴られているので、いまも進行形であるこの状況において、この映画によって救われる気持ちもあるのではないかと思います。
実際に僕もこの映画に参加できて、出来上がりを観て、心の幾らかが救われたなぁと実感しています。
先の見えない世の中ではありますが、ここからいくつ困難があっても乗り越えていけるくらいに、今をしっかりと生きていたいなと思いました。
この映画が、観ていただいた方々にとって、大切な一本になりますように。
そして何年、何十年先でも、誰かの救いとなってくれていることを祈っております。
映画情報
『Ribbon』
2月25日(金)テアトル新宿他ロードショー
出演:のん 山下リオ 渡辺大知 小野花梨 春木みさよ 菅原大吉
脚本・監督:のん
音楽:ひぐちけい
主題歌:サンボマスター「ボクだけのもの」(Getting Better / Victor Entertainment)
企画:のん
配給:イオンエンターテイメント
(C)「Ribbon」フィルムパートナーズ
映画『Ribbon』作品サイト
https://www.ribbon-movie.com
のん OFFICIAL SITE
https://nondesu.jp/