■「恋がしたい、恋がしたい、恋がしたい、最悪。アンバランスにバランスをとって、その季節を生き抜いてきたことを映画を観て思い出し、楽曲にしました」(大森靖子)
10月22日に全国ロードショーとなる映画『ひらいて』の主題歌を大森靖子が担当することが解禁された。
主題歌のタイトルは映画タイトルと同じく「ひらいて」。大森靖子が本映画のために書き下ろした楽曲となっている。
本映画は女性から圧倒的な支持を得る芥川賞作家・綿矢りさが、高校生の思いつめた恋心、暴走する想いを描き、人間の根源的な愛を問う文芸少女のバイブルとなった小説が原作となっており、弱冠26歳・新進気鋭の若手監督・首藤凜による脚本・監督にて映画化が決定した。
また、映画予告編も公開され、山田杏奈が演じる学校でも優等生でビジュアルも良く人気者の“愛“が自分の中で膨らんでいく恋心を悟られないよう、さりげなく“たとえ”(作間龍斗[HiHi Jets/ジャニーズJr.])に接近し、自然と距離を詰めようとする。
自分以外の誰もが気づいていないだろう、彼のさりげない魅力に惹かれている愛の視線は、日々たとえに向けられていたが、そんなある日、彼には秘密の恋人“美雪”(芋生悠)がいることわかる。ずっと想いを寄せていた、たとえに予想外の恋人がいたことを知った愛は、その関心を彼女にも向け、校内での交流に留まらず休日も美雪を遊びに誘う。
しかし、愛の真意を知る由もない美雪はどんどん愛のペースに引っ張られながらも、ゆっくり時間をかけて愛情をあたためてきた、たとえと美雪の絆は強く、愛が入り込む余地はない。振り向いてくれないたとえ、的外れな主張をしてくる美雪に苛立ち、愛の欲望は想像し得ない方向に暴走していく。
エキセントリックでありながらも切実な純愛を描き、いかなる恋愛映画も及ばなかった境地に行き着く、青春映画の系譜を飛び越えた本作。新感覚・乱反射する少女たちの切実で、熱く、ゆがんだ恋物語。
彼の存在だけで胸が苦しくなる。彼のさりげないしぐさ、まなざしで心は完全に支配され、何気ない会話だけで生まれて初めての幸せを感じ、日常で彼のことを目で追いかけてしまう。彼のすべてがほしい。少女の止められない恋心は、「もう同じように人を愛することなんてできない」という境地に…。狂うほどに恋をしたことがある人たちの共感を呼ぶこと間違いなし!
なお、楽曲リリース情報は追って解禁となるとのこと。続報を待て。
■大森靖子 コメント
恋がしたいという最悪な感情が、暴発する自分の中の何かを誰かにぶつけてみたいという感情が、世に蔓延る恋愛感情と呼んでいいものなのだろうか? 相手も、性別も、自分と他者の境界すら必要なかったり、逆に自分以外のすべてが気持ち悪かったり、そのすべてをひらいて足掻く瞬間は、どんなに無様で、一般的に“失恋”や“修羅場”などと呼ばれる事象であったとして、美しいものだから。
恋がしたい、恋がしたい、恋がしたい、最悪。
アンバランスにバランスをとってその季節を生き抜いてきたことを映画を観て思い出し、楽曲にしました。
編曲はsugarbeans。映画のためだけに、せーので録音しました。
映画情報
『ひらいて』
10月22日(金)全国ロードショー
出演:山田杏奈
作間龍斗(HiHi Jets/ジャニーズJr.) 芋生悠
山本浩司 河井青葉 木下あかり
板谷由夏 田中美佐子 萩原聖人
監督・脚本・編集:首藤凜
原作:綿矢りさ『ひらいて』(新潮文庫刊)
音楽:岩代太郎
主題歌:大森靖子「ひらいて」
配給:ショウゲート
(C)綿矢りさ・新潮社/「ひらいて」製作委員会
【あらすじ】
高校3年生の愛(山田杏奈)は、成績優秀、明るくて校内では人気者。
そんな彼女は、同じクラスの“たとえ”にずっと片思いをしている。
彼はクラスでも目立たず、教室でもひっそりと過ごす地味なタイプの男子。だが寡黙さの中にある聡明さと、どことなく謎めいた影を持つたとえに、愛はずっと惹かれていた。
自分だけが彼の魅力を知っていると思っていた。
しかし、彼が学校で誰かからの手紙を大事そうに読んでいる姿を偶然見てしまったことで事態は一変する。
「たとえに、恋人がいるのではないか――」その疑惑がぬぐいきれず、愛はある夜、悪友たちと学校に忍び込み、その手紙を盗んでしまう。
手紙の差出人は、糖尿病の持病を抱える地味な少女・美雪。その時、愛は、初めてふたりが密かに付き合っていることを知るのだった。それが病気がちで目立たない美雪(芋生悠)だとわかったとき、いいようのない悔しさと心が張り裂けそうな想いが彼女を動かした――。「もう、爆発しそう――」
愛は美雪に近づいていく。誰も、想像しなかったカタチで……。
映画『ひらいて』作品サイト
http://hiraite-movie.com/
大森靖子 OFFICIAL SITE
https://oomoriseiko.info/