麻倉もも、雨宮天、夏川椎菜からなる声優アーティストユニット・TrySailが通算13枚目となるシングル「Lapis」をリリースした。
表題曲「Lapis」は3人が声優としてメインキャストを務めるTVアニメ『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 2nd SEASON -覚醒前夜-』のエンディングテーマとなっており、カップリングにはTVアニメ『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 Final SEASON -浅き夢の暁-』最終話エンディングテーマとなるClariSとの初のコラボレーション曲「オルゴール(ClariS×TrySail)」も収録されている。
2020年1月にアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の外伝として始まってから約2年。声優として、アーティストとして、深く関わってきた作品の最終章をどんな心境で迎えたのだろうか。
INTERVIEW & TEXT BY 永堀アツオ
PHOTO BY 大橋祐希
■歌っているからこそ、役にも影響を与えている
──TrySailの3人がメインキャラを務めたTVアニメ『マギレコ』は、ご自身にとって、どんな作品になりましたか。
雨宮天(以下、雨宮):私が演じた<七海やちよ>は最初、壁を作った状態から始まって、やっとまた、心を許してもいいような拠り所が見つかったんですね。幸せなみかづき荘での生活があったけど、それが崩壊して…。とにかく激動でしたね。彼女はすごく脆い部分がある子だから、やちよに自分が照準を合わせようとすると、本当につらくてたまらなかったです。そこまで自分の感情が動いているっていうことがしっかりと視聴者の方にも伝わって、皆さんもきっと心を動かしてみてくださったと思います。だからこそ、思い入れのあるキャラクターになりましたし、本当にやちよと出会えて、やちよを演じられてすごく良かったなと思いますね。
麻倉もも(以下、麻倉):私は<環いろは>を長いこと演じていて、最初の印象といろはがまったく違う人のように感じていて。最初は本当に何もできない、人との距離も置いている子を私も意識して演じていたんですけど、どちらかというと後半は、いろはが周りの子を引っ張っていて。私自身も引っ張ってもらっているような、頼もしい存在になりすぎているので、私も置いていかれないようにしなきゃなっていうような意識がありましたね。また、この作品は初期から歌にも関わらせていただいていたので、歌にも影響していて。役を演じるとによって、この作品への解釈がどんどん深まっていっているし、キャラクターの状況がわかっているからこそ出せる味が歌にも出ているし、歌っているからこそ、役にも影響を与えているような感じがしています。
夏川椎菜(以下、夏川):<由比鶴乃>は元気な明るさが全面に出ていたキャラクターだったので、初めのほうは、レギュラーの皆さんも私も、鶴乃のことを明るくて猪突猛進な子というイメージでやってました。でも、長い作品で、一人ひとりのキャラクターにスポットを当てて描いてくださるので、鶴乃を深く知る機会があったし、深く知ったうえで演じられたことも、すごくいい経験だったなと思います。TrySailとしては、『マギアレコード』に関わらせていただくまでは、元気で爽やかな曲が多くて。歌詞の方向性も、明るくて希望に満ち溢れている曲が多かったんですけど、『マギアレコード』に関わらせていただいてからは、『マギアレコード』関連の曲は歌詞がちょっと暗めだったり、楽曲も難しかったりして…。とにかく、挑戦をいっぱいしないといけない楽曲が多かったので、すごく成長できたなと思いますし、グループのライブでもバリエーションがすごく増えたなと思います。『マギアレコード』以外の楽曲でも、『マギアレコード』で挑戦したことを踏まえたうえで、また違う挑戦をさせてもらえることが増えたので、グループとしても転機になった作品だなと思います。
──昨年の夏に放送された2ndシーズン(第2期)を振り返っていただけますか。
雨宮:…すごくつらかったですね。2期では、1期のときにはまだ触れなかったところ──ちょっと手を伸ばした先の心の闇みたいな部分が見えたと思うんです。やちよに限らず、他の子たちも心の内側を初めて見せるような場面が多くて。やちよの失望や絶望感が描かれたかと思いきや、その中にある激情、強い怒りも表れていて。しかも、ポジティブに動いているというよりは、自分を傷つけながら、それを原動力にして動いているようなところがあった。だから、演じている身としても、私もやちよと一緒に傷つきながら、この物語を進めていくという雰囲気がありましたね。
麻倉:2ndシーズンの序盤は、いろは自身がいろんなことに巻き込まれて、やちよさんに助けてもらって。いったん、感動のエンディングみたいなものを迎えたんですけど、それ以降、周りのみんながどんどん落ちていって。そのことに対して、昔からの知り合いじゃないというのも大きいんですけど、何もできないもどかしさみたいなのが多かった2ndシーズンだったなと思います。後半はもう、ずっと名前を叫んでるみたいな印象があったので、私自身ももどかしかったですね、何もできないことが。
──『魔法少女まどか☆マギカ』のまどかとのコネクトもありましたね。
麻倉:アフレコは一緒にできなかったので、アフレコのときはひとりで「コネクト!」って言ってたんですけど(笑)、オンエアを見たときに、本当にやってる!と思って感動しました。映像も素晴らしかったですね。一緒の場面にいることも珍しかったので、一緒に戦って、ひとつのものを解決して。タイトルはこちらは『外伝』ですけど、同じ世界に存在してるんだなって改めて感じることができて、うれしかったです。
──鶴乃は2期は全然出てこないな~と思っていたら、中ボスのようになっていて。
夏川:あははは。そうなんですよ。1stシーズンの途中から鶴乃の様子がおかしくなって。2ndシーズンは本当に音沙汰なくて。結構、心配してもらっていたと思うんですけど、鶴乃がずっと抱えていた、誰にも言えなかった、誰にも見せることができなかった弱さが、2ndシーズンの最後の方になって、ようやくみんなに見せることができたし、わかってもらえる仲間に出会えたことにようやく気づけて。『マギアレコード』全体としては、まだ謎な部分も多いし、まとめ切らないところとか、どうなっちゃうの?みたいな不安な要素もあるんですけど、鶴乃ひとりの物語としてみると、2ndシーズンで、鶴乃の中のハッピーエンドというか、いったん、落ち着くところに、自分の中の問題は解決したんじゃないかなと思いますね。だから、鶴乃は、この後のファイナルシーズンで身も心も強くなって、活躍してくれるんじゃないかなと思います。
──ファイナルシーズンはどうなってます?
雨宮:(取材時点では)まだ定かじゃないんですけど、ハッピーエンドだといいなと願うばかりです!ただ、すでに失ったものはいろいろあるので、完全なハッピーかは別として、みんなで笑顔でみかづき荘に帰れたらいいなとは願ってますね。
夏川:もう笑ってくれればいい!みんなが笑ってくれてさえいればそれでいいよね。
麻倉:あはははは。まだ解決してないことだらけなので、ファイナルシーズンは本当に濃い内容になると思います。この人はどういう人だったのかが明らかになっていく話だと思うので、注目してほしいですし、録っている段階でも、ゲームと違うところがたくさんあるので、ゲームをやってる方も楽しめるんじゃないかなと思います。
■まさかの英語タイトルできたので、どうやら様子が違うようだぞって
──では、2ndシーズンのEDテーマとなる新曲「Lapis」を受け取ったときはどう感じましたか。
夏川:今までTrySailとしては、『マギアレコード』シリーズの楽曲を、「かかわり」「ごまかし」「うつろい」という3曲を歌わせていただいてて。全部、ひらがな4文字できていたので、次はひらがな4文字で雰囲気のある言葉って何かな?と思っていたんですね。でも、まさかの英語タイトルできたので、どうやら様子が違うようだぞっていうのは、受け取った瞬間から思っていて。結構、いくとこまでいったな…落ちるところまで沈んだなって思いましたね。本当に救いがないっていうか。本当はあるはずなんだけど、自分から見なくなっちゃってるというか。より内にこもったなって思いました。
麻倉:かなり暗くて落ちた、今までにないテイストの曲でしたので、どうやって歌おうかなというのもありましたね。闇に向かって突き進んでいくみたいな方向性は同じだったんですけど、よりいっそう、何もかも手放したような印象を受けて。でも、サビは熱い。何もない中でも、どうしたらいいんだろう?っていう迷いや葛藤があったので、最初に受けとった時はかなり戸惑いましたね。
雨宮:第一印象はとにかく、とても暗い曲だなと思うと共に、ただ暗いだけではない、ちょっと独特なエキゾチックな雰囲気も感じて。実際にレコーディングを通して歌っていく中で、1番の意識が朦朧としてるようなふわっとした暗さから、サビは海の底で、それでももがき続ける熱さみたいな熱量を感じて。1曲の中での場面転換、ギャップ、温度差が素敵で癖になる曲だなと今は思ってます。
──歌詞はどう捉えましたか。ご自身のキャラクターや普段のご自身と重なる部分はありましたか?
雨宮:歌詞はなんというか…日本語としてきっちり理解するっていうよりは、感覚的に捉えていくような感じでした。
■すごく抽象的で、字なんだけど、絵みたいな
──意味とかじゃないんですね。
雨宮:そうですね。すごく抽象的で、字なんだけど、絵みたいな。抽象画を見てるみたいな印象なので、歌詞を日本語として、言葉として、文章として解釈するというよりは、短いセンテンスや単語が持っている言葉の雰囲気や温度感を感覚的に右脳で受け取って、そのイメージに気持ちを乗せていくような感じでした。作品としては、2ndシーズンはだいぶ暗いところから始まっていたので、闇の底でもがくような雰囲気はリンクしてるかなと思いました。
麻倉:私も歌詞に共感して歌うというよりは、ただ、本当に気持ちが落ちていって、どうしたらいいかもうわからないみたいな気持ちをメロディに乗せてみました。全体で自分の中で波を作ったという感じです。
夏川:本当に天が言ったように、芸術作品を見てるようなイメージなんですよね。海の底にどんどん沈んでいく。その過程で、いろんなことを思い出して。その思い出が賑やかだからこそ、今の自分とのコントラストでさらに沈んでいくっていう。自分が落ち込んだときも、そういうことよくやるんですよ。考えなくてもいいことまで考えて、どんどん沈んでいく感じはわかるので、深夜寝る前に頭の中でやっちゃうことを表した歌詞だなって思います。
──暗くて抽象的な曲だというイメージを3人で共有したうえで歌入れをするんですか?
雨宮:いえ、レコーディングはいつも3人バラバラに録るんですが、順番がその時々で違うので、1番目の人が歌ったラフ音源を聴きながら、ディレクターさんと一緒にそれぞれが考えながら歌っています。
■自分がこの世界にどれだけ入り込めるか
──「Lapis」はどんな順番でしたか。
麻倉:私、夏川、雨宮の順だったんですけど、私は、先ほども言ったように、結構、迷っていて。どういうふうに歌うのか。レコーディングに行くまでにはっきりとは決まってなくて。歌ってみて、ディレクターさんからリクエストいただいたのは「Aメロはもっとボソボソと喋ってるように歌ってもいいんじゃない?」くらいでした。自分がこの世界にどれだけ入り込めるか、みたいなところでしたね。なので今回は、ディレクションを受けて直しながら完成させていくというよりは、自分との戦いみたいなイメージがありました。
夏川:この曲はAメロとサビのテンション感がガッと変わるんですけど、あまりにも差をつけすぎると不自然になる。だから、できるだけ自然に聞かせつつ、感情的にはかなり、激しい上下をしてるっていうのを表現するのが難しくて。力の入れどころやアタックをつけるところのバランスを自分でいろいろ試したりしながらやってました。
雨宮:Dメロの声がめちゃめちゃ小さいんですよね。私はふたりのラフを聴いてた状態だったから、小さく歌ったつもりだったんですけど、「もっと!もっと!もっと小さく!!!」って言われて。これ以上、小さくしたら、音という概念がなくなりそうな、ただの息になりそうだなと思いながらやってましたね。だから、歌というよりは、ささやきになってるんですけど、それだけ大袈裟にやったからこそ、他の曲の中にあっても埋もれずに生きている、キラッと輝く個性になったと感じていて。あれだけやったアプローチは正しかったなと思いますね。全体を通して、ちょっとやりすぎなくらいの強弱、抑揚は意識してつけたと思います。
■自分の中でまとまらないモヤモヤした余韻が残る曲
──アニメのエンディングと合わさった映像も見ましたか?
雨宮:はい。作品と合わさることによって、この曲の理解が深まったような感じがします。この曲は、さっきも言ったように、抽象的な絵が飾られてて。何を描いているかわからないけど、なぜか立ち止まってしまって、何かを訴えかけてくるような魅力があると思うんですね。そして、アニメ作品を見た後にその絵(曲)を見ると、また別のメッセージや色が見えてくるような印象を受けました。
麻倉:この曲はひとりで、自分の中でどんどん落ちていく印象があったんですけど、2ndシーズン自体が、割とひとりで自分の中に入って考えることが多い話が多いので、この曲が流れることで世界観がずっと続いているというか…。改めて、すごくぴったりの曲だなと感じました。
夏川:ひとつ事件が起きて、解決の兆しが見えたかと思ったら、またちょっと違うことが起きるという感じだったからね。毎話毎話、あんまり綺麗に終わることがないイメージがあって。不安定なまま、どこか歯車があってない感じがするまま、ずっと流れている感じがしてて。そういうアニメの終わりに流れるから、この曲がより不安定に感じてて。ずっと不協和音を聞いてるような、自分の中でまとまらないモヤモヤした余韻が残る曲になってるなと思いました。
──さらに、ニューシングルのカップリングはファイナルシーズンの最終話だけに流れるClariSとの初のコラボレーション曲「オルゴール」が収録されています。
夏川:イベントでご一緒させていただいたり、一緒に歌ったことはあったんですけど、同じ作品を作る機会は、TrySailとしても、他のアーティストさんとのコラボが初めてだったので、また特別な曲になったなと思います。曲調的には、それまでの『マギアレコード』関連の楽曲とは違って、ちょっと希望が見えるというか。いったん、落ち着いたのかな?ハッピーエンドなのかな?というのが伺えるような楽曲になってるとなと思います。
麻倉:あったかくて儚い感じの曲調で、一見、ハッピーエンドに見えるんですけど…。
──違うんですか?5人でみかづき荘に帰る雰囲気ではない?
麻倉:心からのハッピーエンドじゃないというか…ちょっと切なさが残るハッピーエンドというイメージでしたし、レコーディングのときも「あんまり笑顔でない表情で歌ってください」というディレクションがあったんですね。そこから、もしかしたら、終わりの想像ができるかもしれないです。でも、曲調は本当にかわいくて。ClariSさんとTrySailの声が合わさったら、より素敵な曲になるんじゃないかなっていう思いで歌いました。
雨宮:すごく温かくて柔らかい雰囲気の曲なんですけど、その中にも切なさがあって。さっきふたりが言ってたような、このストーリーが終わった後の曲と捉えることもできれば、幸せだった時代を回想してるようにも聴こえて。
■息を多めにして、間違って触ったら壊れちゃいそうな繊細さを意識
──あぁ…。回想と言われると切なさが増しますね。
雨宮:手放しで「良かったね」というよりは、何かひとつでも間違ったらすぐに崩れてしまうような…。それこそオルゴールの音の繊細さや、ゆっくりオルゴールが止まっていく感じとか。そんな切なさを孕んだ楽曲だなと思います。だから、歌もかなり息を多めにして、間違って触ったら壊れちゃいそうな繊細さを意識して。私たちTrySailは繊細さとか、そこに潜む暗さや切なさを、息多めの声で歌ってるのに対して、ClariSさんは張りのある声質で、私たちよりも希望感を強めに出していらしたように感じて。その5人が合わせることで、世界観や解釈が広がる楽曲になるなと思って。私たち自身も最後の展開はわかってないから、いかようにも解釈できる楽曲だなと思いました。
──また、アニメとは別に「Lapis」のMVも撮影しています。裏話をお伺いできますか。
夏川:撮影で熱帯魚のグッピーを使ったんですけど、グッピーの行き先が気になってて。撮影の間中、ずっと探してました。グッピーの撮影は朝の早めに終わってて。そのあと、夜まで撮影があったんですけど、グッピーが片付けられて、どこに行ったのかわからなくて。行方不明で。
──まさか…そんなひどいスタッフさんいますか?
夏川:いやいやいやいや(笑)最後の最後に、バケツに入れられて、餌もちゃんともらってることがわかって。“引き取り先募集中”という張り紙も貼られていたので、誰かのお家で飼われてるかなって。幸せに暮らしてるといいなと思ってます。
麻倉:誰のお家に行ったのか気になるね。
──スタッフさんが持って帰って育てているそうです。
夏川:良かった~!
麻倉:すくすくと育ってるかな。
雨宮:前に撮影で使って持って帰った金魚がすでにいるっていう話をしてたからね。良かった、優しい人がいてくれて。
麻倉:あとは、「Lapis」の世界観もありますし、ずっと暗かったんですね。最初のグッピーのときは真っ暗で、控室とスタジオの電気が一体になっていたので、ずっと暗いから、お腹がすいちゃって(笑)。
■運転技術、どうなってるんだろって興奮しました
──あははははは。どういうことですか?
麻倉:暗いと眠くなって、お腹も空いちゃうんですよ。だから、ずっとお菓子を食べてました。でも、海のシーンは眩しくて明るくて。その差が意外と大変でした。
雨宮:結構、標高の高い山の中にある美術館でとったんですけど、途中で海に行ったりして。みんなが乗ったそこそこの大きさのバスで山を下るんですけど、すごい細くてグニャグニャとした道だったんですけど、ほぼほぼ減速することなく、スムーズに降りていって。
夏川:怖かったよね、あれ。すごいよね。
雨宮:本当に車がぶつかるかぶつからないくらいのスレスレのところを通るのに、運転手さんが減速もせずにスッと行って。運転技術、どうなってるんだろって興奮しましたね。カッコいい!と思って。こんなふうになりたいなと憧れを抱きました。
■自分に合うものを突き詰めて、カッコよくやってる
──(笑)ありがとうございました。ちなみに、せっかく3人揃っているので、それぞれのソロ活動はどう見えているのかもお伺いできますか。
雨宮:正直、私、自分の好きな曲しか聴かないんですよ。歌謡曲ばかり聴いてるので、遠くから、“あ、すごいな”って思ってます(笑)。
夏川:あははははは。
雨宮:自分とは全然違うことをしていて、全然違う見せ方をしていて。それぞれのソロ活動で得てきたことが3人のパフォーマンスでも出るので、3人一緒にいても、同じ曲をやってても、アプローチや個性が違ったりする。ソロ歴が長くなかったデビューしたばかりの頃よりも、今の方がそれぞれのカラーをユニット活動にも出せているんじゃないかなと思います。例えば、同じ決めポーズでもキャラが違うとか。そういうところに出てるんじゃないかなと思います。
麻倉:私はメンバーというよりかは、純粋に、普通の人として楽しませてもらってます。本当にふたりは、独創的で面白いことをいっぱい生み出しているので、いちファンとして、“今回はこんな感じなんだ”とか、“これいいな”とか、普通に楽しませてもらってます。いつも身近にいるけど、ユニットで見せる顔とは違う顔をソロでは出してるので、それも面白かったりして。普通に、ファンとして受け取ってる感覚が大きいです。
夏川:ふたりとも自分に合うものを突き詰めて、カッコよくやってるなというイメージがあるので、自分がソロ活動をするときに、あんまり似ないようには意識してますね(笑)。似せても、絶対に勝てないのがわかってるからこそ、私は私に合うものを探してます。すごく近くに、その分野のスペシャリストがいる感じですね。そういうイメージで見てます。
■3人で行かない?って誘ったんですけど
──2012年、声優デビューなので、今年で10周年になるんですよね。何か3人でやりたいことはありますか。
夏川:プライベートだと、旅行ができるようなご時世になってたらいいなと思います。叶わなかった金沢旅行はしたいね。
雨宮:コロナでどこもいけなくなる直前に、3人で金沢に行こうっていう話をしてて。新幹線のチケットも取って、お店も行く場所を決めて。あとは行くだけだという前日くらいに、「これ、行けないね。ダメだね」ってなって。キャンセルの電話を行く前日にして。そこまで計画したのに、こんなことってあるんだなって。
麻倉:すぐに行けるようになるかなって思ってたけど、もう2年以上経って。そこは一回、押さえておかないとね。コロナ前には山梨に3人で旅行に行ったね。次、どこ行く?って計画してて。私がひとり旅で金沢に行って、すごい良かったから、3人で行かない?って誘ったんですけど。
夏川:ご飯がおいしいという噂を聞いたので。
雨宮:我々はご飯がおいしいところに行くので(笑)。海鮮がおいしいし、素敵なお寿司屋さんもたくさんあるってことなので、ぜひ行きたいです。プライベートって言いましたけど、お仕事になってもいいです(笑)。
リリース情報
2022.04.06 ON SALE
SINGLE「Lapis」
プロフィール
TrySail
トライセイル/声優の麻倉もも、雨宮天、夏川椎菜の3人による新世代トライアングルガールズユニット。2015年5月に、シングル「Youthful Dreamer」でデビュー。名前は“挑戦する”を意味する“try”と悪天候時に使う帆の“trysail”とに由来し、「どんな時でも前に進んでいけるように」という願いを込めたもの。4月6日に、2022年第1弾となる13枚目のシングル「Lapis」をリリースする。
TrySail OFFICIAL SITE
https://trysail.jp