4人組ロックバンド、シドが約2年半ぶりにオリジナルアルバム『海辺』をリリースする。“令和歌謡”をキャッチフレーズに作った楽曲、ボーカルのマオが綴った10編の愛の物語。どちらの方向からも懐かしくも新しいシドを楽しめる今作について、ここでは結成当初から彼らはなぜ歌謡曲を根底に持つ楽曲を歌ってきたのか。シドと歌謡曲との関係性にフォーカスしながら、今作で打ち出した“令和歌謡”とはなんなのかを、4人に聞いていく。
INTERVIEW & TEXT BY 東條祥恵
PHOTO BY 今元秀明
■曲の世界観は令話歌謡を意識したもの、詩の世界観は愛の物語
──まずはCDジャケットやスリーブに使われている写真なんですが。シドって、集合はだいたいキメのショットじゃないですか。でも、今作では物悲しい曇天模様の空の下、4人が立ち位置も目線もバラバラで立っている。そこが新しくて、詩的な雰囲気を感じました。
Shinji(Gu):『海辺』というタイトルなので千葉の海をバックに撮影したんですが今までにこういうものはなかったと思いますね。
──今作は“令和歌謡”と“10編の愛の物語”という2つのテーマから着想されたそうですね。どちらを先に思いついたんですか?
マオ(Vo):同じ頃だったと思います。このテーマについてわかりやすくいうと、曲の世界観は令話歌謡を意識したもの、詩の世界観は愛の物語で、という感じですかね。
──なるほど。まずここでは“シドと歌謡曲”の関係性についておさらいしておきたいと思います。シドはインディーズの頃から哀愁ある歌謡曲をひとつの武器としてやってらっしゃって。そういう曲を演奏する前は、昔の歌謡リサイタルを匂わせるようにマオさんが「次はシドで」と言ったあと、タイトルをいって演奏に入るというのを今でもやってらっしゃいますが。そもそもシドは、ロックバンドでありながらなぜ歌謡曲っぽいサウンドをやろうと思ったんですか?
明希(Ba):僕とマオ君で話した記憶がありますね。最初にふたりでシドの方向性を話すたとき、ありふれたものをやるよりも珍しいものをやりたいねという話になって。当時周りを見渡したときにちゃんと歌謡曲をやってる人たちがいなかったので、挑戦して「青」とか「私は雨」とか「循環」をやりだして。それが、今の4人になってより濃くなって「妄想日記」とか、さらに研ぎ澄まされたものになっていった感じかな。
──みなさん、歌謡曲の原体験ってどこら辺になるんですか?
明希:僕の場合、歌謡曲の種となってるのは母親が聴いていた中森明菜さんとかキョンキョン(小泉今日子)、初期のCHAGE and ASKAさんとかかな。
ゆうや(Dr):僕ね、『THE夜もヒッパレ』をめちゃめちゃ見てて。そこで布施明さんとか麻倉未稀さんとか野口五郎さんとか昭和歌謡の人たちを知ったんですよ。そのあと、いろんな歌番組を通して僕の中の歌謡曲の種となっていったのは井上陽水さん、安全地帯さんですね。
Shinji:歌謡曲との出会いはウチの母親は藤あや子さんとか、演歌しか聴かなかったんですが、そのなかで唯一の歌謡曲が杉良太郎さんだったんです。母親は杉さまの大ファンだったので、カラオケの練習によく付き合わされ、そこで曲は聴いてました。僕は母親が歌った後にX JAPANを歌ってました(笑)。自分の歌謡曲の種となってるのは、好きで聴いてレベッカとかかな。
マオ:実家は常にテレビがついてるような家で、昔は歌番組が多かったじゃないですか。僕の場合は、そこから自然と耳に入ってきてましたよね。あと土地柄、久留米や福岡は素晴らしいミュージシャンがたくさん出てるんで。なかでも、昭和歌謡の時代は特に多かったと思うんですね。なので、いまだにチェッカーズとかは大好きです。あれこそ歌謡曲のお手本だと思うんですよ。今の人は全部自分たちでやっちゃうけど、当時は先生といわれるプロの方が作詞・作曲をして、若い人たちがそれを歌っていた。チェッカーズや松田聖子さんは、そういう歌謡曲といわれるもののベースを作った人たちですよね。
──たしかにそうですね。では、そんなシドの皆さんが、今回“令和歌謡”というキャッチフレーズを掲げ、アルバムを作ろうと思ったいちばんのきっかけはなんだったんですか?
マオ:僕らの中から出てきた部分もあるんですが、今回はレコード会社の方々もシドの大事な20周年に向けて今後どうやっていこうという話をして下さって。そのなかのひとつとしてポロッと出たんですよ。令和歌謡というのが。それに4人が「いいねー」って食いついて向かっていったイメージですかね。
■この時代、スッと入ってくるテーマは“愛”だなって
──では、全曲を愛の物語にしようというアイデアは?
マオ:ひとつのコンセプトで全曲を書くというのはもともとやってみたかったことだったんです。それで、今やるならテーマは何かなと考えたとき、ファンのみんな、メンバーも自分もそうだと思うんですが。この時代、スッと入ってくるテーマは“愛”だなって思ったんですよね。コロナがあって、僕らとファンも含め、人々が強制的に離れなきゃいけないといのは生きてて初めての経験だったので。これを“あのときは辛かった”“動けなかったよな”だけで終わらせるのは悔しいなというところから、コロナで感じたことも表現したいなという思いで、テーマは愛だなと思いました。
──なるほど。愛の物語を創作していく作業は面白かったですか?
マオ:久しぶりに部屋にこもってずっと文章を書くというのをやったんですけど。すごい楽しかったですね。もともと書くのが好きなんですけど、ここ5年ぐらいはいろんな場所で書いたり、誰かが書いたものを読んだりする機会が急激に増えてきたんで前よりも書いて誰かに伝えるというのが楽しくなってます。「好きことやってますか?」ってよく最近テーマになってたりしますけど。これ書いてるときは“俺、すっごい好きな仕事やってるな”って思いながら書いてましたね。
──愛の物語といっても、収録されている物語はひと癖もふた癖もあって。“このふたりの関係は?”とか、歌詞にない部分までリスナーの妄想を掻き立てていく作風はマオさんならではだと思うんですが。こういう歌詞はどうやって書いていくんですか?
マオ:昔は自分の頭で妄想して、それを作り上げて書き始めてみたら言葉にできないってことがよくあったんですけど。最近はその精度も上がって。頭で考えたことがすぐ言葉にできるようになってきたので。妄想を書いてるだけな感じですよ、今回は。
──はははっ。しかもそれを短編小説ではなく、メロディーという制約のなかで物語にしていく作業は大変じゃないんですか?
マオ:そこは今までずっとやってきてるところなので、いっちゃえば余裕なんですよ。逆に、妄想の部分に関しては今までいっぱい書いてきたぶん、自分の開く引き出しがない状態だとすごくつらいんです。俺の場合はその何倍ものインプットを毎日してるんで、扉が勝手に増えてる状態だから楽しくて仕方がない状態にいけてるんじゃないかな。
──わかりました。では、今作の制作はどんな感じで進んで行ったんですか?
ゆうや:今回はしっかりコンセプトを立ててというものだったから、久しぶりに作る前からみんなで集まっていろいろ考えてというのをやったんですよ。制作も時間をかけてやりましたね。レコーディングのスタートは去年の6月の中旬頃でしたから、曲はその前までに作って。なので、しっかりと時間をかけて作っていった印象ですね。
■僕らが持ってる“強み”
──作り終えてみて、シドが奏でる令和歌謡について感じたこととは?
ゆうや:僕らが持ってる“強み”だと思うんです。歌謡曲の部分は。立ち上げ当初からやってきた訳だから。今作はそこに戻るという感覚じゃなくて。
──うんうん。昔の歌謡曲をやってる訳ではないですもんね。
ゆうや:そう。それをアップデートするという意味で、まだどこにも使われていない“令和歌謡”という言葉を使ったの。
──なるほど!
ゆうや:なので「令和歌謡って何?」っていわれたら、これなんです。僕たちが発信するこの作品が新たなジャンル、令和歌謡なんです。
──では今作の中で、もっともその令話歌謡を打ち出した曲というと?
ゆうや:自分の作った曲でいうと「大好きだから…」。1曲の中にいろんなエッセンスを入れたいなというのが自分の中にあったので、Bメロはリズムを変えて違う世界観を出してて。
──和楽器も入って和風に変わるんですよね。
ゆうや:そうそう。和の良さ、美しさをあそこでは表現してるんですよね。
──長いアウトロにはなにか意図が?
ゆうや:フェードアウトって昭和歌謡の定番じゃないですか。そのイメージですね。あと、この曲はマオ君の歌詞がすごいんですよ。
──そうそう!マオさんが仕掛けたトリックに気づいた瞬間、ゾッとしましたからね。
ゆうや:ねっ!恐ろしすぎる。
──タイトルに騙されちゃいけない。
マオ:ははっ。この歌詞は実はこういう意味だったという謎解きは今まで仕掛けてきましたけど、全体を通して謎解きの要素が入った歌詞というのはこれが初めてだと思うんで。それを、ファンのみんなには楽しんでもらいたいですね。こうしたほうがもっとゾッとするなというのをいろいろ考えて書いたんで。
──怖いラブサスペンス映画を撮る監督さんに思えました。マオさんが。
マオ:だははっ。
──ではShinjiさん、今作でシドが奏でる令話歌謡を聴いてどんなことを感じました?
Shinji:今朝も聴いてたんですけど「歌謡曲、好きだな」って単純に思いましたね。中盤に「白い声」みたいに空間を楽しむようなサウンドで歌謡曲メロディーがじわ〜っと入ってくる曲があるんだけど。好きだからこういうのがやれるんだろうなと思いましたね。
■消え去る瞬間にめちゃくちゃいいフレーズを弾いて
──では、今作の中でも令和歌謡がいちばん出てる曲を選ぶとすると?
Shinji:僕も「大好きだから…」です。すごいギターソロを弾きながらフェードアウトしていくんです。そこの、消え去る瞬間にめちゃくちゃいいフレーズを弾いて“もっとこの先聴きたいのに”っていうところで音が消えていく。俺ね、そこは意図して弾いたんですよ。
──狙って消え去っていったんですか?
Shinji:狙いました。そこに僕は歌謡を感じたりするんですよ。自分がファンとして聴いたときに“ライブだとこの先どんなことを弾くんだろう”というゾクゾク感が欲しいなと思ったから、フェードアウトするから聴こえないんだけど、本当はここまで聴かせたいっていうところまであそこのソロは練りこんで作りました。それが、儚くもフェードアウトで消えてってしまうっていうところに僕は哀愁を感じるので。そんな風に感じてもらえたら、やった甲斐があったなと思いますね。あと「13月」の終わり方。
明希:楽器隊がヌルっと終わってって、最後にラッパがほんのり残っていく感じ?
Shinji:あそこも俺は哀愁を感じる。
──「13月」はサックスとギターの残響感がムード歌謡っぽさを引き立ててる気がします。
Shinji:よくはわかんないんですけど、80年代ぐらいからギターのディレイが流行り始めたんじゃないかな?それで、ギタリストがこぞってディレイを使いたがった。それが80年代の歌謡曲にも出てるんだと思います。
──マオさん、この歌詞は12月が終わってもまだ失恋を引きずってる姿を書いたとライブでおっしゃってましたが。
マオ:まさにその通りです。
──その状況を「13月」とタイトル付けしたところは言葉選びのセンスを感じました。
マオ:このタイトルを思いついたのは結構前で、いつか使いたいなと思ってたんですが。今回は全タイトルそうなんですけど、本屋さんでこんなタイトルの本があったら買ってみたいなと思うものにしたいなと思ったんです。どれもハマると思うんです。本のタイトルとして。「13月」も「液体」も「白い声」も、あったらどんな内容だろうって手に取りたくなる。曲のタイトルとして考えたら、もう新しいものは出ないなと思ったんで、本のタイトルとして考えたら不思議と新しいものがどんどん出てきたんです。
──使う回路が違ってたんですかね。
マオ:違ってましたね。そうしたら漢字(のタイトル)が多くなりました。
■シドならではの立ち回りを表現しやすいのは、やっぱり歌謡曲
──それでは明希さん、今作を作ってみて改めてシドと歌謡曲の関係性について感じたことはありましたか?
明希:僕らの根っこだなというのは感じました。曲を作っててもこの曲はシドのライブのこんなところに合いそうだなというのがすぐに見えたんで。シドならではの立ち回りを表現しやすいのは、やっぱり歌謡曲だなと改めて思いましたね。
──では、アルバムの中でも令和歌謡を強く打ち出した曲とは?
明希:ミュージックビデオを撮った「騙し愛」は、すごく周りの反響が大きかったです。 “らしさ”が出てるんですかね。シドを想像するとこういう音楽が聴こえてくるのかなというイメージで作りました。令和歌謡というキーワードがポンと出たときに、この「騙し愛」、「軽蔑」もうっすら浮かんでました。
──「騙し愛」のポイントは?
明希:パッと聴いたときに歌いたいと思うこと、ですかね。歌謡曲って「歌いたい」って思うことが大事なのかなというのが個人的にはあったので、そういう風にしました。あと、メロディーに懐かしさを感じさせることも大事で。懐かしさを感じさせながらも、なんか新しい。それが令話歌謡なのかなと思いながら作ってました。
──懐かしいんだけど、新しいと。
明希:ええ。だからそれを考えて、メロディーに寄せたアレンジにしてない曲もあるんですよ。例えばね、「軽蔑」とかはもっと歌謡曲っぽく聴かせられるアレンジがあるんですよ。だけど、普通の4/4拍子でいかないで、ワザと拍子を変えて。サビはよくあるコード進行なので、そこに一風変わった隠し味を効かせるにはアレンジやら構成やらリズムが重要かなと思って。僕の中で、令和歌謡ロックはこの「軽蔑」に集約されてます。どこかで懐かしさを感じさせつつ、どこかで裏切る。その違和感が僕の思う令和歌謡でした。
──ではマオさん。まず「騙し愛」の歌詞なんですが。男女がお互い、ジリジリ駆け引きをしているところが思い浮かびますね。
マオ:80年代のアイドルだったら“ZIRIZIRI”とかローマ字表記にしそうですよね(笑)。さすがにそれはやってませんけど。
──令和歌謡にするためにも。
マオ:はい。でも、書いてて楽しかったですよ。歌詞は男も女も頭が良くて、両方普段からモテていてという設定から、お互いが騙し合っていくという物語にしようと思ったんだけど。それをどちらかの目線だけで書くのはつまんないなと思ったときに、男女でやってる朗読劇があるじゃないですか?
──『ラヴ・レターズ』みたいな。
マオ:そうそう。あのイメージをどうにか歌詞で表現できないかなと思って、男視点、女視点と曲の中で視点が変わる歌詞を書いてみました。
■今はあえて違うところを探して触っていく
──そういう着想を思いつくところがすごいですよね?
マオ:もう散々書いてきたんで、そうやって変な方向から考えるしかないんですよね(笑)。そこはね、もう100曲以上書いてくると宿命なんですよ。そういう方向で新しい扉を開けていくしかない。人って最初は得意なところから触っていくじゃないですか?それが心地いいし楽だから。でも、今はあえて違うところを探して触っていく。そこがいちばん大変っていえば大変ですね。それを見つけたら、あとは書くだけなんで楽なんですけど。
──「軽蔑」はどんなテーマで書いたものですか?
マオ:これは、映画のオープニングみたいなイメージでした。オープニングなんだけどチラッとエンディングの映像が流れてきて。で、なんだったんだろうと思ってたところがエンディングで結びついて、ストンと腑に落ちる。俺が大好きな感じをイメージして書き始めて。自分は男なんで女性は守ってあげる存在というのが真っ先に思い浮かぶ訳ですけど、最近は弱い女性が強い女性になっていく姿って綺麗だな、カッコいいなって思うようになったんですね。それを書きたくて女性が“軽蔑”という2文字を叩きつける。そういう、今まで書いたことがない女性を書きました。
──ではマオさんの中で今回、令和歌謡をテーマに作ってみて改めて感じたこととは?
マオ:まず最初に話してた結成当時のことなんですが。歌謡曲っぽいことをやってるバンドはいたんですけど、やっぱ激しいんですよ。
──ロックバンドだからラウドにアレンジしたり、叫んだりして?
マオ:そうそう。歌謡曲の良さってそこじゃないのに。静かに演奏してしっとり歌うのがいいのに、もったいないなと俺は思ってて。だけど、そういうことをやれるメンバーというのがなかなかいなかったんですよ。それが、このメンバーだとやれたんです。だから、そこは大きな武器のひとつになりましたよね、シドの。今回、そこをもう1回見つめ直してやるというのはすごく良かったですね。
■すごくいいバランスで新しさと懐かしさが溶け合ってる
──では、アルバムの中で令和歌謡をもっとも感じられる曲というと?
マオ:やっぱり「騙し愛」じゃないですかね。新しさもあり、懐かしい匂いもして。歌詞の内容的にも新しいことをやってるんだけど、昔のカラオケのデュエットみたいなものもイメージできて歌謡な感じがする。すごくいいバランスで新しさと懐かしさが溶け合ってて気に入ってます。
──それでは、最後に今作をどんな風に楽しんでもらいたいか。読者の皆さんに向けて、ひと言ずつお願いします。
ゆうや:これだけインタビューで話したので、しっかりとインタビューの記事を読んで、聴き込んでもらいたいですね。
Shinji:シドの良さも出てるし、詩も読めば読むほど面白いし。自信作なんで、シドをもともと好きな人にも聴いてもらいたいですけど、初めて触れる人にも聴いてもらいたいです。
明希:このアルバムをいちばん届けたい人はファンなんですけど、先入観なくシドを知らない人にも届けたいですね。純粋に音楽として聴いてほしい。
マオ:いろんな味わい方ができるアルバムだと思うんですよ。ひつまぶしみたいに。まずは曲だけ聴く。次は曲を聴きながら歌詞を見てみる。その次は歌詞だけ読んでみる、とか、どの楽しみ方でも新しい発見があると思うんで。自分の好きな楽しみ方を見つけて、楽しんでください。
リリース情報
2022.03.23 ON SALE
ALBUM『海辺』
プロフィール
シド
マオ(Vo)、Shinji(Gu)、明希(Ba)、ゆうや(Dr)による4人組のロックバンド。2004年1stアルバム『憐哀ーレンアイー』をリリース。2008年10 月シングル「モノクロのキス」にてメジャーシーンへ。同年11月2日には日本武道館でデビュー記念ライブを行う。2019年3月10日、横浜アリーナにて、『SID 15th Anniversary GRAND FINAL at 横浜アリーナ~その未来へ~』を開催。2022年3月23日にアルバム『海辺』をリリース。
シド OFFICIAL SITE
https://sid-web.info