60秒という短い時間での一発撮りパフォーマンスに挑戦する『FLASH THE FIRST TAKE』。アーティストが表現する一瞬、一瞬をダイレクトに感じとれるコンテンツになっている。
ここでは、2月に公開された動画をまとめて紹介する。
■w.o.d.
▼w.o.d. – STARS / FLASH THE FIRST TAKE
▼w.o.d. – あなたの犬になる / FLASH THE FIRST TAKE
神戸発の3ピースバンドw.o.d.(ダブリューオーディー)からギター&ボーカルのサイトウタクヤが『FLASH THE FIRST TAKE』に初登場。これまでリリースしている楽曲は一発録りでのレコーディングが多い彼らをおいて本企画にふさわしいロックバンドは他にいないだろう。今回は、昨年10月にリリースしたメジャー1stアルバム『あい』から2曲を披露。2023年にTVアニメ『BLEACH千年血戦篇-訣別譚-』オープニングテーマに起用され、全世界累計1000万ストリーミングを突破している「STARS」ではエレキギターを手にストレートでソリッドなロックサウンドを生み出し、「あなたの犬になる」では一転してアコースティックギターの弾き語りで願いや祈りにも似た優しくピュアな想いを丁寧に表現。「ライブで演奏するときのテンションで歌いました。ライブハウスで会おうぜ」というコメントを残しているように、ライブバンドとしての真価を存分に発揮した60秒となっている。
■BLUE ENCOUNT
▼BLUE ENCOUNT – ポラリス / FLASH THE FIRST TAKE
▼BLUE ENCOUNT – gifted / FLASH THE FIRST TAKE
TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』第4期オープニングテーマ「ポラリス」と、Netflixシリーズ『ライジングインパクト』のオープニングテーマであり最新アルバム『Alliance of Quintetto』に収録されているシングル曲「gifted」の2曲を披露したBLUE ENCOUNT(ブルー・エンカウント)の田邊駿一(ボーカル&ギター)。バンドの代表曲である「ポラリス」は“今もこれからもあなたのことを自分の音楽で守っていきたい”という決意が込められた楽曲で、『FLASH THE FIRST TAKE』では身体を目いっぱい使い、全身全霊を込めて熱くエモーショナルにパフォーマンス。最後のフレーズ“消えそうな希望(ひかり)だとしても行け”の“行け”のロングトーンは圧巻。また、同曲はコロナ禍の2020年5月に投稿された『THE HOME TAKE』でもアコギの弾き語りで歌っており、静かに熱い“行け”の違いをぜひ聴き比べてほしい。いっぽうの「gifted」では視聴者とまっすぐに目を合わせるように“行こう 行こう”と呼びかけており、守るだけでなく、手を引っ張って一緒に連れて行くんだというバンドの覚悟を感じた。
▼BLUE ENCOUNT(田邊駿一)- ポラリス / THE HOME TAKE
■BEYOOOOONDS
▼BEYOOOOONDS – 灰toダイヤモンド〜Do-Did-Done / FLASH THE FIRST TAKE
▼BEYOOOOONDS – Do-Did-Done / FLASH THE FIRST TAKE
▼BEYOOOOONDS – Do-Did-Done / FLASH THE FIRST TAKE
3つのユニットで構成され、現在は10人体制で活動するハロプロ発のアイドルグループ、BEYOOOOONDS(ビヨーンズ)は5thシングル「灰toダイヤモンド」と最新の6thシングル「Do-Did-Done」をマッシュアップした3本の動画を作成。1本目では島倉りか、江口紗耶、前田こころ、平井美葉の4声によるコーラスワークに加え、清野桃々姫がオルガンを演奏しながらトークボックスを吹き、こぶしの効いたソウルフルな歌声やボイスパーカッションも繰り出し、ファンク集団のような仕上がりとなっている。2本目は小林萌花のピアノ演奏をバックに平井と里吉うたの、島倉と高瀬くるみのペアがハンドマイクで歌いながら踊り、円陣と掛け声から始まる3本目は小林と高瀬、西田汐里と岡村美波の4人が入れ替わり立ち替わりながらパフォーマンス。たったの60秒でこれだけ変幻自在な多彩さとアイドルの枠を超えたポテンシャルの高さを魅せられることに驚きを覚えずにいられない。
■DURDN
▼DURDN – ON THE ISLAND / FLASH THE FIRST TAKE
▼DURDN – Runner’s High / FLASH THE FIRST TAKE
Baku、SHINTA、yaccoによる日韓音楽プロジェクト・DURDN(ダーダン)からボーカルのBakuが『FLASH THE FIRST TAKE』に初登場し、2024年11月にリリースした「ON THE ISLAND」と2023年7月リリースの「Runner’s High」を一発撮りで披露した。“無人島にたったひとつしか持っていけないとするなら”という他愛ない会話をきっかけに展開していく軽快なトロピカルハウス「ON THE ISLAND」ではリズムに乗りながら伸びやかむ歌声を響かせると、次第に楽しそうな笑顔となり、歌唱後には満足そうな表情を見せてくれた。いっぽうの「Runner’s High」は、シンセベースやドラムマシンを使った80’sテイストのシティポップで “マニュアル通り進めたり僕らそれの繰り返し”と歌う直前に画角から飛び出し、ピントがぼやけるほどカメラに急接近。音楽の弾力性を感じさせる躍動感たっぷりのパフォーマンスと、常識という枠にとらわれずに自由に音楽を楽しむ姿勢こそが最大のメッセージとなっている。
TEXT BY 永堀アツオ
YouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』
https://www.youtube.com/channel/UC9zY_E8mcAo_Oq772LEZq8Q
『THE FIRST TAKE』OFFICIAL SITE
https://www.thefirsttake.jp