マルチな分野で活躍する“しょこたん”こと中川翔子。2023年11月1日に『THE FIRST TAKE』でも披露した楽曲「中川翔子」の歌詞が話題だ。自身の名を冠した衝撃作を解説するとともに、アーティストとしての中川翔子の魅力に迫る。
■歌詞が話題の20周年記念ソング「中川翔子」とは?楽曲情報
・歌唱アーティスト:中川翔子
・発売日:2023年11月1日発売「65535」収録曲
・作詞・作曲・編曲:ケンモチヒデフミ(水曜日のカンパネラ)
「中川翔子」は歌手、声優、タレントと多彩な才能で周囲を惹きつける中川翔子の芸能生活20周年記念ソングだ。
作詞・作曲・編曲とプロデュースを手掛けたのは、水曜日のカンパネラのケンモチヒデフミ。20周年記念楽曲の制作依頼を受けて中川翔子のために書き下ろした唯一無二の楽曲である。
キャッチーなダンストラックにラップを乗せた、これまでの中川翔子の楽曲とは一味違うクールさが聴けば聴くほど癖になる。彼女のハリのあるキュートな歌声とのバランスも絶妙で、かわいさ、かっこよさ、楽しさといった中川翔子を形容するさまざまな表現が感じられるだろう。
ケンモチヒデフミが歌詞を書くにあたって参考に話を聞いたところ、中川翔子のユニークなエピソードの数々にどれを使うべきか悩んだそう。その結果全部のエピソードを約4分の楽曲の中に詰め込んだ濃密な一曲に仕上がった。
MVは中川翔子が生まれ育った東京・中野を舞台に、“中川翔子”を求めて彷徨う女性の姿を映し出している。怪しげな住民たちとカラフルなネオンが醸し出す独特な雰囲気が楽曲とマッチした“おしゃれポップカオス”な映像に注目してほしい。MVのラストには中川翔子本人がファンたちを熱狂させる姿も見られ、最後まで見どころ満載で目が離せない。
これまで「桃太郎」「エジソン」といった偉人たちをテーマにしてきたケンモチヒデフミだからこそ描き出せる、中川翔子の伝記的な楽曲に虜になるだろう。
■しょこたんがたくさん詰まった「中川翔子」解説
中川翔子を知っているか?
左利きの貪欲
しょこたん❤︎ぶろぐに
コスプレ特撮
深海マミタス
漫画にイラスト
バッカルコーン中川翔子を知っているか?
キュートでパワフルな
性格にコミュ力
高い歌唱力
飽くなき探求心
だが若干運動音痴
本作でまず耳に残るのは、歌詞の中に繰り返し出てくる“中川翔子を知っているか?”というフレーズ。その言葉に押し出されるようにさまざまなエピソードが紹介されている。
歌詞の冒頭は彼女の簡単な自己紹介だ。“若干運動音痴”というややマイナスな面もあえて含められているため、彼女に親しみやすさを感じるのではないだろうか。さらに“高い歌唱力”のフレーズは本人が歌うにはハードルが高いものだが、正しく高い歌唱力で歌うのだから説得力がある。
外務省に表敬訪問
コスプレ親善大使
漫画とイラストが特技
『SHOCOTAN☆QUEST』
オフィシャルサイトにて連載
多彩な趣味があることや“漫画やイラストが特技”であることについては知っている方も多いかもしれない。では世界コスプレ親善大使として“外務省に表敬訪問”したことはご存じだろうか?
これは『世界コスプレサミット2007』が開催された際、日本のポップカルチャーのPRのために外務省を表敬訪問した際の出来事を語っている。趣味に対する彼女のひたむきな姿勢が多種多様な仕事に繋がってきたことが窺えるだろう。さらに連載情報まで宣伝されているのも面白い。
おっと待ちなよ
それだけじゃないぜ
ミスマガジン2002
しょこれみかんぬ
ミラクルミライに
他にも数枚DVD
この部分ではスタイル抜群な中川翔子のグラビア活動について綴っている。歌手や声優の仕事だけでは語れない、彼女の女性としての美しさもアピールされている。いま一度中川翔子の魅力を全て世に広めようとしているのが伝わってくるような歌詞だ。
今
アジアを駆けるミラクルバンビ
未来予言していたキャッチコピー
世界中が笑顔になればハッピー
みんな優しく受け入れてほしいなぁ
デビューした際につけたキャッチコピーが“アジアを駆けるミラクルバンビ”。それから10年経たずしてアジアツアーを開催し、まさに“未来予言していた”かのように夢を叶えた。
“世界中が笑顔になればハッピー”と、自分よりも周囲の幸せへと目を向ける彼女のポジティブな人柄が夢を引き寄せたのかもしれない。
中川翔子
「しょこたん!」
レベルアップして
皆を楽しませていく
永遠の16歳
そして最後は“レベルアップして皆を楽しませていく永遠の16歳”という言葉で締めくくられる。いつまでもエネルギッシュに活動を続ける中川翔子の人物像を見事に表現した一節といえるだろう。
また全体を見ると“ギザ”、“トゥットゥル〜”をはじめ、しょこたん語と呼ばれる彼女がよく用いる言葉もしっかり散りばめられている。この楽曲を聴けば中川翔子について多くのことを知れると同時に、これからどのようなエピソードを連ねていくのかさらに期待が高まる。
■『THE FIRST TAKE』での「中川翔子」
▼中川翔子 – 中川翔子 / THE FIRST TAKE
2023年11月1日、中川翔子は自身2度目となる『THE FIRST TAKE』に出演し「中川翔子」の一発撮りを披露した。楽曲プロデュースを行ったケンモチヒデフミも登場し、DJを務めている。
冒頭、スタンバイする中川翔子は「生きた証を残します」と宣言。彼女が芸能活動当初から抱くその揺るがない想いが歌詞と共鳴し、歌声にも力強さが増しているように思う。
『THE FIRST TAKE』ではより音の厚みと疾走感が増したアレンジ、コーラスとのハーモニーによる華やかさがプラスされている。それでも彼女のハリのある美声は埋もれることがない。言葉数が多いラップパートからリズムが変わる歌唱パートへの流れも淀みなく、伸びやかに歌い切るところは流石の一言。
また、全編を通して踊りながら楽しそうに歌っているのも印象的だ。歌詞のフレーズに合わせて表情や表現が自在に変わる様子は、最後まで目も耳も存分に楽しませてくれる。
単なる自己紹介に留まらない、“これぞ中川翔子!”といった要素が満載のハッピーなパフォーマンスに拍手を送りたい。
■中川翔子20年の歩み
◎中川翔子(読み:なかがわしょうこ)
・出身地:東京
・血液型:A型
・趣味:パソコンでイラストを描くこと・読書
・特技:ヌンチャク・イラスト
・歌手デビュー:2006年7月
・デビュー作品:「Brilliant Dream」
・OFFICIAL SITE :https://www.shokotan.jp/
・YouTube(OFFICIAL):https://www.youtube.com/@shokonakagawaSMEJ
・YouTube(中川翔子の「ヲ」):https://www.youtube.com/@shokotan_wo
・Instagram:https://www.instagram.com/shoko55mmts/
・Twitter:https://twitter.com/shoko55mmts
・Twitter(マネージャー): https://twitter.com/shoko_nkgw
・TikTok:https://www.tiktok.com/@nakagawashoko
・Blog:https://ameblo.jp/nakagawa-shoko/
中川翔子の20年の芸能活動は2002年、『ミス週刊少年マガジン2002』に選ばれたことから始まった。2004年頃からドラマ、バラエティ番組への出演が増え、タレントとしての素質を開花させていく。
またブロガー、漫画家、声優、グラビアアイドル、YouTuberなどいくつもの肩書きを持ち、そのどれもが大きな成果を収めている。かわいらしいルックスとクリエイティブな才能、そしてギャップのあるトークを武器に多方面で活躍してきた。
アーティストとしての活動にも注目してみよう。2006年にシングル「Brilliant Dream」で歌手デビュー。翌年の2007年には早くも『第58回NHK紅白歌合戦』に初出場を果たし、3rdシングル「空色デイズ」を堂々と披露した。
▼中川 翔子 『Brilliant Dream』
▼中川翔子『空色デイズ』music video
その後も精力的にCDリリースを行い、人気TVアニメ、アニメ映画の主題歌も多く担当。自身もアニメを愛するファンとして、作品へのリスペクトを感じる歌唱を聴かせてくれる。
2007年の1stライブから毎年コンサートを開催しており、2009年に日本武道館公演を成し遂げた。2012〜2014年は3年連続でアジアツアーを行い、アジアを駆ける人気アーティストとして活躍している。
2023年11月1日には、現在放送中のTVアニメ『16bitセンセーション ANOTHER LAYER』のオープニングテーマ「65535」をリリース。今後の活動でも勢いが衰えることはないだろう。
▼中川翔子『65535』music video
■しょこたんの魅力
◎唯一無二の声
中川翔子のトークや歌声が印象に残るのは、ハツラツとしたハリのある声をしているからだろう。安定感のある発声で紡がれる優しさの滲む声が、歌声にもよく表れている。元気なポップソングにもしっとりとしたバラードにも染まり、歌詞に描かれている世界を輝かせる歌声は唯一無二だ。
持ち前のよく通る声と滑舌の良さにより、声優としての地位も確立してきた。2011年公開のディズニー映画『塔の上のラプンツェル』では主人公ラプンツェルの日本語吹き替えを担当。役の生き生きした表情にぴったりの声でファンの心を掴んだ。
歌手としても、声優としても豊富なキャリアを持つ中川翔子の声は、いつ聴いても安心感を与えてくれる。
◎中川翔子とSNS
中川翔子といえば「新・ブログの女王」という異名を持つほどSNSとのつながりが深いタレントだ。
ほとんどの芸能人がSNSを利用していなかった2004年、公式ブログ『しょこたん☆ぶろぐ』を開始すると瞬く間に人気に。彼女がいま芸能活動を続けているのもこのブログの存在があったからだという。
ブログを続ける一方で、2020年4月にはYouTubeチャンネル『中川翔子の「ヲ」』を開設。イラストやゲーム、料理やドライブなど多彩な動画投稿が人気を呼び、チャンネル登録者数は95万人(2023年11月現在)に上る。
自分の好きなことやしたいことを自由にSNSで発信してくれるからこそ、彼女を親近感の湧く存在として見ることができるのだろう。
◎マルチなオタク
中川翔子にスポットが当たり始めた頃、まだオタク文化は一般的に虐げられる対象だった。しかしその中で臆することなくオタク趣味を発信し続けた中川翔子の存在は、世の人にオタク文化を認知させ、浸透から発展まで導いてきた。
アニメ、特撮、漫画に造詣が深く、マニアックな知識を披露しては周囲を驚かせている。SNSに投稿されるコスプレのクオリティの高さも、その知識に裏打ちされたものだ。
彼女のすごいところは、好きなものをとことん追及する姿勢だろう。彼女の趣味はイラストやコスプレをはじめ多岐にわたるが、ひとつとして中途半端に扱うことはない。何事も極めるスタイルで、オタク文化を虐げられる対象から尊敬される対象へと確実に引き上げている。
■聴くべき人気曲5選
「空色デイズ」
2007年リリースの3rdシングル。2023年10月20日に初出演した『THE FIRST TAKE』でも披露した中川翔子の代表曲だ。YouTubeでの再生回数は900万回(2023年11月現在)を超え、『THE FIRST TAKE』も公開1週間で157万回の再生回数を叩き出した。
▼中川翔子 – 空色デイズ / THE FIRST TAKE
ロボットアニメ『天元突破グレンラガン』のオープニングテーマに起用され、作品を象徴する疾走感のあるギターロックと耳なじみの良い歌声で真っ直ぐに届けられる歌詞に多くのファンが虜になっただろう。
自身も作品のファンである彼女が持つ情熱的な愛がそのまま注ぎ出されるような高揚感が、聴く人の心も盛り上げてくれる。のちのアニソン界に大きな影響を与えたこの曲を聞かずして中川翔子は語れない。
「涙の種、笑顔の花」
YouTubeの再生回数が134万回(2023年11月現在)を突破している2009年リリースの8thシングル。『劇場版 天元突破グレンラガン 螺巌篇』主題歌として作品のキーパーソンとなるキャラクター、ニアをイメージして作られた。
シリーズを締めくくる大事な作品として、主題歌も歌詞とアレンジが何度も変更されたそうだ。そうして生まれたドラマチックなサウンドがいつでも新鮮な気持ちで作品の世界へと連れて行ってくれる。
“涙がいつか笑顔に成長してほしい”という前向きな願いは、中川翔子の凛とした歌声を通してこそ美しく魂を揺さぶるメッセージとなっている。
「綺麗ア・ラ・モード」
不二家『LOOK ア・ラ・モード』のCMソングに起用された、2008年リリースの7thシングル。“80年代っぽい曲を作って欲しい”との依頼を受け、作詞を松本隆、作曲を筒美京平の黄金コンビが担当して制作された。
ピアノの音色に包まれるような優しいメロディが、大切な人と出会い幸せを感じるようになった主人公の煌めく感情を繊細に表現している。そして中川翔子の透明感のある伸びやかな歌声と確かな歌唱力をしっかりと感じられるだろう。すっと心に沁み込んでいつまでも色褪せない名曲だ。YouTubeの再生回数は48万回(2023年11月現在)。
「ドリドリ」
2015年リリースの18thシングル。TVアニメ『ポケットモンスター XY』のエンディングテーマに起用され、同作のヒロインであるセレナのイメージソングを想定して制作された。
夢を追いかけるポジティブな気持ちを歌った歌詞の作詞には中川翔子も携わっている。歌唱から自信が感じられるのは、彼女自身の思いが重ねられているからだろう。ポップなサウンドと華やかな歌声に、夢を追いかけている人も夢を探している人も背中を押されるに違いない。
YouTubeで公開されているShort Ver.のMVの再生回数は70万回(2023年11月現在)。かわいい振付動画も投稿されているため、こちらもチェックしてほしい。
「風といっしょに」
2019年の映画『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』の主題歌。1998年リリースの楽曲を亀田誠治がリアレンジした小林幸子と中川翔子によるデュエット曲だ。YouTubeの再生回数が166万回(2023年11月現在)に上る人気曲である。
命の尊さや故郷を旅立つ切なさなど、人生において誰もが感じる心の機微が穏やかなメロディに乗せて歌われている。2人の深みのある歌声がリスナー一人ひとりに語りかけるように紡がれるため、優しい気持ちになれるだろう。
ラストで2人の歌声に一般公募で選ばれたキッズたちの声が重なるとき、その壮大で感動的なハーモニーにきっとどの世代のリスナーも心を奪われるはず。
■ますます輝き続けるしょこたんの今後の活動に注目
芸能生活20周年の節目を迎える中川翔子。2023年11月1日に「中川翔子」収録のニューシングル『65535』を発売した。
輝き続ける中川翔子の活動についてはぜひ最新情報からチェックしてほしい。
TEXT BY MarSali
▼中川翔子最新情報はこちら
https://www.thefirsttimes.jp/keywords/2101/