先日JAPAN 1st Album『RINGO』をリリースした、韓国の5人組グローバルグループITZY。圧倒的なパフォーマンス力、自分らしさを大切にするという力強いメッセージが込められた楽曲で世界中を魅了する彼女たちの人気を紐解いていく。
■ITZYの由来は?グローバルに活躍する韓国の5人組グループ
ITZY(読み:イッチ)
・デビュー:2019年2月12日
・日本デビュー:2021年12月22日
・メンバー:YEJI(イェジ)/ LIA(リア)/ RYUJIN(リュジン)/ CHAERYEONG(チェリョン)/ YUNA(ユナ)
・ファン呼称:MIDZY(ミッチ)
・OFFICIAL SITE https://itzy.jype.com/
・OFFICIAL SITE(JAPAN)https://www.itzyjapan.com/
・Twitter https://x.com/ITZYofficial
・Twitter(Japan)https://x.com/JYPEITZY_JP
・Instagram https://www.instagram.com/itzy.all.in.us/
・Instagram(Japan)https://www.instagram.com/itzyofficial_jp/
・TikTok https://www.tiktok.com/@itzyofficial
・TikTok(Japan) https://www.tiktok.com/@itzyofficial_jp
・YouTube https://www.youtube.com/@ITZY
・YouTube(Japan) https://www.youtube.com/c/itzyjapan_official
ITZYはJYPエンターテイメントから誕生したグループ。グループ名は韓国語で「ある、いる」を意味する“있다(イッタ)”と英語の“it”をかけ合わせ、“あなたの望むものは、すべての私たちが持っている”という意味が込められている。またファンダム名の“MIDZY”は、韓国語で信じるという意味の“ミッタ(믿다)”から名付けられた。
JYP練習生だった5人のメンバーから結成され、2019年2月12日に1stシングル『IT’z Different』でデビューすると、タイトル曲「DALLA DALLA」はデビューからわずか9日目という当時の史上最速記録で音楽番組の1位を獲得。その後合計5つの音楽番組で1位となり、22年ぶりに韓国音楽業界の記録を更新した。また同年には『MAMA』や『Melon Music Awards』などで9つの新人賞を獲得している。
▼ITZY “달라달라(DALLA DALLA)” M/V
日本では2021年12月にオンラインショーケースを行い、JAPAN DEBUT BEST ALBUM『IT’z ITZY』でデビュー。2022年上半期には、オリコンが発表するアーティスト別セールス部門新人ランキングで1位を獲得している。2022年にはソウルを皮切りに『ITZY THE 1ST WORLD TOUR〈CHAECKMATE〉』を開催し、日本では幕張イベントホールでファン待望の単独公演を2日間行った。
YouTubeで1億回以上再生された楽曲は8曲にも及び、“肩ダンス”が話題になった2020年発表の「WANNABE」の再生回数は5億回を越えている。
▼ITZY “WANNABE” M/V
またこれまでリリースしたタイトル曲はすべて音楽番組で1位を獲得しており、2019年リリースの「ICY」では12冠を記録している。さらに今年7月に発売した7枚目のMINI ALBUM『KILL MY DOUBT』では初動売上が自己最高枚数を更新、最近では現在放送中のドラマ『力の強い女カン・ナムスン』では初めてグループでOSTを担当し、日本では10月18日にJAPAN 1st Album『RINGO』をリリースしたことも話題になっている。
▼ITZY “ICY” M/V
▼[M/V] ITZY(있지) – SUPERPOWERS :: 힘쎈여자 강남순(Strong Girl Nam-soon) OST Part.1
■実力派揃いのメンバー、詳細プロフィール
YEJI(イェジ)
・生年月日:2000年5月26日
・血液型:A型
・ポジジョン:リーダー、リードボーカル、メインダンサー
リーダーを務める最年長のイェジは、歌もダンスも完璧にこなすオールラウンダー。キレがありながらも安定感のあるダンス、そして凛々しい眼差しがグループのカラーをより強固にしている。また自身の誕生日に公開した「打上花火」のカバーで聞くことができる、繊細で透明感のあるボーカルも魅力だ。普段はおちゃめで天然な一面もあり、年下のメンバーたちからいじられる場面もよく見られる。そんなステージでのクールビューティーなイメージとのギャップがファンやメンバーから愛されているのだ。
▼[COVER] B-DAY TRACK #526 “YEJI” | 打上花火 Uchiagehanabi (Fireworks) by DAOKO×Kenshi Yonezu
LIA(リア)
・生年月日:2000年7月21日
・血液型:AB型
・ポジジョン:メインボーカル
圧倒的な歌唱力でグループを率いるのがリアだ。重厚でムードのある歌声は、バラエティ番組などでカバー曲を披露する度に話題になり、これまでに『還魂:光と影』や『浪漫ドクターキム・サブ3』と話題のドラマのOSTをソロで担当している。そして彼女のトレードマークといえば、愛らしい笑顔だろう。メンバーと過ごすときの豊かな表情や豪快に笑う姿は、見ているだけでこちらも笑顔になってしまう。おおらかでマイペースな一面でもメンバーたちを支え、太陽のように温かいグループのムードメーカーだ。
▼[환혼: 빛과 그림자 OST Part 1] 리아 (LIA) (ITZY) – 푸른꽃 (Blue Flower) MV
▼【MV】リア(ITZY)_One Hundred Love【浪漫ドクター キム・サブ3(낭만닥터 김사부3)OST Part.5(歌詞和訳)】|Disney+ (ディズニープラス)
RYUJIN(リュジン)
・生年月日:2001年4月17日
・血液型:B型
・ポジジョン:メインラッパー、リードダンサー
軸のブレないダンス、クールなラップでITZYの力強さを体現しているリュジン。彼女のダンスの実力は練習生時代から話題で、サバイバルオーディション番組『MIXNINE』では女性出演者の中で1位を獲得。表情での見せ方も彼女の魅力で、STUDIO CHOOMで公開されたソロパフォーマンスではビリー・アイリッシュの楽曲の妖しさやキッチュな魅力を文字通り全身で表現している。ステージを降りるとふわっとした笑顔を見せたり、メンバーたちにちょっかいをかけて遊んだりと無邪気で自然体な姿も印象的だ。
▼[Artist Of The Month] ‘Therefore I Am’ covered by ITZY RYUJIN(류진) | November 2021 (4K)
CHAERYEONG(チェリョン)
・生年月日:2001年6月5日
・血液型:B型
・ポジジョン:メインダンサー
ITZYのステージから力強さだけでなく、上品さも感じるのはチェリョンのしなやかで美しいダンスがあるからだろう。ソロアーティストとして活躍する姉のチェヨンとともにTWICEを輩出した『SIXTEEN』に参加し、デビュー前からその実力はファンの間で知られていた。また軽やか、かつ安定したボーカル力でもグループの歌声を支えている。ラッパーのイ・ヨンジがホストを務める番組への出演をきっかけに彼女の独特な世界観やユニークな発言もクローズアップされ、現在この動画は1800万再生を越えている。
▼[SUB] 폭스 그잡채,, 🦊 여우한테 20분 내내 홀린 썰 푼다.. [차린건 쥐뿔도 없지만] EP.05 #이영지 #채령 (ENG/JPN/SPA)
YUNA(ユナ)
・生年月日:2003年12月9日
・血液型:A型
・ポジジョン:リードラッパー、リードダンサー
パワフルなダンスと楽曲のアクセントとなる個性的な歌声がステージで目を引くユナ。カッコよさとかわいらしさを併せ持った姿でいつもファンを魅了しているが、特に昨年末に音楽番組で披露したイ・ヒョリのカバー「U-Go-Girl」では、二次元かのような抜群のスタイルとそのアイドル力で見せるステージが大きな話題に。舞台の上でいつだって堂々とした姿を見せる彼女は、実はグループのマンネ(最年少)。ただその場にいるだけで年上メンバーにかわいがられてしまうキュートさ、愛嬌たっぷりの一面も注目だ。
▼U-Go-Girl – YUNA 유나 (ITZY 있지 イッチ) [2022 KBS Song Festival] | KBS WORLD TV 221216
■カリスマ性溢れるITZYの魅力
◎ストレートなメッセージと自己肯定感
デビュー曲である「DALLA DALLA」から、彼女たちは一貫して“自分らしくいること”をストレートに歌っている。先日、日本でリリースした「RINGO」でも“誰かが描いた物語をなぞるのではなく、結末は自分で描く”という強い意志を表現。
▼ITZY「RINGO」Music Video
お互いの個性を認め合い、自分だけの魅力を見つけてきた彼女たちが歌うからこそ、そのメッセージにも説得力が増すのだろう。また手で王冠を象ったポーズが彼女たちのパフォーマンスのトレードマークとなっているが、自分やメンバーの頭の上に王冠を作る姿は自分自身、そしてお互いやその楽曲を聞く人を讃えているようにも見える。そういったステージでの見せ方、MVで見せるストーリーもリスナーの背中を押しているのだ。
◎パフォーマンス力
デビュー当初から話題を集めたのは彼女たちのパフォーマンス力だ。韓国のアーティストはリリースのたびにパフォーマンスレッスンの様子を収めたDance Practice動画を公開することが多いが、ITZYは歌も含めたStage Practice動画をこれまで「Not Shy」「SNEAKERS」「CAKE」の3曲で公開しており、一糸乱れぬダンスを披露しながら息を切らさずに生歌を披露する彼女たちの姿にはただただ驚かされる。
▼ITZY “Not Shy” Stage Practice
▼ITZY “SNEAKERS” Stage Practice
▼ITZY “CAKE” Stage Practice (4K)
これまでのタイトル曲から彼女たちのステージといえば強さ、自信に満ちた姿がまず思い浮かぶが、韓国での最新アルバム『KILL MY DOUBT』に収録された「BET ON ME」では内側にある弱さを認めるという新たな表現にも挑戦している。そういった表現力の広がりにもこれからさらに注目が集まるだろう。
▼ITZY “BET ON ME” M/V
◎ガールクラッシュ
完成度の高いパフォーマンスはもちろん、キュートからシック、カジュアルにエレガントとどんなコンセプトも消化する彼女たちに憧れるファンは多い。ビジュアルのタイプもまったく違うからこそ、ひとつのテーマの中で多様な見せ方ができるのもITZYというグループの面白さだ。その魅力はファッション業界からも注目され、現在グループ全員でCHARLES & KEITHとG-SHOCKのアンバサダーを務めている。2021年からはメイベリンニューヨークのグローバル・スポークス・モデルを務めており、まさに同性の支持の厚いからこその抜擢だろう。ステージやMVでの華やかでスタイリッシュな姿はもちろん、等身大でナチュラルなプライベートのファッションやヘアメイクもファンの注目の的だ。
■『THE FIRST TAKE』での「WANNABE -Japanese ver.-」
2020年にリリースした『IT’z ME』に収録されている「WANNABE」は、“誰に何を言われようと自分の人生は自分のもの”“私は私になりたい”と歌うエネルギッシュさが多くの人の心を掴み、MV再生回数は自己最高を記録している曲。今回の『THE FIRST TAKE』では2021年の日本デビューでリリースした日本語バージョンを、4人で披露している。
▼ITZY- WANNABE -Japanese ver.- / THE FIRST TAKE
拍手をしながらマイクの前に立つと少し緊張したような面持ちでヘッドフォンをつける彼女たち。ユナの「お願いします」の声から曲がかかると、お互いにアイコンタクトを取りながら笑顔になっていくのが微笑ましい。この曲の力強さをはっきりと打ち出すリュジンの歌い出しやラップ、イェジの安定したまっすぐな歌声、楽曲の彩りを広げるキュートなユナの声、柔らかく透明感のあるチェリョンのボーカルと、彼女たちの歌声の魅力をしっかりと感じることができる。
楽曲が進むに連れテンションも高まり、イェジの「Let’s Go!」で間奏に突入。普段はダンスを見せる部分だからこそ、歌だけでのパフォーマンスは改めて新鮮に感じる。最後はチェリョンの投げキッスやユナの「よかったね〜」となごやかな雰囲気で締めくくり、確かな実力から愛らしい魅力まで楽しめるはずだ。
■ITZYをもっと知りたい!人気曲&おすすめ曲5選
Blah Blah Blah
2022年10月に発売した日本2ndシングルは、Billboard JAPANのTikTokチャートで1位を獲得したキャッチーな楽曲。“人生の主人公は自分”と他の言葉に振り回されない姿を歌うこの曲は、リズムの変化や疾走感のあるサビがクセになるだろう。また“Who is lying?”やサビ前の“Blah Blah”など手と口元との組み合わせがユニークな振り付け、細かい動きのシンクロや目線の動きまでも使い、楽曲の世界観を見せていく。
Voltage
2022年4月にリリースした初めての日本オリジナルシングル。スピード感のあるラップをベースにしたサウンドは、壮大な幕開けを感じるイントロからまさにリスナーのボルテージを上げる一曲だ。特にアクセントとなっている太い歌声や、後半のラップとフェイクの重なりにはどんどん熱量が高まっていくのを感じる。こういった激しくワイルドな楽曲でも、上品さをまとったステージになるのが彼女たちらしさだ。
Cheshire
2022年12月に発表した「Cheshire」は、新しいITZYの一面を見せてくれた楽曲だ。本心がなかなか見えない気まぐれさを、歌詞はもちろん、チシャ猫のしっぽや大きな口を表すような振り付け、妖艶な表情やシックなヘアメイクでも見せていく。激しくはないが、だからこそ細かく揃えられたディテールがよく見え、彼女たちの実力を改めて感じることができる。サビの高音を確実に歌いこなす姿にも驚かされるはずだ。
SNEAKERS
2022年7月にリリースしたミニアルバム『CHECKMATE』のタイトル曲。自分の道は自分で切り開きたい、そのためのスタートを切ろうという思いを“スニーカー”というモチーフを使い表現。優雅なドレスにカジュアルなスニーカーを合わせるというMVでのスタイリング、足元にも目が行くようなユニークでリズミカルなステップワークも印象的で、このアルバムは米Billboard200で自己最高位となる8位にランクインした。
DALLA DALLA
新人とは思えない完成度の高さ、余裕あるパフォーマンスが話題となったデビュー曲。“私はみんなと違う”“生きたいように生きる”と揺るぎない自分を持つことを無邪気に歌い、振り付けでも力強さとチャーミングさを見せる。ただ自分を貫くだけでなく、後半の“We got your back(あなたには私たちがついているよ)”のように、同じ時代を生きるリスナーの背中を押す優しさがあることもこの楽曲が支持される理由だろう。
■快進撃が止まらないITZYに今後も注目!
今後さらにパフォーマンス力、表現力を高めていくITZYがどんな楽曲や世界観を見せてくれるのか。最新の情報をチェックしながら楽しみに待ちたい。
TEXT BY 東海林その子
▼ITZY 最新情報はこちら
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