■「慣声の法則 in DOME」の模様を完全収録
SixTONESのライブDVD/Blu-ray『慣声の法則 in DOME』がリリースされる。
3rdアルバム『声』を引っ提げた全国ツアー『慣声の法則』より、4月開催された東京ドーム公演『慣声の法則 in DOME』の模様を完全収録。アルバム『声』の収録曲を中心に、ドーム公演前の決意表明として発表された「ABARERO」を含むシングル曲、デビュー前のオリジナル曲なども網羅したSixTONES初の単独ドーム公演をリアルに追体験できる。さらに常田大希(King Gnu、millennium parade)との共演が実現した「マスカラ」のパフォーマンス、別日の公演に登場したYOSHIKI(X JAPAN、THE LAST ROCKSTARS)とのコラボレーションによる「Imitation Rain」など貴重な映像も収められている。
最初に映し出されるのは、東京ドームの天井。そこからドームの全体像――当然、超満員の観客で埋め尽くされている――へと移行しながら、アルバム『声』の1曲目に収められた「Overture -VOICE-」が響き渡る。オペラとダンスミュージックが融合したサウンドが広がるなか、スクリーンにメンバーの名前が投影され、ついに6人が登場。デビュー前のオリジナル曲「Amazing!!!!!!」でライブの幕は切って落とされる。
巨大な炎と火花が放たれ、会場全体の熱気は一気にアップ。メンバー全員のアップと6人の全体像をバランスよく捉えた映像も素晴らしい。
シングル曲「NAVIGATOR」からはドーム公演ならではの演出を披露。「IN THE STORM」では6人全員がリフトに乗り込み、高い位置まで上昇。アルバム『声』の収録曲「Boom-Pow-Wow!」で会場全体を華やかで官能的なムードに包み込んでみせる。
本作の中心を担っているのはやはりアルバム『声』の楽曲。
「Risky」は回転式のセンターステージで椅子に座った状態でパフォーマンス。危険な恋愛を描いたリリック、妖しくもクールなトラックとともに楽曲の世界観を立体的に表現する。バラードナンバー「ふたり」では、ジェシー、京本大我からはじまり、真摯な愛を描いた歌詞を観客に手渡すように歌い上げる。メンバー全員のシンガーとしての個性、グッと感情を込めた瞬間の表情ダイレクトに感じられるのも、ライブ映像作品ならではの醍醐味だろう。
■アルバム『声』の多様性をリアルに体感できることこそが、本作の最大のキモ
さらに「オンガク -声ver.-」では6人が輪になって手を重ね、リラックスした雰囲気で“愛や恋も飛び越えてFlyer”というラインを響かせる。そして「人人人」では田中樹をはじめメンバーがマイクリレーしながら、しなやかなグルーヴとともにライブの楽しさをそのまま反映したリリックを届ける。そう、アルバム『声』の多様性をリアルに体感できることこそが、本作の最大のキモなのだと思う。
「Drive」ではメンバー全員が車に乗り込みアリーナを1周。ドーム公演の直前にリリースされた「ABARERO」も大きな見どころ。超ドープなトラックの中でアグレッシブなラップ/ボーカルを打ち鳴らすステージングはまさに圧巻だ。
■6人の気の置けない関係性をたっぷり感じ取れるトークはまさにファン必涎
SixTONESのライブ恒例のロングMCもそのまま収録。メンバーもステージに座り、ツアーを振り返ったり、結成当初のライブの思い出を語ったり、なぜか“湖畔にいる気分で”話し始め、いつの間にか寸劇みたいになったり。6人の気の置けない関係性をたっぷり感じ取れるトークはまさにファン必涎だろう。
間奏のパートでギターを持った常田大希 (King Gnu/millennium parade)が登場した瞬間に凄まじい歓声が上がった「マスカラ」(「カッコよすぎですよ!」と興奮するメンバーの姿も印象的)からライブは後半へ。「愛という名のベール」 (Jesse×Hokuto Matsumura)、「ラ・ラ・ラ・ラブストーリー」(Taiga Kyomoto×Yugo Kochi)などのメンバー内コラボを挟み、会場のテンションをさらに上げていく。
赤を基調にした衣装に着替えた6人がアリーナに設置された花道を歩き、観客の目の前でパフォーマンスを繰り広げた「S.I.X」からはクライマックスへ突入。ラテン的エキゾチズムに彩られた「Bella」は、メンバーが色とりどりの繭(?)に包まれ、ドープかつ攻撃的な「Special Order」は全員がセンターステージに集まり、鋭利なラップを放ちまくる。さらに「フィギュア」「Telephone」とアッパーチューンを続け、ドーム全体がクラブのピークタイムのような盛り上がり。客席の様子もふんだんに映され、まるで自分がこの場にいるような感覚になった。大掛かりな機構を利用したステージの全貌を捉えつつ、メンバーの動きや表情をしっかりと映し出す編集も素晴らしい。
■SixTONESのキャリアを行き来するようなスペクタクルを味わうことができる
本編ラストはアルバム『声』の収録曲「Outrageous」「Again」。アンコールではアルバムの楽曲やデビュー前の人気曲をつなげ、SixTONESのキャリアを行き来するようなスペクタクルを味わうことができた。ドーム公演ならではのスケール感、そして、メンバー6人の個性とスキルがせめぎ合うパフォーマンス。記念すべき初のドーム公演をぜひ、細部にわたるまで堪能してほしい。
■ライブにかける6人の真摯な思いを直に感じられる、通常盤収録、ライブの裏側に密着したドキュメンタリー
もう一つ、通常盤に収録されている『DOCUMENT“慣声の法則”from ARENA to DOME』について記しておきたい。ドーム公演への心境を語るインタビューから始まるこの映像は、ライブの裏側に密着したドキュメンタリー。ドーム公演に向けた衣装合わせ、音合わせ、リハーサルの様子。さらに3年ぶりの声出し解禁となったツアーの手ごたえやドーム公演(京セラドーム大阪、東京ドーム)当日の姿まで、赤裸々なコメントとともに振り返ることができる内容となっている。ライブにかける6人の真摯な思いを直に感じられる映像はまさに必見だ。
TEXT BY 森朋之
リリース情報
2023.11.1 ON SALE
LIVE DVD / Blu-ray『慣声の法則 in DOME』
SixTONES OFFICIAL SITE
https://www.sixtones.jp/