北海道札幌市出身の22歳。話題のクリエイティビティ溢れる雑食サウンドが魅力のアーティスト・ざきのすけ。がパーソナリティを務める特別番組『ざきのすけ。の“彼は誰どき”の彼は誰?』が、6月11日にニッポン放送にて放送された。
THE FIRST TIMESでは、番組で放送されたトークをダイジェストで紹介する。
■上京して1年半、東京のスピード感に圧倒される日々が音楽に良い影響を与えている
タイトルコールから、「僕は北海道出身の22歳のシンガーです、ラップもやっております。R&B、ヒップホップなど、色んなジャンルを織り交ぜたスタイルで楽曲を作っています」と、自己紹介で始まったこの番組。
「ざきのすけ。は、ひらがなで5文字、最後に丸がつくんですけど。名前の由来は本名についてる“ざき”と、あと近代文学がものすごく好きで、歌詞にその世界観を落とし込んだりしているんですが。芥川龍之介さんの“のすけ”を付けて、ざきのすけ。。丸の意味は話すと長くなっちゃうんですが。句読点というものが、中国から伝わってきたものらしく。今は日本語にそれがないと読めないぐらい、浸透してるじゃないですか? 僕自身の音楽スタイルが、日本にそれぐらい浸透してほしいなという思いで、(名前の末尾に)丸をつけさせていただいてます」と、自身の名前の由来について説明。
続いて、オーディションプログラム『THE FIRST TAKE STAGE』でファイナリストに選ばれたことをキッカケに上京して、本格的に音楽活動をしたことを説明した、ざきのすけ。。
「東京には1年半前ぐらいに出てきまして。東京のスピード感に圧倒されて、常に置いてけぼりを食らってるような気持ちなんですが。その焦りが現在の音楽に良い影響を与えてるなと思っています」と、上京後の心境を明かすと、「すごく夜型の僕にとって今の時間帯(深夜)は逆に好都合。東京の夜もすごく綺麗でお気に入りです」と東京生活について話した。
5月31日に1stシングル「彼は誰どき」でメジャーデビューしたことをあらためて伝え、「『彼は誰どき』は、夜明け前の暗い時間帯を指す言葉なんですけども。この楽曲は、ドラマ『合理的にありえない ~探偵・上水流涼子の解明~』の主題歌にもなっているので、聴いたことがある人もいるかも知れませんね」とデビュー曲について話したざきのすけ。
「今夜はこの番組で、僕の音楽のルーツを紐解いたり、番組の後半では生ライブもやらせていただきます」と内容紹介し、番組を本格スタートさせた。
■ざきのすけ。のルーツとなった5曲をプレイリストで紹介
先月リリースしたばかりの1stシングル「彼は誰どき」で、自身のルーツである椎名林檎「丸ノ内サディスティック」のカバーを収録していることを話して始まったコーナーは、自身の音楽ルーツを紹介する『ざきのすけ。のルーツプレイリスト』。
ここではざきのすけ。自らが、自身のルーツとも言える5つの楽曲を紹介した。
■1曲目:amazarashi「ワンルーム叙事詩」
1曲目に紹介したのは、「小学生時代に弾き語りをするきっかけになりました」と語る、amazarashi「ワンルーム叙事詩」。
「この楽曲は、僕がギターを持って初めて弾いた曲になります。現在の僕の歌詞のスタイルも、amazarashiさんにかなり影響を受けておりまして。この楽曲の歌詞が本当すさまじいので、ぜひみなさんも調べて聴いていただければと思います」と話すと、「この楽曲の歌詞の2番の始まり、自分自身のイヤなことだったり、世界に火を着けて、“負けるわけにいかない”という歌詞なんですけど。<黙って炎を眺めていた 次第に騒がしくなる路上で 世界は無声映画の スローモーションみたいに滑稽に見えた サイレンでふと我に返った>という歌詞があって、ここの描写のすさまじさ。比喩表現で自分の気分だったり、悪いものを燃やすって表現をしているのにめっちゃドキッとした、かなり印象に残っている歌詞です」と、特に印象的な歌詞とその理由を語る。
■2曲目:リンキンパーク「Given Up」
2曲目に紹介したのは、「中学時代にコピーバンドをやってたんですけど。そのバンドで初めてコピーした楽曲です」と語る、リンキンパーク「Given Up」。
「いまの僕のスタイルからは想像もつかない、ラウドな1曲ですけども。中学とか小学生時代はめちゃめちゃなヘビメタハードロック少年でして、デスボ(デスボイス)を出すことに快感を覚えていた時代がございます」と明かすと、「この曲も後半のデスボを出したいがために練習しすぎて、4日間声が出なくなるってことも経験したぐらい、大好きな1曲でございます」と説明したざきのすけ。。「いま出るかな? ♪ヴォ~~~ァ!」とデスボイスに挑戦し、「久々すぎて、ノドがちゃんと閉まらなかったけど、これを永遠にやってる時期もありました」と笑った。
■3曲目:鎮座DOPENESS「T.U.B.E.」
3曲目に紹介したのは、「ヒップホップにハマるきっかけになった楽曲です」と語る、鎮座DOPENESS「T.U.B.E.」。
「高校生入りたてぐらいかな? 『フリースタイルダンジョン』という番組のMCバトルで鎮座DOPENESSさんを知り、この楽曲にたどり着いたのですが。ラップと言って良いのか分からないグルーヴとメロディに近いノリ方。ゴスペルとかソウルっぽい音程感だと思うんですけど、そこにかなり惹かれまして。ヒップホップやR&Bと、ブラックミュージックにハマっていきました」と、この曲に受けた影響を話し、「ラウドな音楽をやっていたコピーバンドを解散して、『ソロで何かやれないかな?』となった時、一番ハマったのがヒップホップで。ラップはもともと興味あったんですけど、ここまでメロウなおしゃれラップに行き着くとは、自分でもいまだに不思議です」と、自身の音楽遍歴を振り返った。
■4曲目:Yellow「BKD Club」
4曲目に紹介したのは、「急に台湾のバンドなんですけど、この楽曲が非常にカッコ良くて、いまだにずっと聴いてる曲です」と語る、Yellow「BKD Club」。
「ジャズだったりロックだったり、いろんなジャンルを織り交ぜた音を作るYellowというバンドなんですけど。ヒップホップってサンプリングの文化で、ジャズをサンプリングしたりしていて。そこからジャズも聴いてはいたんですけど、あまり何をやっているのか理解出来てなくて。この楽曲をきっかけにジャズをしっかり聴いて、音楽理論を勉強して。『僕もこんな曲を作りたいな』と思って。高校時代、サイケロックみたいなバンドを演っていた時、めちゃめちゃに参考してたバンドです」と語り、「ちょっとダークで、かつポップでみたいな、現在の僕のサウンドにかなり影響を与えたバンドになります」と、自身に与えた大きな影響を話した。
■5曲目:チャンス・ザ・ラッパー「No Problem」
5曲目に紹介したのは、「めっちゃカッコいい! この楽曲がたぶん一番、現在のスタイルを築き上げるキッカケになった曲です」と語る、チャンス・ザ・ラッパー「No Problem」。
「ほぼゴスペルだと思うんですけど、ラップのグルーヴにハマりまして。自分もそれをすごいやりたくなったという楽曲で。特に自分が最初に出した『The gifted…?』という曲は、端々にここからの影響を受けた楽曲になっております」と明かし、「僕の中では、ラップしながら歌うことが、ずっとタブーだったんですけど。それを全部ぶち壊して、すごくカッコいい音楽をやってるというので、かなり自分のルーツになった楽曲です。僕の中でラップと歌は両極端なイメージだったんですけど、この曲に出会えたことでその両者のグラデーションが見えたというか、柔らかく発想できるきっかけになりました」と、自身に与えた影響を話した。
■サプライズゲスト・山崎育三郎が、ざきのすけ。にアドバイスを伝授
番組中盤、「ここで、たまたま同じ時間にニッポン放送で収録をしていた、山崎育三郎さんがスタジオに来てくれました!」という紹介から、サプライズ的に山崎育三郎がゲスト出演。
「一人喋りで、めちゃめちゃ緊張してます!」と明かすざきのすけ。に、山崎は「もはやね、自分も台本があってないようなもので。この番組が自分の一番リラックス出来る場所になるといいよね。テレビみたいにかしこまって、気合い入れていくというよりは、友達と雑談してるような感覚。ラジオを聴いてる方と一対一で会話してるようなイメージになると、自分も楽になってくるから」とアドバイスした。
毎週土曜日、21:30から放送中の『山崎育三郎 のI AM 1936』では、毎回弾き語りを披露している山崎は、「自分でラジオを始める時、自身にプレッシャーをかけたいと思って、『毎回、弾き語りをする』と言ったんだけど。始めてから何百曲かやってきて、『失敗してもなんでも、その生感がラジオだからいいな』というところもあって。そうやって、自分にプレッシャーを与えるのも面白いよね」というアドバイスに、「すごい……」と感心する、ざきのすけ。。「頑張ってね!」と爽やかに告げ、山崎はスタジオを去っていった。
■しっとりと聴かせたスタジオ生ライブ。ドラマ現場挨拶でのエピソードも
番組後半は、キーボードの大樋祐大(SANABAGUN.)を迎え、スタジオ生ライブを披露したざきのすけ。。「洋楽ばかり聞いていた僕が、邦楽も聴いて日本語で歌うようになったキッカケの楽曲でございます」と曲紹介して始まった1曲目は、椎名林檎「丸ノ内サディスティック」のカバー。ジャジーなピアノアレンジに自身のギターも重ねながら、切なく温かみのある歌声でしっとりと聴かせる。
続いて、「この番組のタイトルにもあるように、『自分自身は誰なのか?』というところも含めて、ドラマの台本や原作を読ませていただいて、自分自身の悩みや葛藤をドラマに照らし合わせて書いた楽曲になります」と、スタジオ生ライブ2曲目でドラマ『合理的にあり得ない』主題歌でもある「彼は誰どき」を曲紹介。
「ご覧になられた方もいらっしゃるかも知れませんが、実はドラマの現場にご挨拶に行かせていただきまして。『合理的にあり得ない』というタイトルにちなんで、“激辛のチョコレート”という、あり得ない差し入れをさせていただきました。ドラマの現場で『彼は誰どき』のサビをアカペラで歌わせていただく経験をして、すごく足が震えたし、緊張しました」と、ドラマの現場挨拶をした際のエピソードを話したざきのすけ。。
「いまも生歌ということで、かなり緊張しておりますが。みなさんこの歌の熱が届くように歌わせていただきます」と「彼は誰どき」を披露し、たっぷり気持ちを込めた熱くエモーショナルな歌声をリスナーに届けた。
スタジオ生ライブを終え、「一人喋りで最後まで緊張していたんですけど、『彼は誰どき』で知っていただいた方には、まさに番組タイトル通り『彼は誰?』って状態から始まって、ちょっとは僕のことを知っていただけたんじゃないかなと思います」と、少し安心した様子で番組の感想を語ったざきのすけ。。11月25日に大阪 HOLY MOUNTAIN、12月2日には、東京 渋谷TOKIO TOKYOにて、自身初となる1stワンマンライブツアー『NIGHT CRAWLER』を開催することを発表して、番組を締めくくった。
この日、『ざきのすけ。のルーツプレイリスト』で紹介した5曲に加え、自身のルーツになった楽曲を入れたプレイリストはSNSで公開されている。また、ざきのすけ。のライブ情報など詳しい情報は、公式サイトやSNSをチェックして欲しい。
TEXT BY フジジュン
『ざきのすけ。の“彼は誰どき”の彼は誰?』
6月11日(日)25:30-26:00放送
(radikoで放送後から1週間視聴可能)
番組ホームページ(ニッポン放送 NEWS ONLINE)
https://news.1242.com/article/442348
radikoの番組ページ(ざきのすけ。の“彼は誰どき”の彼は誰?)
https://radiko.jp/share/?sid=LFR&t=20230612013000
ざきのすけ。 OFFICIAL SITE
https://zakinosuke.com