『週刊少年サンデー』で連載中の青山剛昌原作の推理マンガ『名探偵コナン』。1996年から始まったTVアニメも人気を博し、映画も数々の記録を樹立。最近では『週刊少年ジャンプ』連載の『ONE PIECE』とのコラボも話題に!
そんな『名探偵コナン』シリーズを支える音楽も特筆したいところ。謎の解明同様に人気のポイントでもある“じれキュン”が詰まった主人公たちの恋愛模様を描写したラブソングや、コナンワールドだからこそ展開できるスリリングな展開をいっそう盛り上げるアッパーチューンなど、主題歌は120曲を超える。ここではアニメ『名探偵コナン』に欠かせない主題歌の数々を紹介していく。
■アニメ『名探偵コナン』主題歌10選
「謎」小松未歩 / La PomPon
「ギリギリchop」B’z
「運命のルーレット廻して」ZARD / La PomPon
「ANSWER」Only this time
「ベロニカ」倉木麻衣
「オーバーライト」BREAKERZ
「Reboot」宮川愛李
「夏の幻」GARNET CROW
「Secret of my heart」倉木麻衣
「YURA YURA」WANDS
「謎」小松未歩(こまつみほ)/ La PomPon(ラ・ポンポン)
「謎」は、1997年5月にリリースされた小松未歩のデビューシングルで、『名探偵コナン』オープニングテーマとして、1997年4月から1998年3月までオンエア。その後、アイドルグループ・La PomPonがカバーし、2015年9月から12月まで再びオープニング曲として起用され話題となった。
イントロから心を掴まれ、どこか切なげなメロディと凛とした小松の歌声が印象的に響く。“ahh 謎がとけてゆく”のフレーズもコナン作品とリンクしており、コナン主題歌のイメージを決定づけたと言っても過言ではない。
「ギリギリchop」B’z(ビーズ)
1999年6月にリリースされた「ギリギリchop」は、1999年5月~11月のオープニングテーマ。
疾走感溢れるハードなロックナンバー。インパクトのある歌詞も特徴的だ。オープニングでは、映像にB’zが歌う実写パートも組み込まれた。起用のきっかけは、原作者である青山剛昌がファンだったからと言われている。
「運命のルーレット廻して」ZARD(ザード)/ La PomPon(ラ・ポンポン)
1998年4月~11月のオープニング曲は、同年9月リリースの「運命のルーレット廻して」。
キャッチーでありながら、どこかミステリアスな雰囲気も漂うナンバー。“アレコレ深く考えるのは Mystery”の歌詞も、コナンの見どころである推理とリンクしている。多くの楽曲がコナンの主題歌として採用されているZARDだが、その中でも特に評価の高い一曲となっている。この楽曲も後にLa PomPonがカバーし、エンディングテーマとして起用されている。
「ANSWER」Only this time(オンリー ディス タイム)
2018年にエンディングテーマ「神風エクスプレス」を歌った焚吐×みやかわくん(宮川大聖)が、新ユニット・Only this times として2019年6月からのオープニングテーマ「ANSWER」を担当。
サビで炸裂する、思いをさらけ出すように歌うふたりのハイトーンボイスが耳に残る。江戸川コナンからもとの高校生探偵・工藤新一に戻るため、追いかけている“黒の組織”の真相に近づきつつあるストーリー展開を後押しする、クールでカッコ良いナンバーだ。
「ベロニカ」倉木麻衣(くらきまい)
2021年10月発売のアルバム『unconditional L♡VE』にも収録されている「ベロニカ」は、同年8月からエンディングテーマに起用。コナンとのコラボレーションはこれで25作目となる。
オリエンタルな雰囲気の曲調に、大人っぽさを増した倉木麻衣の歌声がマッチ。エンディングでは、楽曲とともに工藤新一・毛利蘭、京極 真・鈴木園子など、恋愛を意識したような映像もあり、ファンの間で様々な考察も飛び交った。
「オーバーライト」BREAKERZ(ブレイカーズ)
2012年6月リリースの「オーバーライト」は、2012年5月~7月のエンディングテーマ。
ロックバンドのBREAKERZが歌う、壮大なミディアムナンバー。メロディラインが美しく、バンドとしての切なる思いがこもったメッセージソングでもある。コナンのエンディングということで、どんな時でも蘭を見守る工藤新一(江戸川コナン)の心情とも捉えることができる。
「Reboot」宮川愛李(みやかわあいり)
2021年1月から8月のエンディングテーマは、2021年3月リリースの「Reboot」。
激しいギターロック調のナンバー。コロナ禍でなかなか活動ができなかったもどかしさもあったことから、“再始動=Reboot”と名づけた同曲は、宮川愛李の新境地ともいえる。エモいという言葉がハマるナンバーで、エンディングを彩る。
「夏の幻」GARNET CROW(ガーネットクロウ)
名曲の多いGARNET CROWからは、2000年8月から12月のエンディングテーマ「夏の幻」を紹介したい。
美しいイントロが印象的なナンバー。ラブソングでもありながら、人間の儚さや切なさとともに力強さも表現。様々なメッセージを含む『名探偵コナン』にふさわしいナンバーだ。キャッチーなサビは、思わず口ずさんでしまいそうになる。
「Secret of my heart」倉木麻衣(くらきまい)
2000年2月から8月のエンディングテーマであり、「コナン楽曲といえば!」で同曲を挙げる人も多いだろう「Secret of my heart」。
“誰にも言えない秘密”をテーマとした歌詞の世界観が、コナンのストーリーや打ち明けることのできる、毛利 蘭の恋心と合致(当時のエンディング映像も蘭を主軸にした描写だった)。元々、コナンのファンであった倉木麻衣の作品愛も感じられる。倉木麻衣とコナンの組み合わせは切っても切れない強い絆となっているが、その始まりが「Secret of my heart」であった。
「YURA YURA」WANDS(ワンズ)
2021年10月からのオープニングテーマ「YURA YURA」は、「真っ赤なLip」以来2作目のWANDS楽曲。
“何曲かの候補の中で、いちばんコナンっぽいイメージだった”という同曲は、バラードやロック、ダンスビートなど、様々な要素を詰め込んだナンバー。伸びやかな歌声が心地よく、シリアスからコミカルまで様々な要素を含むコナン作品にぴったりだ。
■映画『名探偵コナン』主題歌10選
「クロノスタシス」BUMP OF CHICKEN
「永遠の不在証明」東京事変
「零 -ZERO-」 福山雅治
「渡月橋~君思ふ~」倉木麻衣
「ハルウタ」いきものがかり
「Over Drive」GARNET CROW
「Dream×Dream」愛内里奈
「always」倉木麻衣
「ONE」B’z
「Happy Birthday」杏子
劇場版第25弾『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』
「クロノスタシス」BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン)
2022年4月公開の『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』の主題歌。
独特なリズムが耳に残るナンバー。ハロウィンシーズンの渋谷を舞台に、警察学校組が過去に遭遇した事件と、現代で起こる事件が交差するストーリー。悲しみを背負う登場人物たちを、優しさで包みこんでくれる。そんな切なくも優しい雰囲気溢れる楽曲が、ストーリーの魅力を倍増させている
劇場版第24弾『名探偵コナン 緋色の弾丸』
「永遠の不在証明」東京事変(とうきょうじへん)
2021年4月公開『名探偵コナン 緋色の弾丸』の主題歌は、「永遠の不在証明」。
椎名林檎率いる東京事変のオリジナリティーはそのままに、コナンらしさも感じさせる名曲だ。登場人物たちの緊迫した空気感を、昂ぶらせるような歌声がたまらない。また、歌詞の至るところに登場人物や組織を連想させるキーワードが散りばめられており、コナンファンたちの考察も盛り上がりを見せた。
劇場版第22弾『名探偵コナン ゼロの執行人』
「零 -ZERO-」 福山雅治(ふくやままさはる)
2018年4月公開の『名探偵コナン ゼロの執行人』の主題歌。
コナンの名台詞としておなじみの“真実はいつもひとつ”。そんなフレーズからはじまる「零 -ZERO-」。公安警察・通称ゼロに所属する安室透がフィーチャーされた作品の中で歌われる“僕には善も悪も間違いもある”、“完全なる正しさなどゼロなんだよ”。人間が持てる賢さと誠実さを表現した楽曲は、『ゼロの執行人』のイメージとリンクし、映画を盛り上げる。
劇場版第21弾『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』
「渡月橋~君思ふ~」倉木麻衣(くらきまい)
2017年4月公開の『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』の主題歌であり、12年ぶり4度目となる『第68回紅白歌合戦』で倉木麻衣が『名探偵コナン』の映像を使った演出と十二単の衣装で歌唱したことでも注目を集めた同曲。
和楽器などを取り入れたサウンドが特徴的なナンバー。京都を舞台とした同作品の雰囲気にも通ずる。映画の情景が楽曲からも感じられ、世界観を色濃く反映。“から紅に染まる渡月橋”の歌詞から始まるサビも心に刺さる。
劇場版第16弾『名探偵コナン 11人目のストライカー』
「ハルウタ」いきものがかり
2012年4月公開の『名探偵コナン 11人目のストライカー』主題歌。
日本のアニメ作品とのタイアップは、いきものがかりとしては初。“16作目の劇場版コナンに、ボーカル吉岡聖恵のまっすぐ伸びる歌声を重ねてみたい”そんな思いから主題歌への起用が実現したそうだ。
はかなさもありながら力強い楽曲に仕上がっている。シングルを「コナン」にちなんで570円という価格に設定したことでも当時話題を集めた。
劇場版第14弾『名探偵コナン 天空の難破船(ロスト・シップ)』
「Over Drive」GARNET CROW(ガーネットクロウ)
2010年4月公開の『名探偵コナン 天空の難破船』主題歌の「Over Drive」は、澄み切った青空のような爽やかなナンバー。
“本当の君に出会う日を待ってる”の歌詞が、本作の世界観とあいまって切なさを増している。序盤のスローなテンポが、徐々に加速していく構成もたまらない。
劇場版第8弾『名探偵コナン 銀翼の奇術師(マジシャン)』
「Dream×Dream」愛内里奈(あいうちりな)
2004年4月公開の『名探偵コナン 銀翼の奇術師(マジシャン)』主題歌。
穏やかなメロディと、ぐっと盛り上がるサビのバランス感が絶妙なナンバー。この高揚感が作品ともマッチしている。映画ラストの台詞からの「Dream×Dream」への流れは、感動がより深まることだろう。
劇場版第5弾『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』
「always」倉木麻衣(くらきまい)
2001年4月公開『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』の主題歌であり、TVアニメ版でも2001年5月から8月までエンディングテーマとして使用された「always」。
全編に渡って、主人公・江戸川コナン(工藤新一)率いる少年探偵団が事件に絡み活躍するストーリーとなっている物語において、“苦しいことや辛いことがあっても、その先に希望がある”そんな思いを表現したナンバーがストーリーの魅力を倍増している。
劇場版第3弾『名探偵コナン 世紀末の魔術師』
「ONE」B’z(ビーズ)
1999年4月公開の『名探偵コナン 世紀末の魔術師』主題歌の「ONE」は、人生観や恋愛観を歌ったバラード。
美しいメロディライン、胸が締めつけられるような切ない歌詞も大きな特徴。映画の締めくくりにふさわしい壮大さをもっている。
劇場版第1弾『名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』
「Happy Birthday」杏子(きょうこ)
1997年リリースの「Happy Birthday」は、記念すべき劇場版コナン第1弾作品の主題歌だ。
軽やかなイントロではじまるこの楽曲だが、どこか甘酸っぱい切なさも感じる。“最高のエンディング”とも称される、ラストの名シーンで鳴り出すイントロもたまらない。映画の思い出とともに心に刻まれるはず。
■楽曲プレイリスト
歴代の『名探偵コナン』人気曲。懐かしいものから最新のものまで、一度は耳にしたことのある楽曲も多かったのではないだろうか?
今回紹介した楽曲は、アニメ主題歌・映画主題歌に分けてプレイリストを作成。「Apple Music」「Spotify」「LINE MUSIC」で公開中なので、ぜひこれを聴いて『名探偵コナン』の魅力を再確認してみては?
TEXT BY peekaboo
▼アニメ『名探偵コナン』主題歌10選
▼映画『名探偵コナン』主題歌10選