TEXT BY フジジュン
コロナ禍をきっかけに、ステイホームやリモートワークの導入等で外出する機会が減るなか、再び注目を集めているのがランニングだ。
Tシャツと短パンに着替えて、ランニングシューズを履けば、あとは走るだけ…という手軽にできるスポーツであり、季節を感じながら街や公園を走る気持ち良さもあって、ランニングにハマる人が増えている。
ただ、「運動はしたいけど…しんどい」「1~2日は楽しめてたけど、続けるとなると…面倒くさい」というのも正直な気持ち。そんな時、きっと背中を押してくれるのが音楽だ。スマホから流れる音楽で気持ちを上げれば、きっと楽しく走り切れるはず!
これからランニングを始めたい・続けたいと思っている初心者も、そろそろプレイリストを変えたいと考えているランニング上級者も、まずはこの10曲を聴いてほしい。
■今すぐ走りたくなる!ランニングのおすすめ曲10選
01.「怪物」YOASOBI
02.「きらり」藤井 風
03.「ピースサイン」米津玄師
04.「ワタリドリ」[Alexandros]
05.「負けないで」ZARD
06.「Runner」爆風スランプ
07.「NIPPON」椎名林檎
08.「キセキ」GReeeeN
09.「Stand Out Fit In」ONE OK ROCK
10.「前前前世」RADWIMPS
「怪物」YOASOBI
TVアニメ『BEASTARS』第二期オープニングテーマの「怪物」は、ストリーミングサービスを中心に愛され続け、YouTubeの再生回数は2億3,000回に近づく“怪物”的ロングヒット曲。
ダークなエレクトロサウンドはランニングの爽快さには不向きかと思いきや、実際に聴いて走ってみると、少しペースアップするのにちょうど良いBPMの4つ打ちビートが、自然と足を前に進ませてくれる。“走る走る走るんだよ”とボーカル・ikuraのエール(歌声)に奮起して、“僕の中の僕を超えろ”。
「きらり」藤井 風
Honda『VEZEL』のCMソングとして描き下ろされた「きらり」は、2021年末の『第72回NHK紅白歌合戦』で披露されると、楽曲への注目度がさらに高まり、2022年6月にはストリーミング累計再生回数3億回突破。
車のCMソングということもあって、街中を軽やかに駆け抜ける爽やかな印象がランニングにもマッチする。“荒れ狂う季節の中をさらりと走り抜ける俺”と歌詞に自分を重ねて、キャッチーなサビメロを口ずさみながら歌えばテンション上がって、どこまでもどこまでも走れちゃう!
「ピースサイン」米津玄師
TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』オープニングテーマ(第2期 第1クール)。発売当時はCDセールス、配信セールス、動画再生回数といずれも自身最高のセールスを記録し、米津玄師の代表曲のひとつとなった同曲。
明るく爽快なイントロで始まるアップテンポな曲調でガッと体温が上げり、力強いサビメロにグッと足を踏み込みたくなる。
遠くへ行け、遠くへ行けと歌う米津に励まされながら、いつもより少し走る距離をちょっぴり延ばしてみたり。走り切った後にピースサインを掲げれば、君もヒーローだ!
「ワタリドリ」[Alexandros]
2015年3月の発売以降、最近では運動会や体育祭の定番曲としても多く使用されている「ワタリドリ」。[Alexandros]のカッコ良さを、幅広い層に知らしめた一曲でもある。
抑えぎみのAメロ、Bメロで十分に助走を付けた後、サビに入った時の開放感から生まれる跳躍力はハンパなく、ワッと力が湧き、追い風に運ばれるように、気持ちよく加速できること間違いなし!
“羽が生えたように体が軽くなる”という例えがあるが、まさにワタリドリのように、軽快に羽ばたいて走っていけるのでは?
「負けないで」ZARD
夏の風物詩である『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』でもおなじみの応援ソング。炎天下、24時間かけて疾走するチャリティーランナーを鼓舞する「負けないで」は、発売時から10週連続でオリコン週間チャートでトップ10入りし、自身初のミリオンセールスを記録したシングルであり、ZARDを代表する一曲だ。
「負けないで」の歌詞は、恋より夢を追う相手へのエールとも、人生讃歌的なエールとも、(シングルが発売された時期的に)受験生への応援歌ともとれ、リスナーそれぞれの“もうひと踏ん張りしたい気持ち”にフィットする。
もちろん、ランニング時の苦しさに“負けないで!”の声を聴けば、気分はさながらチャリティーランナー! 近づくゴールに向けて、もうひと踏ん張りできるはず。
「Runner」爆風スランプ
1988年10月リリースの「Runner」は、時代を越え、応援歌の定番として聴き継がれている一曲で、同曲のヒットをきっかけに爆風スランプの名前が世に知られるようにもなった、彼らの代表曲だ。
「Runner」というタイトルや、歌詞に散りばめられた“ロッカールーム”“グラウンド”という言葉から青春ど真ん中な内容に感じるが、「この曲をきっかけにブレイクしたい」というバンドの方針についていけず、脱退したメンバーへのはなむけに書いた曲だったそう。
力強いボーカルに後押しされ、流れる汗もそのままに走り続ける力をくれる、キャッチーでエネルギッシュなフレーズはランニングにもぴったり。
「NIPPON」椎名林檎
2014年6月リリース。2014年度FIFAワールドカップブラジル大会時、NHKサッカー放送のテーマ曲に起用され、2016年まで同放送に使用されたこの曲。
いざ出陣と宣言する勇ましいビートで始まり、勝負の時を迎える戦士たちの意思の強さと誇りを表した、どっしりとした演奏と椎名の力強い歌声が、熱く静かな炎をメラメラと燃やしてくれる。
高揚感ある曲調に気持ちを高ぶらせ、追い風を感じながら、何よりも早く確かに今を蹴るのは、実に痛快ですが。例えば、マラソン大会のスタート直前とかここぞの時に聴いて、士気を上げるのにも良いだろう。
「キセキ」GReeeeN
2008年5月リリース。ドラマ『ROOKIES』(ルーキーズ)主題歌に起用されると、わずか1ヵ月で100万ダウンロードを突破。翌年5月には230万ダウンロードを突破し、“日本で最も売れたダウンロードシングル”としてギネス認定。
2017年には、楽曲が誕生するまでの物語が松坂桃李と菅田将暉のダブル主演で映画化(映画『キセキ ーあの日のソビトー』)された、GReeeeNの代表曲。
苦しさやもしんどさと戦いながら、ひとりで走り続けなきゃいけないランニング中。優しく力強い歌声がひとりじゃないと思わせてくれ、最後の1秒まで走り抜ける力を与えてくれる。
「4人の歌声に励まされながら走ってたら、いつもより5km多く走れちゃった」といった、小さなキセキが起きるかも!?
「Stand Out Fit In」ONE OK ROCK
2019年2月リリースのアルバム『Eye of the Storm』収録。
ホンダ『Go, Vantage Point.』篇テーマソングとして起用。“世界のワンオク”と言える存在となった彼らが、大きな夢を追い、世界を見てきたからこそ伝えたい、“Stand Out Fit In=はみだしてなじめ”のメッセージを高らかに歌う同曲。
ゆったりと壮大な演奏に乗せた「Stand Out Fit In」のメッセージが頭の中に繰り返し響き、「自分らしくあろう!」と気持ちを奮起してくれる。
公式YouTubeで公開されている、『ONE OK ROCK with Orchestra Japan Tour 2018』にて披露した、53人のオーケストラを従えた「Stand Out Fit In [Orchestra Ver.]」の圧巻のステージも必見!
「前前前世」RADWIMPS
自身が劇伴を務めた、アニメ映画『君の名は。』の挿入曲として制作され、2016年7月に配信リリース。
同年11月、この曲も収録されたアルバム『人間開花』をリリースし、同年末の『紅白歌合戦』にも出演。リリースなどアクションがあるたびにチャート上位に食い込み、記録的なロングヒットに。
キラキラしたイントロ、心地よいテンポ感、「前前前世」のリズミカルなメロディは軽快にランニングするのに最適で、朝の光を浴びながらランニングしたら、その日一日、爽快に過ごせそうだ。ランニング中にばったりと“前前前世”から探していた“君”にも出会えるかも…。
■ランニングプレイリストは各配信サイトでも人気
定期的に更新される、その時々のトレンドをおさえたプレイリストもおすすめ。ここでは代表的なプレイリストを掲載しているが、ジャンルや走るシチュエーション、どんなテンションで走りたいかによってプレイリストも様々。
自分にフィットするプレイリストをいくつか探しておくのもランニングを楽しむひとつの手かもしれない。
【Apple Music】
ランニングを盛り上げてくれるプレイリスト
【Spotify】
Fun Run
【LINE MUSIC】
邦ロックでランニング
■お気に入りの曲と一緒に今すぐ走りにいこう!
走る理由は人それぞれ。“こうしなきゃいけない!”なんてルールがないからこそ、自分がいちばん楽しめる方法で、少しずつ続けてみてはどうだろうか。
まずは、今回紹介した10曲を聴きながら第一歩を駆け出そう。
■楽曲リンク
【THE FIRST TIMES PLAYLIST】
今すぐ走りたくなる!ランニングおすすめ曲
https://www.thefirsttimes.jp/column/0000166613/