“MY FAVE=私の推し”アーティストを語ってもらう、新企画『MY FAVE』。
第1弾は柴 那典、永堀アツオ、ふくりゅう、森 朋之、矢島由佳子、レジーの6名が各2組ずつ、2022年に推したいアーティストを推薦。
鋭児
“今”という時代を映し出す、オルタナティブなミクスチャーバンドサウンドとエレクトロ行き交う快楽ポイント貫く巧妙さ。血湧き肉躍る、ドープすぎる煌めきのセンス、激ロッキン&ソウルフルな歌声とラップで繰り広げていく、攻撃的かつスキルフルな熱量の高いライブパフォーマンスの極み。2022年は鋭児(エイジ)の時代となることは間違いないだろう。
推薦者:ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)
Anonymouz
YouTubeにて公開している動画の総再生回数は1,100万回を突破。見た目という音楽とは関係ない“雑音”を消すために、MVやライブでもビジュアルを出さずに活動する、Anonymouz(アノニムーズ)。
野田洋次郎や藤井 風などから絶賛される英語カバーもいいが、神秘的で壮大ながらも、繊細で可憐な声で歌われる、日本語と英語を独自ブレンドした、オリジナルの歌詞が心地よい。
推薦者:永堀アツオ(音楽ライター)
Aile The Shota
年明け早々に発表された、デビュー曲「AURORA TOKIO」の“パーフェクト冬ソング”とでも言うべきポップなきらめきは、所属事務所社長のSKY-HIにも負けていないのでは? ボーイズグループのオーディションを経てソロでの契約を勝ち取った変わり種は、日本の男性アーティストの水準を引き上げる役目を果たすかもしれない。
推薦者:レジー(音楽ブロガー/ライター)
NIKO NIKO TAN TAN
millennium parade、Tempalay、ドミコなどが好きなリスナーに見つかり始めている、演奏2名/映像担当2名によるクリエイティブミクスチャーユニット。映像担当のSamson Leeが主に歌詞を書くなど、曲と映像を同軸で創作することで新しい形のアートが生まれています。映像演出、ハードロックやプログレがルーツにあるAnabebeのドラム、多才なOchanの歌と演奏が絡み合うライブは中毒性高し。
推薦者:矢島由佳子(音楽編集者/ライター)
羊文学
塩塚モエカ(Vo、Gu)、河西ゆりか(Ba)、フクダヒロア(Dr)による3ピースバンド。美しき轟音と称すべきギターサウンドを中心にしたアンサンブルは、90年代オルタナの影響を感じさせながら、現代的なロックミュージックとして成立している。塩塚が紡ぎ出す、儚さと力強さを兼ね備えた歌詞の世界も羊文学の武器だ。昨年のフジロックにおける鮮烈なステージも話題に。
推薦者:森 朋之(音楽ライター)
CVLTE
札幌発のオルタナティブバンド。メタルコアもラップもハイパーポップも何でもアリな全方位的サウンドも、海外勢含めたコラボ相手の幅広さも、かなり刺激的。曲ごとに方向性はバラバラだが、ダークで妖艶なメロディとaviel kaeiの歌声の求心力が強靭な骨格になっている。ロックの新しい興奮と快楽のツボを発明している。
推薦者:柴 那典(音楽ジャーナリスト)
BROTHER SUN SISTER MOON
大阪を拠点に活動する3ピースバンド。海外からの評価も高く、60’s〜70’sを彷彿とさせる、サイケデリックかつプログレッシブなセンスに、ニューロックなSFライク=かつて見た“未来像”を表現するような芳醇なるクリエイティビティに驚かされる。まずは「A Whale Song」で耳に“美味しい”音の喜びにたゆたうように溺れてほしい。
推薦者:ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)
ZILLION
清水翔太が審査委員長をつとめたオーディション『ONE in a Billion』の最終審査に合格した9名による男女混成グループ。オーディション番組は数多くあれども、これほど仲間思いの面々は見たことがない。ソロ審査時からライバル以上に“仲間”という関係性を築いてきた彼らが、Z世代を象徴するアイコンとなっていくのかを見守りたい。
推薦者:永堀アツオ(音楽ライター)
Lil Soft Tennis
大阪発のソロアーティスト。ラッパーがあらたな世代のロックスターとなった海外の潮流と同時代性を持ちつつ、スーパーカーやナンバーガールなど90年代〜00年代の日本のオルタナをルーツにした、鋭角的で内省的な独特のセンスが魅力。関西発のコレクティブ“HEAVEN”の仲間たちと共に次のシーンを築きつつある。
推薦者:柴 那典(音楽ジャーナリスト)
ぺろぺろきゃんでー
1stシングル「色恋沙汰」がじわじわと再生数を上げている、兄妹ヒップホップユニット。制作中の楽曲をいくつか聴かせてもらったのですが、その甘いユニット名や1stシングルのかわいさからは想像もつかないようなトラックと、時代を前に進める価値観・人生観でリスナーをエンパワーするラップが待ち構えています。アンダーグラウンドからオーバーグラウンドまでかっさらっていきそうな勢いとスキルのあるふたり。
推薦者:矢島由佳子(音楽編集者/ライター)
にしな
昨年、1stアルバム『odds and ends』をリリース。凛とした強さ、繊細な表現力、狂気にも似た詩情を兼ね備えたシンガーソングライターだ。Z世代の価値観、ジェンダー像をリリカルに描いた歌詞、R&B、ロック、フォークなどを自由に行き来する音楽性、そして、生々しい感情を解き放つ歌声が魅力。4月には東京/大阪でのホール公演も決定、ライブの活性化にも期待したい。
推薦者:森 朋之(音楽ライター)
インディーズ時代に川谷絵音に見出されるなど以前からその才能を高く評価されていた彼女ですが、昨年のデビューアルバム『odds and ends』における音楽性の広がりは今後のさらなる飛躍を感じさせるものでした。2022年、少女の瑞々しさと大人の女性の色気が同居するマジカルボイスの魅力に気づく人が増えるはず!
推薦者:レジー(音楽ブロガー/ライター)