■来春には東京など3箇所6公演のBillboardツアー開催決定!
女優、映画監督、モデル、カメラマン、シンガーなど、多才なクリエーターの顔を持つ池田エライザ。
今年はELAIZAと名義し音楽活動を始め、11月には初のオリジナルアルバム『失楽園』をリリース。その世界観を全身で享受できる初ライブが、12月25日に東京・EX THEATER ROPPONGIで開催された。次々と出てくる創作意欲。来年はBillboardでのジャズ編成ライブを発表した。
突き刺すような寒波がおとずれたクリスマスに、記念すべき1stライブは開催された。それは、カオスと極彩色、儚くも美しい世界だった。
エライザが作り上げた1stアルバム『失楽園』で示した世界を視覚でも体感できる喜び。現代社会の疲弊と楽園の喪失、そして再生。EXシアター満席の観客とともに生まれるシナジーによって多幸感に包まれていた
ELAIZAから才能があふれていた。息づかいひとつでステージを掌握するカリスマ。スキルフルなミュージシャンを牽引するみずみずしい生命力で、どの曲も鮮やかに奏でられていた。
音響、照明などの演出チームの世界観のシンクロが素晴らしく、ELAIZAも完全に信頼して身を委ねている様子が、この一回のライブに向け積み上げてきた完成度を物語っている。
それによりELAIZA自身は歌の表現に完全に集中できていて、ボーカリストとして高い次元に到達していた。これまで歌番組でカバー曲を歌うのを幾度も見てきたが、歌唱力だけではない、内から湧き出るエネルギーの神々しい歌声に惹きつけられた。
ハイライトのひとつは自らが作詞した「Antique」、未来の地球環境への嘆きをワルツに乗せ、極彩色の照明とベースとどろく重低音は混迷を極める世界となるなか、柔らかなアコーディオンとささやくようなELAIZAの歌声が、微かな生命の未来への願いを示していた。
「惑星」はライブ本編の最後を飾る曲。十代から常に表現者として歩んできたELAIZAが、さまざまな葛藤を乗り越え音楽という自分自身を表す世界に飛び込み迎えた1stライブ。あふれる感情からか涙がこぼれる姿が印象的
だった。
大地の鼓動と生命力を感じる壮大なバラードは、大型スクリーンに映し出された宇宙にたたずむ地球と、そこに生きる人々のささやかな日々とのダイナミクスが描かれ、たかぶる想いをこらえ歌うELAIZAの姿に、多くの観客も涙流す姿が見られた。
アンコール最後の1曲はELAIZAがアルバムの中でも特に大切にしている曲のひとつ「Paradise Lost」。手持ち型のシンセサイザーを携え幻想的な弾き語りから始まり、会場を柔らかく包み込む歌声とのアンサンブルが、幸福な一夜のはかない終焉を心地よく告げていた。
終盤には新たな世界観・コンセプトによるライブの開催が発表された。来春、東京など3箇所6公演のBillboardツアー。アルバム『失楽園』を新たな解釈によるジャズ編成でのパフォーマンスになるという。
ELAIZAの柔らかい歌声と飾らない人柄が、観客との一体感を創造し、未来への確かな希望を残して幕を下ろした。
寒波到来の東京六本木にあたたかなクリスマスプレゼントとなった。
【セットリスト】
『ELAIZA 1st ShowCase LIVE “Paradise Lost”』
01.AYAYAY
02.Fall
03.etude
04.Antique
05.夢街
06.insomnia
07.愛だの恋だの
08.Jingle Bells rock cover
09.Close to you
10.惑星
EN1.Pretty Woman
EN2.Paradise Lost
リリース情報
2021.11.08 ON SALE
ALBUM『失楽園』
ELAIZA OFFICIAL SITE
https://ikedaelaiza.jp/