■「ありがとうしか出てこないな…。いろいろ話したいことはあるんだけど、こうやって顔と顔を突き合わせると、『ありがとう』以外出てこなくて」(RADWIMPS・野田洋次郎)
メジャーデビュー16周年目の記念日である11月2日のにニューアルバム『FOREVER DAZE』をリリースしたRADWIMPSが、12月4日に、同作を引っ提げたツアー『FOREVER IN THE DAZE TOUR 2021-2022』を神奈川・ぴあアリーナMMからスタート。このたび同公演の最速ライブレポートが到着した。
【ライブレポート】
「本当にあっという間で、本当に来てくれてありがとうございます。ありがとうしか出てこないな…。いろいろ話したいことはあるんだけど、こうやって顔と顔を突き合わせると、『ありがとう』以外出てこなくて。生で会ったあなたたち一人ひとりが俺にとってのリアルであり、この瞬間をずっと待ち望んでいた。ありがとう」
本編、最後のMCで野田洋次郎はありったけの実感を込めるようにして、オーディエンスに感謝の意を述べた。去る11月23日に約3年ぶりのニューアルバム『FOREVER DAZE』をリリースし、そして約2年3ヵ月ぶりに開催するツアー『FOREVER IN THE DAZE TOUR 2021-2022』の初日を迎えられた喜びは、やはりこういった世界の様相を誰もが体感しているからこそ、格別だっただろう。
12月4日、神奈川県・ぴあアリーナMM。RADWIMPSは野田洋次郎と武田祐介に加え、ツインドラムとして森瑞希とエノマサフミ、さらに今回のツアーから初参加となるツインギターのTAIKING(Suchmos)とマスダミズキ(miida)という布陣でそのステージに立った。ツアーは始まったばかりなのでセットリストや演出面の詳細は伏せるが、とにかくそのアンサンブルはフレッシュだった。
たとえば『FOREVER DAZE』から披露された「桃源郷」や「MAKAFUKA」しかり、RADWIMPSはこうも幾度となく生まれ変わるようにして、新しい息吹をまとえるのかという感嘆の念を楽曲が重なっていくごとに覚えたし、このバンドのあり方そのものがまた『FOREVER DAZE』というアルバムのメッセージ性=「どれだけしんどいことがあっても、自分は揺らめきながら、たゆたいながら音楽を作っていくんだなと思えました」(野田洋次郎が『FOREVER DAZE』に寄せたコメントより)という意思を体現しているとも思った。
『FOREVER DAZE』の収録曲が既存の楽曲群とどのように交わり、有機的な融合を果たすのか。あるいは、映像作家の山田健人が手がける演出は巨大なビジョンに映えるモーショングラフィックや、最新の技術を存分に活かしたライティングで『FOREVER DAZE』の世界とRADWIMPSの現在地を立体的に際立たせているので、そのあたりもぜひ注目してほしい。
RADWIMPSがRADWIMPSを活き活きと更新するツアーが、幕を開けた。
TEXT BY 三宅正一
PHOTO BY Takeshi Yao
リリース情報
2021.11.23 ON SALE
ALBUM『FOREVER DAZE』
アルバム『FOREVER DAZE』特設サイト
https://radwimps.jp/foreverdaze/
『FOREVER IN THE DAZE TOUR 2021-2022』特設サイト
https://radwimps.jp/foreverinthedaze/
RADWIMPS OFFICIAL SITE
http://radwimps.jp/